タイミング良く現れた男
それがFだ
Eと会えなかった夜
どこかで時間を潰そうかと思ったけど
12月の夜の寒さもあり
家に戻りNetflixで
映画でも観ることにした
同時にFともテンポよくやり取り
ラインに移行してからは
徐々に下ネタ満載になっていった
送られてきた自撮り写真は
短髪口ひげの渋い男
タイプ的には好きなほうだ
下ネタができる相手となると
余計な取り繕った情報はいらない
ふざけたやり取りでラリーは続く
ーーーーー
Fとのやり取りも1週間ほど過ぎ
12月の忙しいこの時期
タイミングが合う夜があった
Fはお酒も飲みたいとのことで
私がFのとこまで出向くことにーーー
とあるコインパーキングで待っているF
写真では顔を確認していたが
そこに立つ背の高い男は
フードをかぶりマスクをしている
しかも辺りは暗くて良く見えなかった
が、車を停めると
私の車と分かったため
助手席に乗り込んできた
乗った瞬間
せっけんのいい香りがーーー
チラッと顔を見ると
眼鏡もかけていて別人に見える
この人、、、本当にF???
私は少し不安になりながら
Fと関連のある質問を何個かしてみた
やっぱりFで間違いなさそう
声も通話したときと同じで間違いない
別人かと思ったと伝えると
「俺 今日嫁に会社の忘年会って言って出て来てて」
ずいぶんと周りを警戒しながら
変装までしての外出のようだ
案外臆病なの?
そう感じると少し萎えてしまった
とは言え
この日はラブホへ行く約束済み
FがGoogleMapをみながら
近くのラブホへ誘導する
ロビーに入ると
豪華な装飾がキラキラして眩しい
色んなバスソルトや備品が並ぶ中
Fが咄嗟に手を出したのは
無香料のボディーソープ
よっぽど疑われては困るようだ
部屋へ入り
変装アイテムを取り外す
露わになったFをよく見ると
やっぱり写真とは違う顔に見えた
だけどなかなか男前だったので
良しとしよう
Fが途中のコンビニで買ったお酒と
私はノンアルカクテルで乾杯
注文したから揚げと炒飯もいただく
お互いのプライベートな話をしながら
かなり盛り上がった
時間も1時間は過ぎ
そろそろお風呂でも入る?
となったとこで
パーカーを脱ぎ始める
そこで目にしたFの体は
フライ級ボクサー並みの
見惚れる位のいい身体だったーーー
つづく