さて、何をしよう?
まだ6時にもならない・・・。
リビングでない部屋はWi-Fi入ってないのでスマホは使えない。
本を読むにも 持ってきたのは、語学研修仲間のAさんに貸している。
Aさんのホストファミリーは夕食後すぐに皆が各部屋に行ってしまい、食後の団らんでの コミュニケーションが取れず、時間潰しに本を貸してと言われた。
学校の夏休みの課題も持ってきていない。
日記代わりのメモ書きの朝昼夕の食事メニューや天気、何をしたか、どこに行ったか、どんな会話をしたかを、こと細かに書きなぐっているのをボンヤリ眺める。
そうやねん、僕は活字中毒みたいで何かしら読みたくなる。
例えばカゴメソースや、ラムネ菓子の原材料名を読んだりもする。
ふーん、このメーカーはこんなのを入れてるんやな。
って思ったりしている。
何かを読みたい!!
この部屋にも少しだけ本がある。
僕は、原書ではハリーポッターの2冊しか読んでいない。
まあ、三匹の子ブタとか児童書の英語版は結構読んでいるが・・・。
ハリーポッターは和訳本より原書で読んだほうが面白いと聞き、中学生のとき原書で読んでみたが好みのストーリーではなかったので2冊でやめてしまった。
ここはオーストラリアだから本はもちろん英語版だ。
わずか1時間ほどの時間潰しに原書で読むのはなんだかな・・・。
うーん、どうしようか?
腕立てしよか?
しかし、咬まれた指が痛み出したらイヤやし・・・。
意味もなく、部屋の中をウロウロ歩き回る、落ち着きのない僕。
そうこうしてる内に6時半になった。
リビングで誰かが起きている気配を感じる。
リビングに行ってもいいかなぁ・・・。
男子ばかりやったら行くけど、お母さんや小学生とはいえ女の子だしなぁ。
わざと、足音を立ててリビングに向かった。
リビングに入ると二女ちゃんが起きてきていた。
末っ子ちゃんの友だち1人も起きていた。
「おはよう」と挨拶を交わし、リビングを眺めると・・・
末っ子ちゃんと、もう1人のすごい寝相!
昨夜眠ったときと全く違う位置で、毛布を体に変な巻き付けかたをして寝ている。
お父さんは唸り声をあげて寝ている。
お母さんも寝ている。
ここはやっぱり部屋に戻っておくべきか?
④に続く