「お母さんを海外旅行に連れて行きたい」というお嬢さんから、ご相談がありました。
とても若いお嬢さんです。
お母様は心臓の病気があるのと、車椅子での移動が必要。
彼女も、お母様も英会話は得意ではない。
旅行先でお母様の具合が悪くなったらどうしよう。
一番の心配事、それはお母様が急変した時、言葉が通じなかったらどうしようということでした。
連れて行ってあげたい、でも何かあったら後悔する。後悔はしたくない。
いろいろお話ししていて、お嬢さんは介護士さんなので、いつも車椅子で外出している。
車椅子のお母様と食事にも温泉にも行ったことがある。
新幹線や飛行機で出かけたことはない。
旅行先はハワイの予定。
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ここで豆知識(日本旅行医学会の認定看護師の私から)
飛行機の中で身体への負担はどのくらいかかるのでしょうか?
飛行機内は2,500メートルの高山と同じ。
機内は地上より酸素が薄い。
気圧も0.8気圧。
空気は乾燥していてサハラ砂漠よりも乾燥している。
では、高齢者や高血圧、心筋梗塞、脳梗塞の方は
飛行機での旅行は無理なのでしょうか。
リスクはありますが医学的知識を持ち、
危機管理ができていれば防げることが多いのです。
ただガイドブックに頼るのではなく、
旅行医学に詳しい人に相談するのがよいのです。
(以前、書いたブログより転載)
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主治医に飛行機に乗って旅行に出かけても良いのか、確認する。
ハワイまでの飛行距離は大丈夫なのか。
主治医に海外で急変した時のために、英語で診断書を書いてもらう。
事前に日本語の通じる病院を探しておく。(ガイドブックに書いてある)
初めてのことは誰でも緊張し、ドキドキするので、心臓の悪いお母様が緊張のために具合が悪くなっては困る。
お母様の不安をできるだけ少なくするためには、事前に飛行機に乗ってみたり、新幹線に乗ってみる。
自分が海外旅行に始めて行ってみて、どうしてもお母さんも海外旅行に連れて行ってあげたいと思ったという。
話していて、どんどんお嬢さんの声は明るく大きくなっていきます。
「先生に聞いて、飛行機に乗っても良いと言われたら、まず先に、国内旅行に連れて行ってみます。」
彼女の不安と、お母さんの不安が少なくなれば、きっと楽しい海外旅行が待ってます。