総会開会から2時間経過した。第1号議案を採決して承認した。次に第2号議案の審議に入った。

 

第2号議案は監事Aの辞任、理事Bの欠格事由による理事資格喪失確認、女性理事Jの辞任、そして理事である自分の辞任と監事就任の役員異動を一括承認する内容だ。

 

ただちに質疑に入った。待ってましたとばかりにAが発言した。

自分は過去5年特に令和4年1月に中古軽四を購入するまでの4年間、管理組合の軽トラを自分の買い物や通院に使用して管理組合の軽トラを私物化した。ガソリン代も給油して帰ってきたら管理事務所で領収証を提出し支払ってもらっていたとAは自分のことを厳しく指摘した。自分は黙って聞いていた。

 

続けてAはAの質問状に名を連らねた年輩の女性区分所有者Kからも自分の管理組合軽トラ私的使用について意見があるとKに発言を促した。Kは用意していた便箋5枚を取り出し自分の軽トラ私物化を追及した内容の意見を読み上げた。もう完全にAとKは打ち合わせして自分をやっつける算段をしていた。まだ何を言うのかわからなかったので、自分は何も言わず聞いていた。

 

Kの発言が終わると再びAが発言した。全区分所有者から納められている管理費の中から自分は管理組合の軽トラを無断私的使用した上にガソリン代まで支出させる。こんな不正を働く自分に監事就任を認める訳にはいかないと主張した。

 

Aはまず理事長に回答を求めた。理事長は先月3月理事会で管理組合軽トラは従業員しか使用を認めなくなった。それまでは管理事務所で旧従業員EFや事務パートが、管理組合従業員が使用していない時に区分所有者誰にでも貸し出していた。ガソリン代も区分所有者が使用した分だけ各自給油して返していたと説明した。

確かに自分が借りだして使用していたのは一番多かったのかもしれないが、他の区分所有者も借りだして使用していた。

 

今度はAの横に座っていたBが自分に釈明しろと言い出した。自分は簡潔に事実無根だと返答した。Bは自分に管理組合に対して「謝罪文を書かんか!、使い込んだ数年分のガソリン代を弁償せんかー!返事しろ!」と怒号まじりのチンピラ口調でまくし立てた。飲酒して総会出席していると思った。

 

自分はもう一度返事した。確かに買い物や通院に使用していた。管理組合のことで市役所、法務局、司法書士、土地家屋調査士、労働基準監督署、ハローワーク、社会保険年金事務所、県税事務所、保健所、警察署にも使用していて、それも給油している。だからABKが追及していることは事実無根だと。

 

自分が言い終わると、後ろの席からAに操られている地獄耳で放送局のクレーマー女性区分所有者Oが大声で「(自分は軽トラを)私物化するなー!」とヤジをとばす。

上場企業の数十年前の株主総会に出席する総会屋如しの様相を呈してきた。

 

従業員の1人として総会出席していた昨年10月に退職しようとしていて副理事長Gと管理士顧問が慰留した女性事務職員が総会を抜け出して過去5年の年度別燃料費(ガソリン代)を出してきてくれた。理事長、副理事長2人、Aにそのメモが渡された。そこに出ている数字は自分が軽トラを使用していた最初の4年、中古購入して軽トラ使用しなくなった最後の1年の数字が記載されていた。最初の4年は毎年約6,000~9,000円、最後の1年は12,000円で自分が使用していた時より使用していない1年のほうがはるかに高かった。

 

Aはメモをみてさすがに自分のガソリン代の嫌疑は晴れたと隣のBに言ったが、Bは酔っぱらっていて虫が収まらない。ここで議長がこの議案の採決に入ろうとしたら、Aの質問状に名を連ねていた男性区分所有者Nは自分が理事を辞任することには賛成するが監事に就任することには反対だ。なぜ自分に関して理事辞任と監事就任を一緒にしてあるのかと議案についてクレームをつける。

総会開会時に飛び込み出席した男性区分所有者も続けてこの議案を保留にしてはどうかと提案して採決を延ばそうとした。

 

結局その後、議長である理事長が採決して第1号議案と同じ票数で承認可決された。この第2号議案審議で最初は理事長が庇ってくれたが、他の理事は自分に火の粉が降りかからなければ、一切助けてくれないことがわかった。こんなものかとも思った。

 

自分はABKNO、飛び込み出席者の6人から集中攻撃を浴びた。Aが周到にメンバーと打ち合わせたこともわかるし、長年の軽トラ貸し出し責任者の旧従業員Eをこの総会に欠席させたのもきっとAだったと思う。

 

午後1時になっていた。開会から3時間が経過していた。最後の第3号議案審議に入るところだった。

 

以降の話は次のブログ「マンション自主管理組合29」に譲ることにする。