暑いというより蒸し暑い。きっと異常気象なんだろう。温暖化原因説が声高に叫ばれるようになってから異常気象は日常茶飯事になって誰も何も感じなくなってきているのかな。この20年以上、日本の春秋の穏やかで心地よい気候は年々少なく短くなっているように思うのは自分だけだろうか。
清少納言が執筆した「枕草子」に『春はあけぼのいとおかし……』、唱歌「朧月夜」には『菜の花畑に入日薄れ……』と日本の春の原風景が描かれている。それを思い浮かべるだけで癒されるような気がする。
翻って、現代の日本の春は花粉が飛ぶ。中国大陸から黄砂、PM2.5が飛来する。すべて人体に有害な物質。温暖化により集中豪雨で洪水被害、竜巻などの突風で家屋の倒壊、落雷で人的被害など自然災害まで常態的に発生している。
心地よい少しヒンヤリとした空気の春はもう戻ってこないのだろうか。3月は春への季節の移り変わりを三寒四温といった。4月中旬でこんなに蒸し暑いのなら、もう20年以上前の春は戻ってこないのかもしれない。GWを過ぎてしばらくしたら梅雨の走りが始まるが、まずは新緑の季節がこなければ季節の順番もおかしくなってくる。
こんな蒸し暑い汗だくの春は春と言えない。4月後半を三乾四湿と呼ばなければならないとは情けない。