サンタクロースの真実 | オーストラリアでホームステイ 高1男子の2週間だけのハッピー体験記

オーストラリアでホームステイ 高1男子の2週間だけのハッピー体験記

夏休みにホームステイでオーストラリア シドニーへ行ってきました。 言葉、会話、ホストファミリー 、スクールバディ 、学校、ホストファミリーへのお土産、行くまでのこと、食事など書いていきます。

僕は小学6年の卒業式後の春休みに、母から『サンタクロース』の真実を聞かされた。

それまで本気で、いる!と信じていた。



僕の幼なじみに、三兄弟の末っ子がいる。
Sより10歳上、8歳上の兄たち。


Sの兄たちは両親から
「サンタの真実をSに教えたら二度とクリスマスプレゼントをあげないからね!」
と、脅され?ていたそうだ。



歳の離れたSは、兄たちからも可愛がれ、10歳頃まで信じていた。


他の幼なじみたちも結構信じていた。



僕は幼稚園のときに、幼稚園の友だちから
「サンタクロースはお父さんだよ。」
と聞かされた。



ウチには煙突がないので、漠然と
『どこから入ってくるんやろ?』
と思っていたので

『ああ、そうなんだ。』
と、思いつつ 悲しかった記憶がある。


家に帰ると母に、泣きながら
本当なのか?
と聞いた。

母は「絶対にいる。」
と断言した。
「いないと言った友だちのとこにも来ている。
その子は家の人たちにからかわれたのを信じちゃったんだよ。」


僕は半信半疑だった。



翌日、幼稚園から帰ってくると、母は子ども用の大きな辞典を買ってきていた。


世界の国々のことが絵や写真付きで載っていた。

フィンランドのページにサンタクロースの写真が載っていた。


幼稚園児の僕には、ひらがなは読めてもカタカナは読めなかった。


本に載ってるんだから、サンタクロースは本当にいるんだ!

嬉しくて嬉しくて、毎日毎日そのページを眺めていた。

母は
「いないと言う友だちとサンタクロースの話はせずに他の事を話したり遊べばいい。」
と言った。

僕も納得した。


サンタクロースのことが書いてある記事を母に毎日読んで貰っていたが、
自分で読みたくてカタカナの勉強をした。


そして、その後
『サンタクロースはいない。』
『まだ信じてるの?』
って言う友だちが何人も出てきた。



でも
『辞典に載ってたから絶対にいる!』
とは一度も言わなかった。



不思議と小学校に入ると殆ど皆が信じていた。

僕は張り切って毎年サンタに手紙を書いた。


毎年クリスマスの朝サンタクロースはきてくれた。

小学校卒業後の春休みに、母から
「サンタクロースのことだけど、どう思う?」
と聞かれた。


「毎年、おじいちゃんやのに遠くから来て大変やろなとは思うけど、プレゼント欲しいし風邪ひかんように長生きして欲しい。」
みたいな返事をした。



母はなんとも言えん顔をしていた。


「あのね、サンタクロースはいる。でもウチの場合ね、ウチのサンタクロースはお父さん。」


「辞典に載ってるよ。サンタクロースはおるって。」


「いるよ。でも世界中飛び回れない。」


僕はショックで泣いてしまった。


この時僕は声変わり半ばでガラガラ声で泣いていた。


母は頭を撫で続けてくれていた。





母は幼い僕に、サンタクロースを信じて欲しかった。

たまたま近所のお母さんたちも、同じ考えの人が多かった。


そのお陰で、サンタクロースを信じている友だちが多かった。



幼稚園は私立だったのでいろんな地域からきている。

小学校は地域の子たちばかり。
サンタクロースを信じてる子の集まり!




煙突ないのにどっから入るの?
と問う僕に
「トナカイが空飛ぶんやから、煙突なくても問題ない。」

どうやって一晩で世界中回るの?
「時差って言って  日本が夜でも、よそは朝だったり、昼だったりするから一晩のようで実は一晩ではない。」
などと、ペラペラと済ました顔して言ったもんやわ。


そんだけ信じさせておいて、卒業したら真実言うって・・・。


「中学はいろんな地域から来るから、それが原因でイジメにあったら大変だから。」
が理由だそう。


中学で高校で、
「サンタから(親から)何貰うん?」
って話したりする。


そして思う。

母が教えてくれへんかったら、僕はいつまで信じていたんやろ?



飛行機が飛び、ロケットが打ち上げられてるこの時代。

なんで信じていたんやろ?


ただのアホ?

いやいや、素直な可愛い子やん!と思わせて。



小学校卒業まで夢をくれた両親に感謝。