9月29日(月)早朝目が覚めたら、静かな雨音が外から微かに聞こえてくる。天気予報は前日から朝は雨、9時頃には上がるといっていた。ところが7時半頃からどしゃ降りになった。稲光直後雷鳴もバリバリドカーンと何度もして近くで落雷を感じられるほどの酷い雷雨となった。

 

こんな中で万博に向かわないといけないのかとため息が出た。

万博は1週間前から涼しくなってきたこと、駆け込み来場で連日20万人超えとなっていた。入場チケットを購入していても入場予約が閉幕日まで取れなければ入れない。入場は東も西ゲートも閉幕日まで予約満員でも事実上入れない。そんな事態でも払い戻しはしないと日本万国博覧会協会が発表している。

4月半ば開幕したときに来場者10万人にも満たない状況で推移した。その時メディアはこんな入場者数ならば損益分岐点となる入場者数に到達せず赤字になると騒ぎ立てた。赤字になったらそれを穴埋め負担は国がするのか、大阪府がするのかなど税金を使うのかと当初から犯人捜しをした。吉村大阪府知事が開幕前から大阪府内の小学生を社会見学で無料招待しているのに政治的に反目している勢力の基礎自治体の首長がその域内の小学校に見学を辞退させるということも起きた。

 

自分は6月に万博来場サポートデスクが自宅近くの商業施設で開かれたため、そこで教えてもらってチケット購入していた。最初は6月中に行こうと思って予約していたが、熱中症アラート前段階になったため前日にキャンセル、涼しくなるであろう9月に延期した。9月に行く予定していた日に急逝した叔母の法事が重なって再度延期、今日の入場となった。もうパビリオン予約はまったく取れなくなっていた。

 

9時前に自宅を出て万博会場に向かう予定だったので、折り畳み傘や合羽、着替え、タオルなどを慌てて用意した。持ち物が増えた。ショルダーバッグからデイバッグに替えた。雷雨は8時過ぎには止んだ。雨は上がった。再び持ち物を元の量にしてバッグもショルダーバッグに戻した。

 

自宅を出発してまもなくJR環状線が事故で8時40分から全面運転見合わせになっていることに気付く。地下鉄中央線に振り返ると東ゲートになるし、自分はJR桜島駅から西ゲートのシャトルバスを往復チケット購入してあるので、まずは阪神線を使ってJR西九条駅に向かうことにした。西九条~桜島駅間のJR桜島線は運転間隔が広がっていたが運行していると情報が入っていた。JR西九条駅に着いたら、駅のホームは乗客で溢れるくらい膨れ上がっていた。すし詰め状態で桜島駅に向かい、シャトルバスに乗って西ゲートから11時すぎに入場。

 

パビリオン入館予約が何もないので、1つだけ並ぼうとしたのがクウェート館、並んでいる間に傘ももってきてないのに雨が降り出す。15分間だけどしゃ降りになる。帽子だけでもかぶっていて幸いしたが、上着はビショビショになる。ついていない。外で買ってきたおにぎりを2個食べる。1時間40分並んで入った。15分で出てきた。パウダーサンド(粉のような砂)だけしか印象に残らなかった。

 

もうどの館も入館待ちの行列だらけ。通りは人だらけで歩くのもままならない。将棋倒しになったら大変な事故になるとも思った。すれ違った人からフランス館は3時間待ちと聞こえてきた。自分はもうどこにも入りたくなかった。人の波に酔ってもうクタクタだった。自分の一番嫌いなことだ。大屋根リング下でベンチはいっぱいなので柱にもたれて地べたに座って休憩。その後毎正時5分だけのウォーターショーを大屋根リングの上から見る。上り下りのエスカレーターも危険レベルの人の数。すぐに西ゲートを出てシャトルバスに乗って家路につく。

 

29日の大阪・関西万博の一般来場者数は速報値ベースで約21万人、パビリオンなどの関係者を含めた総来場者数は約23万1000人だったそうだ。

 

朝、土砂降りの雨で用意を迷い、電車が事故で全線運転見合わせ、電車すし詰め、万博入場遅れ、入館待ち並びでどしゃ降りの雨に打たれる。パビリオン入館1つで1時間40分、通りも人だらけで前に進まない、人酔いしてしんどくなる。

 

こんなところ2度と来るかと心の中で叫んだが、よくよく考えてみたら、万博なんてあったとしても自分は死んでいてこの世にもうないということ(笑)。散々な万博だった(泣)。