ヘブンリーバレースキー場も日本国内のスキー場も変わることはない。

 

しかしペアリフト乗り場では日本のそれとはいささか違う場面が繰り広げられる。

 

日本では友人知人カップルなど二人ならペアリフトに乗るが、一人の時はペアリフトを一人だけで乗っている。空席ができてしまう。

 

米国のスキー場のペアリフトは空席という無駄を作らない。効率よく運び、リフト乗り待ちをできるだけなくそうと合理的な考え方をしている。スキーヤーの暗黙の了解でそうなっている。

 

では、具体的にどうしているのか。リフト乗り場に並んでいるスキーヤーが‘single!’(一人です!)と呼び合う。マッチングしたら、その二人でペアリフトに乗る。もちろん見ず知らずのスキーヤー同士だ。

 

スキー場が一山まるごとなので麓から山頂までリフトに乗っている時間は15分以上になる。まさに英会話学習時間になる。

Where from? と尋ねると L.A.やMexicoなどスキーヤーも様々。

 

What do you think of Japan? とメキシコ人に尋ねると Great!と返事され素っ気ない。よく考えてみれば、メキシコ人の母国語はスペイン語、自分は日本語、その二人が片言の英語で会話し、意思の疎通を図っている。そして理解しあえている。心の中でなぜかしら感動した。

 

ある地元のスキーヤーからリフトを降りる時、Have a nice day ! や Have a nice trip ! と声をかけられ、You,too ! Bye-bye ! と言葉を返し別れていく。別れ際の肩の凝らない挨拶がわかるようになる。生きた英会話の勉強だ。

 

スキーを心ゆくまで堪能した。まさに一期一会、一生の財産になった。

 

スキー道具を返しに行った。そこでスタッフにスキー場はガラガラだったが、今は Season off かと聞くと??、Off season と聞いても??通じない。「季節はずれの」の形容詞は unseasonable が正解だった。シーズンオフは日本語英語だった。

 

帰りの途に就いた。凍結していた道も解けて地道になった。その境目付近の道路際にデイバックを背負った人が何人もいた。前の車も次々止めている。自分も窓を開けて聞くと、1ドルで装着しているチェーンを外すという。頼むことにした。外してもらったチェーンはトランクに入れて持って帰った。

 

無事、バークリーに帰還した。

 

以降の話は次のブログに譲る。