トリプルポジティブ/ステージ1の治療計画


温存手術
 時期:2022年5月末

分子標的薬(抗HER2薬)
 薬剤:ハーセプチン(トラスツズマブ)
   間隔:3週間に1回(18回)/1年間
   期間:2022年7月〜2023年8月

抗がん剤
 薬剤:ウィークリーパクリタキセル
   間隔:1週間に1回(12回)/3ヶ月
   期間:2022年7月〜9月

放射線
   回数:16回
   間隔:毎日(土日祝除く)
   期間:2022年10月〜11月

ホルモン治療
   薬剤:タモキシフェン(ノルバデックス錠)

   間隔:毎日1錠

   期間:2022年〜2032年(10年間)


  2023年5月


私の場合、


1番最初の乳がん治療は、手術でした。


あの日から1年、


まだ治療中ではあるものの


嘘みたいに、穏やかな生活ができています。






しこりを見つけた日、あんなに不安だったのに


告知された日、あんなにショックだったのに


手術した日、あんなに怖かったのに


それをすっかり忘れて過ごしている時があって、


がんを忘れて日々を過ごせていることが


今、とてもうれしいです。






1年前、


告知から手術までの期間、約2ヶ月間は


ただ絶望しかなくて、


乳がんについて具体的に調べることも怖くて、


悔しくて悲しくて腹立たしくて眠れなくて、


夜中、ソファでケア帽子の作り方や写真を見て


「これが本当に私に必要になるの…?」


そう思いながら、


1人で朝が来るのを待っていました。






これから自分の身に起こる、


胸を切る、髪が抜ける、いろんな恐怖を


受け入れないといけないけど、できない状態で、


脳と心が


反発と受容と拒絶と理解でごちゃごちゃに混乱して


泣き叫びたい気持ちすら、


もっと大きな絶望に飲み込まれてしまって


感情をうまく出せない、暗黒の時期でした。






でも


あの時は想像できなかった今を、


私はケロッと普通に生きています。


がんになったと言っても


変わらず


未来はまだ続いていくんですよね。






さて、


術後1年の身体の状態はというと、


寄せ集めた乳腺や脂肪はシワになってるけど


切った所は薄い線として残ってる程度。


それと、うっすらと放射線の焼け跡も。








胸のサイズは、


腫瘍をえぐり取った直後は


当然、左側は物理的に小さくなったけど


何もしてない右側まで痩せて小さくなりました。


今はもうブラジャーを着けなくなったので、


ちゃんとサイズがわからないけど、


たぶん前と同じぐらいには戻ってると思います。






ただ、


触ると感覚が鈍い所や痛い所があるし、


えぐった所を補うように乳腺を寄せ集めた部分は


内部で所々コリッと硬くなってるし、


腕を伸ばすと脇の奥の筋が痛いです。


日常生活に支障をきたすほどではないので


普段は全然忘れてるんですけどね。






いつの間にか、1年。


まだ治療が終わってないので


解放された!という感じではありませんが、


時間は確実に流れて、


1年前とは違う気持ちで過ごしています。


がんは想像してるより怖くはないし、


がんは特別な病気じゃない。


がんになんてならない方がいいに決まってるけど


なってしまっても、


希望も未来も失わないし、


代わりに何かを手に入れることもある。






どこかに


がんの告知にショックを受けている誰かがいたら


全力で、そう伝えたいです。






Our future is full of hope.