これはオペラハウスに行く日の朝のこと。
起きると、とても冷えるので早々に着替える。
それでも冷えるのでユニクロの袖なしダウンを上から着る。
空気の入れ換えのために窓を開ける。
これは、日本の我が家では僕は一度もやったことがないが、お世話になっている家なので毎日欠かさず実行した。
星空をぼんやりでなく食い入るように見る。
小学生の頃、星の本を読みあさっては家から見える星の少なさに嘆き、空いっぱいに広がる星を見たいと願ったものだった。
16才になって願いが叶うものの、どの星も大きくキラキラ輝いていて、情けないことに、どれがどの星なのかわからない。
とにかく星の多いこと。
今度、Mくんに教えてもらおう。
そして僕はイソイソと朝の日課に向かう。
スッキリしたのでリビングにいるか、部屋に戻るか少し悩んだが、まだ4時半なので部屋に戻る。
僕の部屋はリビングの隣だ。
末っ子ちゃんの部屋はリビングの反対隣だ。
Mくんの部屋も1階だ。
他の皆は2階。
皆を起こさないように静かに静かにしていよう。
音を立てないように静かにゆっくりとスーツケースを開ける。
ごちゃごちゃに放り込んである荷物を整理しよう。
グレーの袋が出てきた。
コレなんやっけ?
開けて見る。
そうそう、ダイソーで買った手作りウチワと筆ペンや。
嬉しい誤算で、コレを出す時間がない。
今夜は遅くなると言ってたな。
お父さんが司祭だから明日の日曜日は教会に行き、その後はきっと家にいるだろうから、その時にでも出そう。
キレイに整理したはずやのに開けた時と変わってない。
なんでやろ?
自己満足でしかなかった整理整頓に仕方なくスーツケースを閉じる。
静かな朝の6時ころリビングでカチッとヒーターをつける音がする。
白ネコ黒ネコはいつも一緒に行動していて、早いと6時に起きてきて自分でヒーターのスイッチを入れ丸まっている。
このネコたちは上手にスイッチを入れる。
初めてヒーターのスイッチを入れるのを見たときはビックリした。
お?
今朝は早いお目覚めですね!
僕も暖かいリビングに出る。
ソファに座るが早いが膝に飛び乗ってきてくれる。
可愛いなぁ。
時間を忘れて遊んでいると8時前になり家族たちが起きてきた。