女性事務主任Pは同じ従業員から嫌われていた。一番の理由は口の利き方がきついせいだ。目上、年長でも遠慮がない。ズケズケものを言う。だから他の従業員から人望を得られず協調性がないと烙印を押された。しかし自分から言えば、管理組合の仕事を本当に理解しているのはPだけだったと言える。他の従業員は自身の業務だけは最低限わかっているが、全従業員と管理組合運営の業務はその時点までPだけにしかわからなかった。Pの口調のせいで感情的にそっぽを向く他の従業員にPはイライラしたと思う。

 

これには訳がある。令和4年夏に旧従業員EFなど4人が辞めた時、旧就業規則(令和4年7月廃止)に定められた支配人制度により29年間Eが支配人を務めたことで権限が集中し任せっきりになったせいで不正疑惑を招いた。昨年令和4年7月に8月から新従業員としてくるPMそして引き続き勤務するQや夜勤従業員2名などの中で責任者を作ると、また同じ不正疑惑の温床になる可能性があることから、一旦従業員の職制に責任者を置かなかった。

 

ただ、どうしても従業員や区分所有者の個人情報を管理する事務員には主任の職責を1名だけ与える必要があった。必然的にPになった。Pの口の利き方は確かに悪かったが、それに感情的になってPの事務的頼みに従わない他の年長従業員もあまりにも大人げなかった。他の従業員は管理組合運営においてPが頼んだことがいかに大事かを理解できないまま抵抗していたのだから。自分は陰から必死になって庇ってやったが、この年長従業員たちの手の込んだ嫌がれせと年長従業員たちがPの追い出しにAグループを利用したため抜き差しならぬ状況に陥っていくことになる。

 

4月下旬、ゴールデンウイークを目前にして、ある夜地獄耳で放送局の女性区分所有者Oが自分の部屋玄関に訪ねてきた。玄関先で何用か聞くと、自分と同居している母が長年1階ロビーの待合室の壁に掲示してある絵手紙を年輩女性区分所有者Kが1階温泉浴場から出てきた女性区分所有者と二人で母の絵手紙は時代遅れと話している。何か企んでいるので気をつけろと告げ口してきた。

Kと言えば今月初めの臨時総会でABOと一緒になって自分の管理組合軽トラ使用を私物化と事実無根の追及をした1人だ。Aグループの婦人部長だ。

 

これを聞いた自分の母は15年くらい前に当時支配人だった旧従業員で区分所有者Eから「どうぞここの壁に掲示してください」と言われて貼り始めた。Eも母の作品を見てくださいと区分所有者に広報していたと自分に説明した。もうこの夏には掲示するのをやめようと思っていたので、少し早まっただけだから明日朝、取りに行くので自分に手伝ってくれと母は言った。この時からKは自分をやっつけるために母に手をかけた。

 

副理事長GからOが自分の部屋にきた翌日に電話がかかる。待合室でKがある女性区分所有者と母の絵手紙が時代遅れでこの待合室にふさわしくないと話してた。GもOと同じくKが何かを企んでいると。この時OはAグループを裏切った行動をしていた。

 

母を連れて1階待合室の壁に掲示してある母の作品をすべて撤去した。管理事務所にいた女性事務職員Pがそんなことする必要はないのにと母を慰めてくれた。

 

その夜、母の作品を撤去した壁をAKが確認しに来た。何を確認したかと言えば、白い壁についた押しピン痕を見に来ていた。壁に30cm以内に近づいてみても無数にある押しピン痕なんてわからない。

これがすぐにわかるような痕ならば、共用部分の壁に無断で傷をつけたと弁償を自分に要求するつもりだったらしい。また、AグループのEが15年も前に母に掲示を許可しているのにもかかわらずだ。

 

ABKの執拗に因縁をつけてくるやり方には我慢が限界にきていた。こうして令和5年4月は終わりを告げた。

 

以降の話は次のブログ「マンション自主管理組合38」に譲ることにする。