小学校時代の話。

夕暮れ時。

校庭でくたくたになるまで遊んだ俺は門限が近づいていたため

友達とバイバイすると家路を急いだ。

今日の晩御飯はなにかな・・・?

エビフライかなー?ハンバーグかなー?

もしかしてステーキかも!?

そんな想像をしていると自然と足取りは軽くなり

気付けばスキップしていた。

通学路を半分くらい来たところで前を歩く

友達の姿を発見した。

後ろから俺は大きな声で

「おーい!一緒にかえろーぜー!」

と呼びかけた。

しかし、いつもは元気いっぱいのはずの友達なのだが、

その時だけはなんの反応もなかった。

もしかして聞こえなかったのかな?

そう思った俺は駆け足で彼の背後に近づいた。

すると俺は異変に気付いた。

何故か彼の歩幅は妙に狭くて、思い切り内股で歩いていた。

どうやら必死にあれを我慢しているようだった。

何だか声を掛けるのが非常に申し訳ない気持ちになり、

俺は黙って彼の後ろを歩き見守った。

彼はしばらくそのまま小さな歩幅を保ち


ゆっくり、ゆっくり一歩ずつ丁寧に歩いていたが、


彼は突然走り出した。


もの凄いスピードで。

彼の行末を見届けたくて

俺は晩御飯の事も門限の事も忘れ彼を追いかけた。


数百メートル走り、

公園近くまで来ると彼は急に立ち止まった。


公衆トイレに駆け込まなくていいのだろうか?


そう思っていると、

彼は立ち尽くしたまま突然半ズボンの裾を思い切りめくり上げた。

Tバックの如く。

そして





ぽろん




裾から茶色の固体が転がり落ちた。

俺は言葉を失った。

彼は振り返ると俺に満面の笑みで言った。

「セーフ」

いや。絶対パンツにタッチアウト。


そんな超絶イリュージョンを見せた彼に天功とあだ名をつけたら


数日後転校した。


お後がよろしいようで。