秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じになるため、自然の変化を感じることができる。身近なところでは24時間フル稼働していた我が家のエアコンも昨日から入れなくなった。湿度除けに28℃設定にして日中暑い時は入れることもあるが、ほぼエアコンはお役御免となった。まさに「暑さ寒さも彼岸まで」ということになる。

今は地球規模の温暖化のせいで実際の秋の訪れはここ大阪では早くても10月末になるのではと思う。春と同じように秋も短くすぐに過ぎ去ってしまう。四季折々と言えず二季化しているといわれる所以だ。

 

20世紀までは二十四節気のいう秋分の頃には、紅葉が始まり、コオロギや鈴虫の美しい鳴き声が響き渡り、秋分を過ぎると、日中の暑さは和らぎ、朝晩は涼しくなり、秋の深まりを感じられるようになる。秋分の日には、先祖を敬い、亡くなった人をしのぶ日として、お彼岸の風習が行われる。お彼岸には、彼岸花やおはぎ、ぼたもちなどの食べ物が用いられ、自然の恩恵に感謝する日として旬の作物を食べる。秋分の日には、寺社に参拝する風習もある。秋分の日は、俳句や短歌を詠むことも行われ、自然や人の生活に変化を与える時として季節の変わり目を感じることができる。 

 

「天高く馬肥える秋」という日本の秋の気候を象徴する言葉をいつまでもかみしめていたいものだが、いずれ死語になってしまわないよう祈るばかりだ。