年が明けてFからメッセージが
”あけましておめでとう”
どうやらGと二人で会った事は
伝わっていないようだった
それか知らない事にして
私の様子を楽しんでいるのか
GからFとの本当の関係を聞かされて
驚きでしかなかったが
男の世界は分からない
ここはGの言葉を信じて
仲を深めることにした
”次の休みの日
日帰りで温泉旅行行こう?”
ひょんな出会いから初日にエッチして
2回目は温泉旅行に誘われる
この流れは意外だった
雪の降る中Gの車で3時間ほどかけ
温泉のある場所へ向かう
途中の車内で好きな音楽の話になり
20代の頃よく聞いていた曲を言えば
Gの中高時代に聴いてたらしく
ジェネレーションギャップを感じる
年齢の事は聞いてこないG
この曲の事で
なんとなく察したのかもしれない
さらりと話題を
学生時代にあった面白ろエピソードに
切り替え雰囲気をよくしてくれる
ときどき沈黙になる時もあり
お互い微妙な空気が流れたりもした
それもそうだ
まだ会って2回目
ほとんど何も知らない二人が
県外へ何時間もかけて
温泉旅行に行くなんて、、、
車は雪の山道をぐんぐん登っていき
最初に着いた場所
そこはちょっと有名な懐石料理のお店
席に着くと私たちは向かい合い
初めてまともな姿で対面したのだ
もうセックスしたことのある
二人とは思えないくらい照れ笑い
相変わらずまた耳が真っ赤になって
なんだかかわいい
料理が運ばれてくると
その豪華さに二人して感動する
ちょっと緊張しているGは
お豆腐にドバドバと
醤油をかけすぎて
焦った表情をした
案外不器用なとこもあるんだなと
余計に惹かれる
真っ白なニットスカートを履いてきた私に
そっと紙ナプキンを
渡してくれる気遣いも素敵な一面だ
食事も終え次へ向かった温泉施設は
停められないくらい
たくさんの車が停まっていた
家族風呂へ入るには
前もって予約が必要だったので
Gが受付へ向かう
車内で待っている私は
車から続々と出て来るカップルを眺める
若者も多かったが
家族連れも何組か通り過ぎて行った
それにしてもーーー
こんなに歳の離れた私たちは
果たして他人から見たら
いったいどんな関係に見えるのだろう
外に取り付けられたスピーカーから
Gの名字らしき名前が呼ばれ
車から降り
家族風呂のあるほうへ向かう
Gの後ろに続いて歩いていると
入口近くに設置された喫煙コーナーから
3人の談笑する男達が私たちを目で追う
さぁ 私たちはこれから
お風呂の中でどんなやらしいことを
するのだろうーーー
Bと家族風呂へ行った時の思い出が
一瞬頭をよぎった
つづく