テレビテレビを見ていて

ふと思い出してしまったニコニコ


18年前…

兄貴から、親父の危篤を夜に知らされたけど…

田舎が北海道だから、直ぐには行けなかった得意げ

春先に退院すると聞いて安心してたのに

本当に急な話しで言葉が出なかった。

翌朝…

一番の飛行機飛行機に乗る為に羽田へ行ったが、

どの飛行機も満席ショック!


休みでも無いのに…何故!?

と思ったけど、考えてる暇など無く、探しに探して

やっと、1便遅れで千歳に行くことができたニコニコ


あの時ほど

乗り慣れてた飛行機飛行機

何だか心地悪くて仕方無かったな得意げ


千歳空港からバスで札幌に向かってる時…


隣に座ってた人が

『あの…、すみませんが札幌市役所にはどう行けばいいんですか?』 

と、尋ねてきたから

『市役所…、市役所は、札幌駅に着いたら私が通る道ですからご案内しますよニコニコ

と、俺は応えたよニコニコ

本当は…

少し遠回りなんだけど、思わずいい人になってしまったべーっだ!


その人は

『ありがとうございますニコニコ急いでるものですから助かります』

と言ったけど…



俺も急いでいるんだけど…

と、作り笑いをしてる俺がいたガーン



その後、

『札幌の雪まつりに、沖縄の民芸品を出品する為に来たんですけど、土地勘が全く無いから本当に助かりますニコニコ


と、隣の人に言われて…


飛行機飛行機が満席だったのは雪まつりだと言うことに

その時ガーン初めて気が付いたよショック!


北海道で生まれ育った俺としたことが…

すっかりショック!雪まつりを忘れていたとは、情けないショック!


市役所は、駅から歩いて行ける距離だけど、

俺はもっと急いでいたから

タクシーに乗ったよ車


市役所に着いた時…

沖縄の人が

『これ…、受け取って下さい。沖縄の民芸品なんです』 

と言って、

キーホルダーになってる、小さなビンを渡してくれた。


瓶の中を良くみると…

そこには

星の形をした白い砂が

たくさん入っていたニコニコ


とっても綺麗だったことを今でも覚えている。


星の砂を手にした時…


なんだか落ち着いてる自分がいた。


別れ際に

『こちらこそ、ありがとうございます』

と言ったら


『大丈夫!!まだ間に合いますよニコニコ


と言われたから…

思わず

『えっ!?

と、聞き返してしまったよ。


その人…

『少し遠回りさせてすみません。病院病院はこっちの方では無いと思いますが…

まだ間に合いますから気を付けてください

本当にありがとう』 

と言って、市役所に消えてしまったよガーン


そのまま、病院病院に向かったけど…


俺は、タクシーの運転手にも、その人にも親父のことや病院のことなど一切言ってないのに…

あの時間は、本当に不思議だったな。


不思議だったけど、

その時に

警察学校に旅立つ時の親父の言ってたことを思い出したよニコニコ

『もう親の死に目に会えると思うな。父さん達も、お前の死に目には会えない覚悟をしてるから、

父さん達に何が有っても

自分の遣るべきことをキチントやってから来なさい。』

と言うことをニコニコ



病院に着いた時…

親父は、まだ息をしてたけど延命治療はしてなかった。

この世を去るまで、家族がひとりひとり交代で

ICUに入ってたけど…

親父の目は、完全にゼリー状になっていて

いつ息を引き取ってもおかしくない状態だったよ。


親父が息を引き取るまで…

いろんな心霊現象が起きて

心霊現象を信じない兄貴二人は…


この時を機に、

信じるようになってしまったよ。


そして…

この時に十数年振りに

家族全員が揃った。


次の日、俺の元奥さんが

俺より1日遅れて病院に着いた時…


待ってたかのように

親父はこの世を去ってしまった。

兄貴二人の嫁さん達も病院には居たけれど、


『ご臨終です』

と、医者の言葉を聞く時だけは

家族だけでICUに居たよニコニコ

俺だけじゃなく、二番目の兄貴も、家族だけの方がいいと思ったから…

その時だけは

嫁さん達に限らず、誰もICUに入れたくなかった。


医者の『ご臨終です』の言葉の後に…

膝が崩れ落ちて、大泣きをした、お袋と長男と妹。


俺は…、泣けなかった。

二番目の兄貴も毅然としてた。


そして、二番目の兄貴に

『俺達が親父の葬式を仕切らないと…』

と俺が言ったら

二番目の兄貴は、黙ってうなずいてくれたよ。





星の砂…


落ちるはずが無いのに

床に落ちて、瓶が割れ

廊下一面に白い砂が飛び散った時…


家族がICUに呼ばれた。



火葬の前に…



星の砂が棺の中に入ってたことは



誰もしらない…。