どん底から覚悟へ | ~Chapter3~ 借金1500万円返済・起業プロジェクト日記!

どん底から覚悟へ

どん底から一筋の光を手繰り寄せながら少しずつ良い方向へと向かって行きたいオレなのですが、そんな急には変わる訳はない。


心が少し安定し始めて視野の幅が段々元に戻り始めると気付けなかった事に気が付きはじめる。

キャッシュフローも少しは回るけど、すぐには普通の生活には戻れない訳でして。


余計な事をイッパイ考えてしまう。


そんな自分から元の自分に戻るには環境だけではなくて、多分「覚悟」が必要なんだと思う。

ではオレの覚悟って何だったのだろうなってふと考えてみた。



それは車を売った事。



くだらないと思う人もいる思うけど、オイラにとって車ってデカイ存在な訳。

持ってて当たり前というか18歳で免許とってから持ってない時がない。


電車は嫌いだからほとんど乗った事ない。

そんなオイラには車を売るという些細な出来事がスイッチをONにしたんだ。


もうすぐ誕生日を迎える親友KからTELがあった。


「ひさしぶり」


Kはオレが店をたたむ時に100万をポンと貸してくれた恩人。

店を出すのにお金がかかるけど、撤収にもお金がかかる。


ギリギリで回してた店に撤収する金なんてある訳がないですから。。。


Kからの話はこうだ。


今自分が乗ってる車(仕事でも使ってる)が古くなったから買い換えたい。

探すのが面倒だがらオレの車を売ってくれという話。


このK君はかなりの面倒臭がり屋でして、二言目には面倒臭いが口癖。


ま~良いお話なんだけどオレ的には踏ん切りがつかなかった。

サラリーマンになってお金も多少入ってき始めたから月5万のローンも払いえるかな!?

みたいになってるオイラですから、そりゃ迷う。


てか断ってた。


でもそれから毎日のようにTELがくる。


「ね~車ま~だ~?」と。



そして数日後事件は起こる


Kは社長をしていて、Kの会社の社員がKの車で事故ったらしいとの電話が深夜にかかってきた。

オレは元整備士をしていた経験があるので車関係でトラブルがあると大概TELがくる。

KからのTELで事故の状況を聞いた感じでは間違いなく廃車レベルだと分かった。


なんて運命なんだろう。


そんなに都合よく事故らないっしょ!?


Kの会社は車を使わないと仕事にならない。

深夜に動く事が多いので数日手伝いに行ったのだが、「ポーン」と閃いた。


車を売ろう。


その週末にKの家で話をした。

Kは「言い値で良いよ、いくらでも良いよ」とビール片手に笑ってた。

オレは言った、ローンの残りを完済してくれればいいよ。


オレはKから借りた金をまだ一銭も返してない。

だからそういう申し出をした。


kはこう返す。

「じゃ~ローン+20万で90万、借金はオレが死ぬまで返してくれればいいや!」ってその場で現金を持ってきた。


オレはその場で噴出した。

てか普通にあきれた。


幾らKが社長で金持ってるからって即現金出してくるかね普通。


お互い笑い話をして、くだらない話をしてその日は終わった。


次の日書類一式とスペアキーも持ってKの所へ行く。

複雑な気分だった。

オレもお金持ちじゃないけど、車が無い生活が始まる。

そう思うとなんとも言えない気分だった。


車の詳細を説明して、Kがオレを家まで送って、じゃーねーってオレの車が何処かに走っていく。

普段自分の車が走り去るところなんてみないからさ。

でもあの時覚悟が出来た。


これで全てがまた始まる。

次のステップへ行こう!


そう思った日だった。



続く