先日のブログ( )で書いたグリーフケアの大切さを実感したのには 

もうひとつの出来事がありました。


それはチビ娘を出産のために入院したときのことです。

私は帝王切開だったため

予定通り手術日の前日に入院をしたのです。

無事、出産を終え体も落ち着き

元気な我が子を抱き喜んでいた時

一人の助産師さんがお部屋を訪ねて来られました。



助産師さん 「美和さん、おめでとうございます。

元気な赤ちゃんが生まれて良かったですね!」



 『ありがとうございます!』


と答えしばらく生まれたての我が子を一緒に眺めていました。

そして続けてこんなやり取りがありました。



「本当に、本当に無事に生まれて良かったですね。

私、手術の間、美和さんの赤ちゃんが無事であることをずっと祈っていました。

カルテを見させてもらっていたので・・・。

辛い体験を乗り越えられての出産は怖くなかったですか?」



『ずーと、怖かったです。

生まれて元気な姿を見るまで安心したことはありませんでした。』



「実は私も3か月前に同じ体験をしました。

でも美和さんは双子さんだったから二人同時に亡くされたことを思うと

私の辛さなんて・・・

でも本当に良かった。

私は自分のことのようにMiwaさんの出産は嬉しいのです。

今はまだ怖いけど私も乗り越えていけそうです。」


と言われご自身の経緯を話してくださいました。



私は

聞きながら涙が溢れて止まりませんでした。

私が泣いている姿をみて

堪えていた助産師さんも

同じように涙を流されました。



『そうだったんですか・・・一人と二人の違いなんてありません。

辛い体験をしたのは同じなのですから。

ただお気持ちをお察しすると涙が止まりません。』



そのような体験を経て

すぐに仕事復帰されている助産師さんを思うと私は涙が止まりませんでした。




「どうしても同じ体験をした美和さんとお話ししてみたかったのです。

どのように死産を受け止められたのか、

今はどんなお気持ちなのか・・・

お話できて良かったです。

ありがとうございます。」


そして笑顔でお部屋を出て行かれました。



それは


大きく心に残った出来事でした。



同じ体験をした人にだからこそ

話せること

聞きたいこと

があると思います。


死産についての話は

なかなか出来る場はありません。

私も辛いとき聞いて欲しいと思うこともありました。

でも周囲のことを思うと深く話すことをためらっていました。


身近に気を遣わず話せる場がない・・・

それが現状でした。


【死に対しての悲しみを癒す】

これは大切な作業だと思います。


死産に限らず

大切な人を亡くすということは

いずれ誰にでも遭遇する出来事です。


去年の震災をみても

大切な人との別れをたくさんの方が体験されました。


とてもデリケートなことですが

もっともっと【グリーフケア

身近なケアとして浸透していってほしいと願います。


私も自分にできることから

始めてみようと思います。