可愛らしい女性の名前ではない。「こゆき」と読まず「しょうせつ」と読む。では、しょうせつとは何か。

 

現代は太陽暦(たいようれき)を使っている。太陽暦とは太陽の動きに基づいた暦で1年は約365日。1年を春夏秋冬の四つに分け、さらにそれぞれ6つに分けたものを節と気(中)として交互に表現し、それぞれの節や気に名前をつけて季節の移ろいを表した暦の仕組みを二十四節気(にじゅうしせっき)という。日本では長らく用いられてきている。


大阪に暮らす自分は太陽暦の中で1年を春夏秋冬の四つに分ける時、3~5月を春、6~8月を夏、9~11月を秋、12~2月を冬と思っている。今、地球規模の温暖化のせいで春と秋はたいへん短くなった。嘆かわしい。この秋もエアコンを切った秋分の日から2ヶ月も経たずして、最低気温は1桁台になって冬が来ている。秋は2ヶ月もない。春も同様に2ヶ月もない。日本の気候は春秋がなくなりつつあり二季化している。

 

今日夕方、買い物に出かけた。17時を過ぎたらアッという間に日が暮れた。ことわざ「秋の日はつるべ落とし」まさに秋の日は沈むのがとても早いということ。「夕焼け小焼けで日が暮れて♪…」という童謡は幼い日や郷愁を思い起こさせる。

 

この二十四節気は自分の心に響く。情感を呼び起こし、情緒を豊かにしてくれる。しかし、心地よい季節は日本の気候から激減して、大切な何かが蝕まれて失くしていく。その何かは日本人が日本の風土にもつ淡い心の拠り所。いつまでもなくならないでと祈るばかりだ。

 

本題に戻ろう。

「小雪(しょうせつ)」は、二十四節気の一つで、冬の訪れを告げる時期を指す。2025年の小雪は、11月22日から12月6日までの期間にあたる。この時期は、まだ寒さが本格的ではなく、少し雪が降ることから「小雪」と呼ばれているが、 子供の頃、無意識に感じていた素晴らしい季節はもう出会うことがないのかもしれない。「枕草子」の世界が日本の里山の原風景だろう。「冬はつとめて(早朝)いとをかし」

明日から小雪。インフルエンザも警戒レベルで気をつけたいものだ。今夜はこれくらいに。暖かくして就寝を。