福利厚生は企業から従業員やその家族に提供する報酬サービスで、福利厚生の整備・充実は従業員の定着(継続)・増加や経営の効率化のメリットを企業にもたらす。

 

経営していた会社は昔から常勤バイトを含む従業員約100人を毎年秋に1泊の慰安旅行に連れて行っていた。しかし、年に一度の慰安旅行だけでは福利厚生の充実には程遠い内容だった。当時、福利厚生の意義に照らして整備充実は経営的戦略から喫緊の課題になっていた。

では、会社の財務体力からどんなことが実施可能かプランを練ることになる。経営者自身の身近に既存している資源を導入することが有効性を発揮することになると評価する。

 

プランは二つある。一つはゴルフコンペ。ゴルフコンペは約30人の中間管理職対象になる。バブル崩壊前は経営者がもつ会員権のゴルフコースでもビジターの幹部従業員はラウンドフィーが10,000円くらいした。昼食代と結果表彰式会費、賞品が会社負担にする。自動車も会社に集合して5~6台に分乗して往復、ガソリン代も会社負担にする。

 

二つ目はスキー。仲の良い従業員数人が家族と一緒に十数人で年に一度定休日の前の夜から自家用車4台くらいでびわ湖バレイや神鍋に行っているのを聞いていたので、アンケートを実施したら他にも行きたい従業員家族が潜在していて、全体で30名を超えてくるのが判明。それなら会社でバスを1台貸し切って、行き帰りの車中の飲料とお菓子を会社負担とした。

 

結果、1.慰安旅行は従業員約100人対象(既存)

   2.ゴルフコンペは幹部従業員約20数名対象(新設)

   3.スキーバスは従業員とその家族対象(新設)

 

自分は当然3つすべての福利厚生サービスに参加した。日ごろなかなか会えない従業員やその家族に会って親交を深めることができることは有意義なことだった。スキーをしていて良かったと思えた。ゴルフもせざるを得なかったが、嫌々でもマシになっていて良かった。スキーもこの歳では骨を折る危険性が大きいのでもうやらない。ゴルフはまっぴら御免だ。

 

従業員の中にこんなささやかな福利厚生に喜んでくれる者もいて、こちらこそ嬉しかった。気は心と思えた。