日本では古来より言霊信仰というものが存在する。

 

人が発した言葉には魂が宿っており、最終的には自分自身に跳ね返ってくる。

 

平均寿命の半分近くまで生きてきた経験からすると、たしかにそうだな、と思う反面、この言霊達は非常に賢く、状況を客観的に捉えた上で信仰に対する結果を実行に移しているのではないかと感じられる。

 

日本の刑法では、正当防衛(不正 VS 正)や緊急避難(正 VS 正)が条文の中に盛り込まれており、言霊達はその全てを理解しているのではないかと思えるのだ。

 

そもそも信仰の根幹には、人間の心や行動は天から全て見られている、という世界のどの宗教にも通じる共通認識がある。

 

仮に誰かから何か言われたとしても、そこまでの状況に至る経緯やお互いの心情も全て見透かされている訳だ。

 

絶対的に優位な立場にあった人々が数年の内に没落し、歴史書の1ページに記されて行く出来事は数多く起こっているが、言霊信仰の観点からすると、そうなって当然だ、と感じられる記録も史実の中に残っている。

 

もしかすると「ことだま」という単語自体、人が軽々しく口にしてはならない、発したら最後の禁断の言葉なのかもしれない。

 

私が気になるのは、県の公式マスコットキャラクターのぬいぐるみを枕にしてポテチを食べながらカミヌマさんの釘漬けを「そやそや、その通りや。うひひ。」と言いながら見た場合の「うひひ」が言霊信仰的にどのような結果がもたらされるのか、という点である。

 

つづく