次の議案審議に入った。6月初め大量の水漏れで階下3部屋を水浸しにした水落し部屋の原因と原状回復工事費用の補償責任についての審議だった。
管理事務所から原因の調査報告がなされた。修理業者2社に原因部屋に入ってもらい原因調査してもらったところ台所床下の給水管の経年劣化した継ぎ目から1年くらいかけて少しずつ水漏れを起こし、溜まり溜まった水が一気に階下に落ちたということだった。床下といえども部屋の中だから専有部分となる。2社とも同じ調査結果だった。
続いて毎年1年更新で管理組合がかけているマンション火災建物保険についても報告がなされた。主契約以外に特約として何が担保されているのかも確認もされた。毎年引き受けてくれる保険会社に乗り換えながら更新してきたが、昨年乗り換えた保険には特約がついていないようだとの報告もなされた。
審議の中で理事長と数人の理事が管理事務所に対して部屋の床下だから専有部分でその区分所有者に責任があるのかと質問した。この時管理事務所の担当従業員は返事できなかった。管理士顧問がこの点については台所床下給水管で専有部分の原因といえどもみなし共有部分となる。共有部分であればマンション保険の特約で補償されるので、すべて修理費用が出てくると説明された。それには保険会社と保険代理店に現保険とその特約を確認して、その上で補償されるのかを聞いてみないといけないと顧問から発言があった。
理事長は管理事務所従業員PMに対して原因調査した修理業者2社に原因部屋と階下3部屋の修理工事費用の見積書をとり、現保険については保険代理店に顧問から確認してもらうように指示した。何もかもがハッキリしないので理事長は副理事長GIの3人でこの問題を預かり継続審議とすることを他の理事に求めて了承された。この問題は引きずって解決が相当遅れることになる。監事の自分はこの問題についてはこれ以降一切関わらなくなる。
傍聴にきて静かに聞いていた男性が突然傍聴席の後ろから発言し出した。よく見れば原因部屋の区分所有者夫婦の夫で議長の制止を振り切って話し出した。どうしても聞いてい欲しいという。
男性は昨年からそんなに水を使用していないのに水道料金が高く請求されたり、水道メーターが早いスピードで回る。今年1月にも管理事務所に言ったのに原因がわからないままにこんな事態になった。男性の部屋に原因責任があると言われて、原状回復費用を請求されても終の棲家としての年金生活をしているのに多額になるであろう修理費用は支払い能力を超える。何とか助けてほしいと訴えた。
管理士顧問が男性の発言に対して、これから保険代理店と話しをするが、みなし共有部分だから工事代金は請求されないと思うと返事した。自分は聞いていてこんなことに言質を与えるなんて顧問のことが信じられないようになった。この男性と理事会のやり取りで約1時間を要した。もう理事会傍聴は4月からのたった3回で体をなさないことが証明されているようなものだと思った。傍聴人は傍聴の意味をぜんぜん理解していない。静かな雰囲気の中で審議されなければ大事な結論導き出せなくなる。まだ傍聴を続けるのは思いやられた。
次は貸し切り風呂問題の議案に入った。
以降の話は次のブログ「マンション自主管理組合65」に譲ることにする。