「鵺の碑」を読み終えて

 

なんだかその後は抜け殻みたいな感じで読書から離れておりました

 

今年はこの20年で一番読破数の少ない年になりそうです・笑

 

さて本書は初見の作家さんの作品です

 

私が手に入れた本には帯はありませんし梗概もありませんでしたので

 

ジャケ買いに近い感じでしょうか

 

結果は当たりを引いたと思います

 

主要な登場人物の中に小学生の少年が二人いるのですが

 

彼らの置かれた状況や気持ちを慮るだけで

 

読んでいる間中辛いというのか苦しいというのか

 

読者でありながら傍観者でいることに無力感のようなやるせなさを感じていました

 

やっぱり本は良いです

 

60過ぎて次第に世の中のことに不感症になりつつある私ですらも

 

感情を心を揺さぶられて

 

現実の出来事に対する関心を呼び起こしてくれるのでした

 

 

 

以下(商品解説)より

 

1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。
殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。
それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていく――。
『火のないところに煙は』『汚れた手をそこで拭かない』の著者による、慟哭の長篇ミステリー。