臨時総会が実質的に始まった。Aはこの総会の冒頭から総会議案から逸れた質疑をする。また議案に関連した質問も順次することになる。独壇場だった。
Aの質問状はコピーして全役員に配られた。昨年夏からの約1,500円~20万円までの備品消耗品購入についての質問がほとんどだった。備品消耗品購入は理事会承認を受けずにする場合もある。緊急を要する場合や理事会が開かれるまでに時間がかかる時だ。
AはAの指示で昨年秋に理事Cを使って理事会承認を受けずに非常階段出入口ドアノブシリンダー交換を強行して、直後の理事会でCを除く理事から猛批判を受け辞任した。Aはドアノブ交換は理事会の承認を受けずに工事して大きな批判を受けたが、それならなぜ備品消耗品については理事会承認を受けずに購入しても許されるのかと矛盾点を突こうとした。
議長である理事長がこれまで20年以上旧従業員には1購入50万円認めてきたところだが、昨年夏、旧従業員退職後、備品購入は理事会で承認をとることとなった。しかし、小口購入にいちいち理事会承認は不要とするため、先月3月理事会で1購入5万円までは新従業員の裁量で認めることになったと回答した。
またAは防犯性の高めるという観点からドアノブシリンダー交換の意義を役員はどう思うかと理事長、副理事長G、理事Hに尋ねた。3人とも防犯性を高めるということの意義を認めつつも、特にGとHはこれまでの非常口の利用実態から利便性という視点も考慮してドアノブシリンダー交換を考えるべきだと返答した。
AはAの部屋で相談していた時、集まっていた理事だけで過半数あった。そこで決めたのだから事実上理事会承認を受けていたと同じだといったが、理事長は理事会で審議してほしかったと回答した。こんなことを総会の席で何の疑問も持たずに主張するAは本当に勝手で独りよがりの人間だった。
Aはドアノブシリンダー交換をどうしても全出席者の前で論理的に正当化したかったが不発に終わる。この後、Aはこれについて形勢が不利になっていき、AがCを指図していたと言わなくなる。最後はAはAが関わっていたこと自体を全否定することになる。この問題はくすぶり続けることになる。
Aの質疑を少し中断して総会第1号議案が審議された。
廊下の電灯など全館共用部分LED化工事の件で3月理事会で3社相見積もりの結果、この総会に上程した工事業者への依頼の承認を求めた。工事代金だけでなく業者の技術、アフターサービスなど様々な点から2番目の価格のところへ発注することの承認議案だ。この業者は管理士顧問の紹介だった。質問状の名を連ねていた男性区分所有者Nが電気工事のことをよく知っていたのでABの意を汲んで議長をはじめ役員に質問を浴びせた。NもAグループや全出席者に存在価値をアピールしたかった。要は電気関係のことなら、このマンションでは一番とええカッコしたかった。これからNはAグループの別動隊となる。
議長が採決した。Cを除く全役員と一番後ろで座っている1人の男性区分所有者除く全出席者が反対した。65%の賛成で承認された。
開会から2時間経過していた。総会議案はあと第2号議案と第3号議案の2議案だった。
以降の話は次のブログ「マンション自主管理組合28」に譲ることにする。