平均寿命とは、0歳における平均余命のことを指す。 これは、ある年齢の人が今後何年生きるかを示す数値で、2022年の日本の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳。

 

健康寿命は、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を意味する。日本人の健康寿命は、男性が72.68歳、女性が75.38歳。

 

平均寿命と健康寿命の差は男性は約9年、女性は約12年で、平均寿命と健康寿命の差が意味することは、日常生活に制限のかかる不健康な期間が長くなることを意味する。

 

自分の父は満76歳(享年78歳)で亡くなった。

 

そして現在の自分の年齢から寿命を考える。

健康寿命まで約5年、亡父の死亡年齢まで約9年、平均寿命まで約14年、これが統計的現実。父が亡くなった時から自分はいつまで生きられるか、どう生きたいかを考えるようになった。50歳代前半だった。

 

子供が社会に巣立って経済的に独立していたので、自分がいかに穏やかにのんびり楽しく悔いのない余生を送るかが一番と考えた。それには普通に暮らしてゆける家計が成り立てばそれでいいと。預貯金は旅行、趣味に使うだけで人生使い切り、残すなら自分の葬式代だけ。

 

心豊かに充実した余生を送るには誰もが言うが心身が健康であればこそだ。いくら生きていても病棟や介護施設のベッドに死ぬまで寝たきりでは余生を楽しむことは叶うまい。自分の世代ではポックリ逝きたい、苦しまずに急死したいという人がいるが、いつ死ぬか、どこで死ぬか、どんな死に方をするかは誰も選べない。

 

よく夢と希望に満ち溢れてとか、夢や希望を持てとか言うけれど、そうではなくて老い先短い自分には穏やかにのんびり楽しく悔いのない余生を送りたいというささやかな願いが叶うよう祈るだけなんだ。