3月半ばから計画していた京都日帰り1人旅を決行した。快晴、気温も少しヒンヤリとしているが歩けば身体も温まるだろう。
ラッシュが終わる朝8時半頃自宅最寄り駅から京都へ向けて出発。JR大阪環状線京橋駅でお京阪の特急に乗り換え、京阪三条に向かった。
京都散策の目的地は京都市北区紫野にある大徳寺。臨済宗大徳寺派大本山。約40、25年近く前の2度この広大な寺院を訪れたことがある。今回が3度目。大徳寺を目的地に定めた理由の1つは京都の有名な神社仏閣はどこでも桜が満開のため内外の観光客で平日でも大混雑している。それを避けてゆったりのんびりと散策したかったから。
大徳寺の電車最寄り駅は京都市営地下鉄 烏丸線 鞍馬口駅。京阪三条で市営地下鉄東西線に乗り換え烏丸御池で烏丸線に乗り換えて3駅目の鞍馬口駅で下車する。便利なものでネットで発車時間、乗車時間や到着時間、乗車運賃まですべてわかる時代。過去の2度の京都旅では考えられないくらい情報技術の飛躍的進歩。鞍馬口駅には10時すぎに到着。大徳寺は門前にバス停があるため、どこからでも歩かず訪問できるが、それでは散策ウォーキングにならないので、鞍馬口駅から大徳寺まで徒歩を選択。片道約25分のウォーキングとなる。
大徳寺までの中間地点で思わぬ旧跡に出会う。
昨年のNHK大河ドラマ「光る君へ」で吉高由里子が演じた紫式部(まひろ)の墓所の入り口が目に飛び込んでくる。
入り口を入っていくと一番奥にひっそりと紫式部のお墓があった。誰一人いなかった。世界最古の女性文学「源氏物語」を執筆した人のお墓にしてはとても質素だと思った。
鞍馬口駅から約30分で大徳寺に到着。
大徳寺を3度も訪れようとしたもう1つの理由は自分にとって歴史的にたいへん興味深い出来事や人物に所縁がある寺院でその塔頭(たっちゅう)だから。
1. 千利休が三門に造営した二階に利休の木像を設置し木像の下の一階を天下人豊臣秀吉にくぐらせて逆鱗に触れ切腹を命じられた。
2. 塔頭大仙院で沢庵和尚が宮本武蔵に剣道の極意を授けた。
3. 塔頭龍源院に豊臣秀吉と徳川家康が囲碁を打った碁盤が所蔵されている。20年くらい前に盗難に遭ったが戻ってきた。
4. 塔頭高桐院は戦国武将細川氏の菩提寺で細川忠興とその夫人細川ガラシャの墓がある。
5. 塔頭三玄院は石田三成の墓がある。
6. 塔頭芳春院は加賀前田利家の夫人芳春院が建立、前田家の菩提寺。2002年NHK大河ドラマ「利家とまつ(芳春院)」でまつを演じた松嶋菜々子の決めぜりふ「わたしにお任せくださりませ」は有名。
7. 塔頭総見院は豊臣秀吉が織田信長の菩提のため建立。
歴男歴女でなくても境内塔頭は綺麗に掃き清められて観光客も少なく静かで厳かな雰囲気を味わえるのではと思った。
11時20分頃大徳寺を後にする。すでに相当な距離時間を歩いていた。一昨日のバイトの疲れも残っていたので、足腰が重ただるい。早めのランチをかねて通りがかりの京町家風のアンティークなランチ&カフェに入る。1,400円のおかずプレートランチを注文。写真撮り忘れ、食ってしまった(笑)。じゃこをふりかけたご飯、大根入りみそ汁、煮野菜小鉢、野菜たっぷり豆腐ハンバーグプレート、自家製漬物。コーヒー付
心もお腹もとても満足。同じ年齢くらいの女性オーナー店長がわざわざテーブルまで来て感想を求めてくる。本当に美味しかったので正直に何がどう美味しいかと具体的にオーナーさんに食レポする。
すると痛く喜んでくれてアイスコーヒーにいちごとクッキーをサービスで出してくれる。そのあと、このお店でランチのお米はどうしているのか事情をきくと大阪とまったく同じ。亀岡にこの店の親戚があり、かろうじて今何とかランチにご飯を出せているとのこと。またオーナーさんがクッキーを追加してくれる。まあサービスのいいこと。
お店の名刺をもらってごちそうさまで店を後にする。鞍馬口駅に向けて元来た道を引き返す。約20分あまりで駅に戻る。12時40分頃。このまま大阪に戻るのももったいないので京阪三条と京阪電車の祇園四条駅の間にある祇園地区だけ見に行く。内外の観光客で人だらけ。
祇園の白川にかかる巽橋は橋だけでなく、その南奥の通りまで人でいっぱいだった。
京阪電車祇園四条駅から特急に乗って大阪まで帰ってきた。どこも桜の花はとても綺麗で明後日に予報通り雨がくれば、京都も大阪もこれで桜は見納めかなと思うプチ旅行になった。この春、日帰りで奈良も京都も行けたのは20年ぶりくらいになる。続けたい。紅葉の季節も然りだが、人だらけは人疲れするので、できるだけ避けたい。
一昨日のバイト疲れの余波で足腰が今日も歩いたことによって、すぐに重ただるくなった。スーパーマンのようになれたらいいのにとないものねだりしてしまう自分はやはりポンコツジジィという現実。




