Uのホームステイ⑧と、『子どもらしい』N | オーストラリアでホームステイ 高1男子の2週間だけのハッピー体験記

オーストラリアでホームステイ 高1男子の2週間だけのハッピー体験記

夏休みにホームステイでオーストラリア シドニーへ行ってきました。 言葉、会話、ホストファミリー 、スクールバディ 、学校、ホストファミリーへのお土産、行くまでのこと、食事など書いていきます。

ホームステイが始まり何日か経った頃の放課後、Nや数人の語学研修仲間と、スクールバディが来るのを待ちながら喋っていた。

「土曜は休みやから、遠出しようって言ってくれてはるねん。」

「オペラハウス連れて行ってくれはるらしいわ。」

僕「オレとこは午前中教会に行くわ。司祭さんやから。」

話の中には入って来ないがUが少し離れたとこで、こっちを見ている。

僕「Uのとこは?   どっか行く予定?   家でゆっくり?」

U「コアラと一緒に写真が撮れる動物園に行こうって。」

「コアラを抱っこできるん?」

U「抱っこはできないって言ってたと思う。コアラがいる木の横で一緒に写真って。」

「へー!それでもめっちゃいいやん!」

U「断ったけど。」

皆「何を?」

U「コアラ」

皆「なんで!?」

U「・・・」

以前にコアラと写真撮ったことがあるから?

動物嫌いなん?

もしかして体調悪いとか?

皆、アレコレ質問する。

U「だって悪いから。」

皆「何が?」

僕はその一言でわかってしまった。

僕「ホストファミリーに悪いって?    Uのためにわざわざ連れて行って貰うの申し訳ないって?」

U「・・・」

N「そうなん?」

U「・・・」

N「アホやろお前は!   お前はまだ子どもやねん!  子どもは子どもらしく遠慮せんと『わーい!ありがとう!』って言うてたらいいやろ!    子どもが気使ってどうすんねん!」

今思い出しても笑えてしまうN発言と、Uの可哀想な心。

おいおい、N。
お前はお父さんか?  酔っ払いの親戚のおじさんかいっ!

確かにNは  おもいっきりお子ちゃまやわ。




U「だって、シャワー時間とかでホストファミリーに嫌がられてるみたいやし・・・」

僕「とかって?」

U「・・・」

Uはその後、口を閉じてしまい何も言わなかった。

でも、ホームステイ最終日にUのホストマザーからいろいろ聞き何があったかわかった。
(この話は以前書いたから端折ります。)

ホストファミリーは注意しながらも、Uに歩み寄ってくれてはった。

困りながらもサンドイッチ作ってくれて。
休みには動物園誘ってくれて。


雪の降る日もあったホームステイでの5分ほどのシャワーは寒かった。

でも、行く前からわかってたんやからUは守らなあかんかった。

ほぼ毎日15分シャワーをしたらそら注意される。

注意されても改めない。

ホストファミリーはいい気しない。

少しずつすれ違って行った。

Uはホストファミリーが自分に対して印象が悪くなっていくのを感じた。

益々殻にこもるU。


悪循環とはことことやな。


あれから2年が経つ。
Uはおとなしそうな友だちと一緒に歩いているのを見かける。

Nは相変わらず『子どもらしく』過ごしている。