おねーさんずは

学校が違う近所のお友達と

昨日、ゆーえんち行って

マンソンの客間を借りてお泊まり会。

昨夜、お風呂に入りに一旦帰って来て

パジャマ姿になり

毛布と飲み物を抱えて

同じフロアにあるレンタルルーム(客間)に

さっさと行ってしまった。

今朝、レンタルルームの鍵を返却する前に

お着替えをしに一旦帰って来て

また遊びに行った。

今日はかーさんの診察だったんだけど

ちょうどメインレース(馬です)の時間帯で

とーさん、中継が観たいのに

ちび子にまとわりつかれてヤな顔してたから

ちび子を連れて病院に行った。

今日の待合室は

とても静かだった。

診察室に入ったら

ちび子は椅子に乗ってクルクル回り

いつの間にか靴を脱いで

診察台(ベッド)に寝っ転がっていた。

先生が前に

「遊んでいいよ。怪我しないでね」

っつったの

覚えていたらしい。

先生が「後ろ見てみ」の合図をしたから

ふり返ったら

自由人がいた。

先生に

「今日はこないだより元気そうだね」

って言われて

ああ、おねーさんずが昨日から居ないからだ

と気づいた。

そう。

リビングの人口密度が低い上に

思春期の女子2人が家の中をうろちょろしてなくて

とーさん馬に夢中で

ちび子はかーさんにはまとわりつかない。

ご飯も3人分。

喧嘩も起きていないし

悪態も泣き声もない。

こんな快適な休日

めずらしい。

が。

…今夜まで。

先生に

「これからが大変だね」と言われて

我にかえる。ひー。

中2のゴールデンウィークなんて

さぞや楽しかろう。

どんどん遊びに行くまし。

ってか診察も

ほぼ先生がちび子と遊んでて

ちび子もケタケタ笑って

「そういえば、お名前聞いてなかった
お名前なんていうの?」

「ちび子ちゃんだよ!」

…まるで遊びに来たみたい。

「バイバイ」ってハイタッチまでして。

あの……あたしの診察なんですけど。

お会計の時も受付の人たちにバイバイして

かーさんとちび子でミスド。

最終レースが終わったとーさんと合流して

食料品売り場とコンビニに寄り

どーんと買い込んで

おうちに帰った。

昨日は午後4時まで寝てて

今日はお昼起床。

不健全な気もするけど

"目には目薬、寝るは寝薬"

起きるまで眠るのも

今のあたしには要るものなの

要るものなの

要るものなの

要るものなの

…と、心の中で

言い訳して

言い聞かせて

励ましてみる。

時間を気にしなくていい時は

普段の抗うつ薬と睡眠薬以外に

頓服も飲んでしまう。

いっぺんに飲んだら

すごくよく眠れるから。

用法は甚だ疑問だけど

用量はきっちり守ってる。

人に依存するのが怖いと

薬に依存する。

でも大丈夫

まだコントロールはできてるはず。

うつなのに病院行かなくなったママ友に

「病院行ったら?」って言ったら

「私、今病院に行ったら
処方された薬、一度に全部飲んじゃう。
だから、病院には行かないの」

って言ってた。

そのママ友のコントロールの仕方は

きっと苦しいね。

あたしの悪知恵は

正当であざといと思った。

穏やかな時間

チャンネル権奪い合いも

パソコン争奪戦もなかった。

かーさんはキャピキャピするより

低空飛行でも

静かに一定なほうが

調子がいいのかもしれない。

それと

外出時の目深の帽子とマスクは

"あたしに話し掛けないでオーラ"が出てるようで

あたしも人と目を合わす必要も話す必要もなくて

超、快適。

真夏でも快適に過ごせる帽子を探そう。

これでイヤーマフか耳栓できればより良いけれど

子連れ耳栓は色々危険だから我慢。

"理想"と、"自分に合ってること"は

非常に異なる。

理想に近づきたいようで

そうではないあたしがいる。

帰って来たおねーさんずは、パソコン動画に夢中

とーさんは、予想(馬です)に夢中

お出掛けして疲れたちび子は、文字どおり夢の中。

静かな湖畔の森の影から

もう起きちゃいかっがっとカッコがー鳴っくー。

かーさんはウォークマン背って

歌いながら夕飯の支度。

作っているのはかーさんなのに

作ってる感覚はない。

歌っていたら

摩訶不思議

料理が出来上がっている。

家族みんなでわいわい賑やかだと

どうしてもあたしだけ

孤独になる。

わいわいしてるのは別のかーさんで

遠くから離れて

"いいなあ"って

指をくわえて眺めているもう一人のあたしがいる。

この感覚

誰ならわかってくれるだろう?

わかって欲しい人にわかってもらえない孤独感は

あたしの中に染み着いてるんじゃなくて

住み着いている。

追い出したいけど

その住人も、あたし。

追い出したら可哀想ね。

それでも

雨風しのげて、寝食できて

家族がみんな揃っていることは

とても幸せなことですよ

…っていう住人も

いてくれるみたい。

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…A子に難癖つけられて

キレられました。

"へ?なんで?"と思うかーさんと

楽しかったとはいえ

フルな遊び方をして相当疲れた

"八つ当たりね"と思うかーさんと

"お母さんに八つ当たり出来てうらやましいな"

…と思う

中学二年生のあたし。






"あんたも親になればわかる"

母親によく言われたけど

親になってわかったことは

母親に言われたそれとは

絶対に違う。

あたしの動機は

間違っていた。

やり直したいとは思わない。

できるならば

軌道修正したい。

"むつかしいこと、言うわねー"

別のあたしが、笑う。