ビジネスシーンにおいて資料作成事務は避けて通れない。いくらペーパレスが進んでいても会議では文章を要約したレジュメ(resume)が必要になる。会議を主催する企業団体の事務方はこのレジュメを会議資料として作成準備する。

 

現在の企業における文章作成事務においてはマイクロソフト社のワードという文書作成ソフトが使われる。ビジネス文書を作成するにあたり、書き出しで必ず冒頭に日付を記載する。当たり前のこと。同様にエクセルで表やグラフを作成する時も必ず日付を記載する。

 

ソフトを使って色々な数値を表現するが、ビジネス文書、表やグラフに日付を記載するのは必須だ。これはいつ作成したのか、いつ公開したのか、いつ起きたのかを明確にし、参考資料の価値を上げ、判断を誤らないようにするために必要不可欠のものだ。

 

教育研修現場では5W1Hを散々教える。When、Where、Who、What、Why とHowだ。いつ、どこで、誰が、何を、何故となり、どのようにという方法だ。これがあればビジネス文書は成立する。ところが肝心の「いつ」が抜けていることが多々ある。

 

会議で別添する参考資料に日付が抜けているものがある。作成した本人はわかるが、会議出席者や保管した事務所控えの参考資料を整理した時に気づく。作成日時が抜けていると時系列整理もできなくなる。

 

ビジネス文書作成ではまず1行目は作成年月日を記載する。そして忘れず右寄せにする。これは絶対忘れたくない文書作成のルールだ。

 

自分は官公庁の窓口に許認可申請、得意先大手企業なら要望書や報告書、銀行なら融資申込みの事業計画書など様々な書類を作成した。従業員にも作ってもらったこともあるが、大切なものは小さな会社の経営者だった自分が陣頭指揮した。

相手方の書類審査は厳しい。日付はおろか「てにをは」や送り仮名が1字間違っているだけでも修正のため突き返される。特に役所は。

 

「てにをは」や送り仮名の間違い、脱字がある資料はもらった人でも何となくわかるが、日付は後になればなるほどまったくわからなくなる。事務に携わるものは自身が作成した資料だけでなく、送ってきた郵便物やもらった資料はいつのものか日付がわからなければ必ず調べて記しておくべきもので、何か依頼して送ってきてもらうこと、返事をもらうことがあれば、いつまでかおよそ期限(日付)をきいておくべきだとも思う。

 

さて、これを細かすぎる、そこまでしなくともと思うか、当然と考えるかでビジネスシーンのいろはに対する姿勢が決まる。皆さんはどうですか?