キャッチコピー
吉本荒野 / 田子雄大 (櫻井翔) 
本作のメイン主人公。茂之・慎一の家庭教師。1982年1月17日生まれ。AB型。 沼田家が茂之のために家庭教師を雇うのは吉本で6人目。“東大合格率100%”と謳っているスーパー家庭教師であるが 生徒本人だけでなく家族の素行調査をしたり 目的達成のために手段を選ばず突飛で冷酷な行動をする。ミステリアスで神出鬼没であり 茂之のみならず家族のいる場所にも突然居合わせたりする。口癖は「いいね~」。 本作の主人公として設定されているものの彼自身は謎が多く絶対的な主人公とは言えない立場が設定されている。 慎一の調査から 自身は"東大卒の吉本荒野"ではなく 生命維持装置に繋がれた弟が本物の東大卒の吉本荒野で 自身はその兄である「雄大」であると自身の口から慎一に語り 教師になったのも教師への夢が叶った途端に事故に遭った弟の夢を代理で演じており 教員免許を所持していないため家庭教師として指導していると偽名を使用した理由を慎一に打ち明ける。その後 吉本が過去に中学校で教壇に立っていたことや本名が「田子雄大」であることが慎一の調査で分かる。その調査によると 教師時代 自身の教え子・真田宗多の相談を反故にしたことで 真田は教師や保護者に信頼されていた本物の吉本荒野に悩みを打ち明けるようになり 教え子に裏切られたと勘違いした吉本は真田をいじめ 事実を隠蔽するため全ての真実を知っている本物の吉本荒野を階段から転落させ昏睡状態にした容疑を慎一にかけられるが 否認したため結果的に慎一を孤立させる状況に追いやった。沼田家に同居を自ら提案した上で寝食を共にしながら慎一と茂之の指導をしていた。 その後 問題を抱え苦しむ子供たちと向き合ってこなかったのは一茂の責任であることを始めとする沼田家の問題をぶちまけた挙句 それでも沼田家が吉本の忠告を信じていなかったため 吉本が家庭教師として担当する以降の沼田家を崩壊させる要因を作ったのは全て吉本自身が仕掛けた罠であると沼田家全員に明かして沼田家を出た。しかしその後 家庭崩壊した沼田家全員が集まる席に再度突然現れ 仕込んでいた盗聴器を回収し「家族を再生させろ」と慎一に言い残し去って行った。 実は中学校で「田子雄大」として教壇に立っていた頃 真田宗多をいじめていたのは本物の吉本荒野(忍成修吾)であった。熱血で生徒思いの田子は2回に渡り吉本のいじめ行為を止めようとしたが 逆に吉本に脅され 自己保身のために真田の相談を反故にした。本物の吉本荒野が意識不明になった後 真田と直前まで電話し 自殺を止める為逃げ込んだ小屋を探すものの駆け付けた時は既に命を絶った後であった。自分の裏切りが彼を自殺に追い込んだと悔いて「いつまでも彼のそばにいて 守ってあげるのは不可能。だから 生徒を自らの力で悪と戦える強い人間に育てなければならない」と学校教育の限界を感じ 中学校教師を止め各地を回り 死にかけたことから家庭教師として生徒の指導を行うことを決めた。そのため自分の中で「田子雄大」を殺し 絶対悪である「吉本荒野」になりすまし 問題のある生徒と向き合っていく。沼田家を指導する以前に3人の生徒を更生させた実績があると沙良の口から語られた。 真田の命日に彼が自殺した山小屋にいた吉本を慎一が訪ねて行き 沼田家に絆を与えてくれたことを感謝され ひさびさに「田子雄大」として心からの笑顔を見せた。
沼田慎一(神木隆之介) 
本作の視点側の主人公で沼田家の長男。1996年11月14日生まれ。AB型。 有名私立進学校•成邦館高校2年生。学校の成績は学年で10番以内 所属する陸上部では数々の優秀な成績をおさめるなど 周囲からは文武両道で家族思いの優等生と思われている。だが 実は家庭内で優等生を演じるストレスを発散するために万引きやむかついた相手の自転車をパンクさせるいたずらを繰り返し行っているなど問題を抱えた性格で 吉本からそれを出会った当初から見抜かれており サイコパスぶりから沙良や吉本は第2の吉本荒野に成りかねないと危惧していた。 対して 度を越した吉本の指導方法に疑問を抱き 吉本の素行を独自に調査する。決まったレールの上で物事を判断する性格でレールから外れた物事の判断には疎く 型破りかつレールの外れた人格である吉本のような人間に対して畏怖している。吉本の素行調査に没頭する余り 学業や部活の成績も下降線を辿り始めている。この素行調査は吉本にも知られてしまい 万引きをしている現場写真などを撮られて 弱みを握られた上に吉本が先回りし 事実を隠蔽されてしまうことがほとんどである。しかし 吉本を解雇しようと各方面から証拠を掴んだ上 家族会議を開き 吉本の解雇処分の是非を家族に問うが茂之をはじめとする家族の反発に遭い 逆に自身が家族から孤立する状況に追い込まれた。その後は真希と付き合うようになり 高校を中退して家を出て働くことも考え始め 家庭崩壊後は高校を中退し 怠惰な生活を送るようになる。その後 横浜市立沢北高校特進科の編入試験に合格し 疎遠になっていた飛鳥との関係も取り戻した。
水上沙良(忽那汐里) 
沼田家の崩壊に終始関わっている謎の女性。 当初は「パシフィック電機」総務部社員浅海舞香として登場し 飲食店での会計時に財布を紛失し困っていた時に偶然居合わせた一茂が代わりに支払ったことで知り合い 不倫関係になる。その不倫の発覚を皮切りに沼田家の崩壊が始まる。 なおそれと同時に 吉本の過去を調べる慎一の前に「吉本荒野を訴える会」なるサイトの管理人立花真希として現れる。一茂とは偶然に出会ったわけではなく 吉本の状況を探るため作為的に一茂に近づいたことや自分が留学中に弟の家庭教師として両親が吉本を雇い 彼によって家庭崩壊へと導かれた家族が3年前に一家心中を図り 死亡したことを慎一に打ち明け 吉本を沼田家から追い出すため2人が協力関係になる。 留学生活を楽しんでいる最中の真希が 両親が多額の借金を背負ったため 留学費用が払えなくなり帰国させようとした親に対して「死んで生命保険で払えばいい」と暴言を吐いたことこそ 自身の家族を自殺に追い詰めたと 吉本が指摘する。自責の念に苦しんでいる真希を見た慎一がお互いに「自己中心的な考えを持つ者同士」として同情を感じ 徐々に2人の心が惹かれあっていき 後に交際関係へと発展する。 その後浅海舞香という人物は総務部に同姓同名の別人が存在していることが判明し まだ舞香に未練が残っていた一茂は関係を続けたいと願う。そのため慎一と激しく衝突し 沼田家が家庭崩壊のクライマックスを迎える。 家庭崩壊後 真実を求める慎一が吉本の暮らしていた部屋にあったチラシから 彼女の正体が劇団カナリカの劇団員•水上沙良であることが分かる。実は彼女は田子雄大の教え子であり 自殺した真田の幼なじみでもある。田子雄大に依頼されて浅海舞香 立花真希という人物を演じていたと自白し 8年前の真実を知っていることもあり事実と異なる状態に田子は「それでも良い」と言っていたことに対して「本物の吉本荒野が被害者なんて許せない」と思っており 真相を慎一に打ち明ける。
沼田茂之(浦上晟周) 
沼田家の次男。1998年5月12日生まれ。A型。 横浜市立室山第一中学校3年生。前島亜美のファン。当初 学校の成績はクラスで下から5番目。授業中にトイレへ行くのを我慢し 耐え切れずその場で便失禁してしまったことが切っ掛けでクラス内でいじめに遭うようになり さらに唯一の友人と信じていた園田からも裏切られ 中学3年の1学期から部屋に引きこもり不登校になる。 吉本はその姿が過去の真田と似ているため第2の真田宗太に成りかねないと危惧していた。吉本の型破りな指導を受け 徐々に内向的な性格が変わっていく。 その一端として成績が目に見えて向上 さくらへの勇気ある告白も成功し 交際関係へと発展したが後に別れる。また さくらの一件で疎遠になっていた園田との間に再び友情が芽生え 山尾を除くいじめっ子とも和解し友達となるが 後に三井たちが率いる山尾のいじめに加担することとなった。 吉本解雇の是非を問う家族会議においては 学校に通学出来るようになったこと 友人も出来たこと 成績が向上したことを吉本に感謝した上で家族の誰よりも早く吉本の解雇に反発した。家庭崩壊後は再び引きこもるようになった。園田の呼びかけもあって再び登校するようになるが エスカレートしていく山尾いじめにまたしても巻き込まれていく。吉本から「お前が家族を救え」と言われ 佳代子が離婚を決断した際 両親の離婚に反対した。その後 山尾へのいじめをやめさせるよう 三井たちを説得。園田・真野とともに成邦館高校を受験し 合格した。
沼田一茂 (板尾創路) 
慎一と茂之の父親。1965年9月10日生まれ。B型。 一部上場企業である電気メーカー「パシフィック電機」の人事部課長。家庭内の問題は放置気味である。以前は花形の営業マンだったが 営業部から人事部に異動となった途端歪んだ人格になり 同期やかつての同僚等をリストラすることを内心では快感に思っている。慎一には「一」茂之には「茂」「一茂」という名前から1文字ずつ取り それぞれ2人の息子に自分の名前を授ける。 舞香とキスしている写真を妻に見られたのが原因で 妻が夫に関係する家事を放棄するようになり 自ら家事をしなければならない状況に置かれる。そして 慎一の成績が下降している問題を解決するため 吉本に家庭教師を依頼する。かつて佳代子の父•泰彦の会社に対して横領事件を起こしてしまい 人事部へ左遷 佳代子が実家から絶縁される原因を作ってしまった。泰彦からもらうはずの小切手も会社でなんとかなるという理由で一茂自身から断り 借金返済の為に再び早期退職者の退職金を横領したことが勝野によって社内に明るみになり解雇される。 家庭崩壊後は仕事を探すためにハローワークを訪れるが 自身のプライドを捨て切れなかったため なかなか仕事が決まらなかった。家族が集結した席で家を売却する決意を告げ 家と自家用車を売却。一家は引っ越し 自身の就職先も見つかった。その就職先は弁当屋。 就職先である弁当屋では研修期間を経た後 店長として働いている。
沼田佳代子 (鈴木保奈美) 
慎一と茂之の母親。1968年3月8日生まれ。A型。 専業主婦。旧姓:前園。指の爪を噛む癖がある。インターネットの情報で吉本を知り 茂之の家庭教師に選び依頼する。近隣住民の視線や世間体を何よりも気にしている。茂之の誕生パーティ中 夫の浮気が発覚したことで夫と口論になり 茂之の誕生パーティが切っ掛けで家族が一つになれることの期待から「家族が変われると思った」と心情を吐き出す。夫の浮気が発覚した上に一茂と浮気相手の舞香がキスしている写真を見せられたことで 夫婦間はさらに冷え切った状態になる。 自身は吉本の口車に乗ってしまい ネット株の投資を始める。やがてネット株で1000万円を越える損失を出してしまい 無理を承知で勘当された父に助けを求める。夫は父が経営する会社の取引企業の社員で 将来有望だと父が見込み勧められるまま 一茂と見合い結婚をする。夫が取引している父の会社に対して横領事件を起こしてしまい 実家から絶縁される。借金の肩代わりを父に頼むが断られてしまい 自らの生命保険で借金返済に充てることを考え 命を絶とうとしているときに吉本が止めに入ったため自殺未遂に終わる。 家庭崩壊後は一時一茂と離婚することを決意するが 後に離婚を思い留まる。
小説家の柚木麻子は 雑誌のインタビューで 櫻井翔の「誰もがうすうす気付いていながら触れる勇気がなかった 櫻井の底の見えなさと笑顔の奥のうっすらした狂気」をさらけだした怪演に引き込まれたと評価している。
「壊れるまで、キミと向きあおう。」

かつて松田優作、長渕剛を主演に映像化された作品。
嵐•櫻井翔を迎え今回新たに連続ドラマ化された。鈴木保奈美は15年ぶりとなるフジテレビ連ドラ出演、忽那汐里演じるキャラクターはオリジナルキャラクターである。





