エンジンが降りましたので… | かず君のブログ

かず君のブログ

ブログの説明を入力します。

あひる隊長(Midget1500)のエンジンが降りましたので、気にかけていた作業にかかります。

その1
燃料ポンプを機械式から電磁式へと換装した事により不要になったフューエルラインを撤去しました。

ギアボックスとクラッチ、フライホイールを外して、エンジンスタンドに搭載。
出来る事ならクラッチとフライホイールは外したくないのですが、スタンドのステーと干渉してしまうため、仕方なく外しています。

オルタネータを外して、ロッカーカバーも外して…
どんどん分解していきます。

シリンダーヘッド降りました。
それなりにカーボンが付いちゃってます。

レストア時には苦労したヘッド剥がしですが、組み直してからまだ日が浅いので、苦労する事なく剥がせました。

前回、ちょっとばかり手を抜いてしまったブロック面の段差部のカーボン落とし、今回は気合を入れて落とす事に…
まぁ、綺麗になったかなと思います。

ブロックの面の平滑度が出ているのは勿論の事ですが、この段差部分にはヘッドガスケットに設けられたリングがはまるようになっていますので、出来る限り綺麗にしておくのがよろしいかと…

下(オイルサンプ)も剥がしましたよ。

ピストン&コンロッドを取り外しました。

今回の目玉作業は、これの交換です。
右が今まで付いていた物で、北米カリフォルニア仕様のピストンです。
左は英国仕様のピストンで、フラットヘッドになっているためハイコンプ仕様になります。

と、言うか…
もともとはこのフラットヘッドのピストンがベースだったのが、有鉛ガソリンの使用規制に適合させるために圧縮比を下げる必要に迫られ、ローコンプピストンが組み込まれたといったところ…
カリフォルニア仕様の点火時期がATDC2度と言うのも、同じ理由でしょう。

低圧縮比に遅い点火時期となれば、当然パワーダウンするわけで、燃焼効率も落ちるからカーボンスラッジもたまりそうだし、カーボンスラッジがつきすぎると、エンジンの調子は悪化する…と

当時のガソリンの供給状況では仕方ないところですが、そんな排ガス規制による受難の時代、キャブレターもSUツインからゼニスストロンバーグのシングルに変えられるちゃったものだから、パワーが出ないとか調子が悪いとか、全部ゼニスストロンバーグのせいになっちゃって、とても可哀想と思うのは僕だけでしょうか?

確かに、ちょっと複雑な構造になってはいるけれど、しっかりと整備されて調整されていれば、ちゃんと機能する訳で、ちょっとキツイ言い方をすれば、このキャブレターの機能についていけなかったメカニックが悪口・影口を叩いた→あまり分かっていない人が鵜呑みにする→やっぱゼニスはダメだという話が独り歩きする…
そんな風に勘ぐってしまいますねぇ…

受難の時代から50年近く経過して、世の中の技術も進歩しましたので、本来あるべき姿に近づけてあげたいと思ってます。

今日の作業は、ピストンをコンロッドに組み込むまででタイムアウト。
残りは明日かな。