大学在学中に塾のアルバイト講師を始めて以来、

27年間、私教育の現場に携わってまいりました。


大学受験の現代文・古文の指導から始まり、

小中学校の国語、算数・数学、英語、社会、理科と担当する科目は増え、

アテストのあった時代には、

中2の音楽・美術・技術家庭科・保健体育まで担当しました。


その後、通信制高校のサポート校、

不登校にも対応する高校の運営、

体育系大学の受験予備校、

通信制大学の経営系科目と、

当時一般化しつつあった情報教育の講師、

およびグループ全体のシステムアドミニストレータを兼任するなど、

多岐にわたる教育の現場を経た後、

一般の社会人になりたいと思い立って5年になります。


もう二十年も前になりますが、

神戸の学習塾に伺いしたことがあります。

そこの塾長さんがおっしゃっていたこと、

「塾の先生は『教えるために』一生懸命勉強してる。

でも、それは、自分が勉強しているのであって、

子供が勉強してるわけじゃない。

だからうちの塾は『子供が自分で勉強する』という、

当たり前のことを目的にしてるんだ」

私は、この言葉に深い感銘を受けました。


先に書きましたように、

「一般の社会人になりたい」と思い教壇を離れたのですが、

今でも私の前歴を知る方からは、

今だに「子供の勉強を見てほしい」と言われるため、

時折拝見することがあります。

中には幾つもの学習塾に通っているのに、

一向に効果がないという方がいらっしゃいました。

そういう方を拝見すると、

まさにその通り。

自分で勉強するのではなく、

塾の先生から「知識を見せてもらって」終わりになっているのです。


クラス授業では仕方ないことなのですが、

子供は一人ひとり、

問題形成の時間も、考える時間もまちまちなのに、

決められた時間の中で、

決められた単元を進まなければならない「授業」では、

子供が勉強しきれないままに、

先生自らが知識を披露して、授業時間を終えざるを得ないのが現実です。


そんな子供たちに久しぶりに触れて、

今までの自分の経験が、

少しでも子供たちの糧になるならと思うようになりました。


ですから、

飽くまで「問題形成の手伝い」「考える手助け」、

そして、「ご自身が勉強する姿勢をつくる」こと目的に、

ご指導して参りたいと思っております。


最後になりますが、

私は「先生」にも「教育者」にもなりたくありません。

飽くまでも、学習の手助けをする「お手伝いパパ」として、

お付き合いください。