2012年、本国韓国で高視聴率を獲得した、切ない時代劇ロマンス。
・허연우(煙雨)/월(月)・・・・・한가인/김유정・
(ホ・ヨヌ/ウォル・・・・・ハン・ガイン/キム・ユジョン)
해를 머금은 달(太陽を抱く月 Moon Embracing the Sun)
弘文館大堤学ホ・ヨンジェの娘。ヨムの妹・フォンの初恋の人。
論語をたしなみ、書物を愛する聡明で賢い少女。
世子嬪に選ばれるが、外戚ユン一族から王妃を出したい大王大妃の命令で国巫チャン・ノギョンに呪いをかけられる。王室に使える主治医でもわからない病にかかり、隠月閣から追い出され実家に帰され、父の腕の中で息を引き取る。
ノギョンにより墓から出されてから8年後、記憶を失い巫女として生きていたところを偶然、ヨヌを忘れられないまま王になったフォンに遭遇し、ウォルという名前をもらう。
病気がちなフォンの厄受けの巫女として王宮殿に赴くが、彼に姿を見られ、大王大妃とユン・デヒョンから再び命を狙われることになる。
その後隠月閣で記憶をすべて取り戻し、自分の死に疑問を持つ。まだ何も思い出していないふりをして、ソルと一緒にひそかに調べ、旼花王女が8年前の呪いに関わっていたことを知り大きなショックを受ける。陽明君にどうか幸せになってほしいという心からの願いを伝え、フォンのもとへ行った。
すべてが終わった後は王妃となり、王子が生まれた。
・이훤(暄)・・・・・김수현/여진구・
(イ・フォン・・・・・キム・スヒョン/ヨ・ジング)
달을 그리는 해(月を描く太陽 Sun Reaching for the Moon)
成祖と正室の息子で世子。陽明君は腹違いの兄・妹は旼花王女。
陽明君に会いに行こうと宮殿の塀を越えようとしたところを蝶を追ってきたヨヌに見つかり、泥棒扱いされる。そこで彼女の聡明さを知り恋をする。
ヨヌが世子嬪に選ばれ喜ぶが、原因不明の病にかかり彼女は死んでしまい、何もできなかった自分を責め心を閉ざす。
それから8年後、ボギョンが王妃になっていたが、ヨヌを忘れられないフォンは冷たい王になっていた。
お忍びの最中、ウンと道に迷った際、ヨヌによく似た巫女に助けられ、お礼に名もなき巫女にウォルという名前を付けた。
やがてヨヌの死に疑問を持ち始め、ひそかに調べていく中で、ウォルがヨヌだということに気づく。すべての真実を知り、すべてを元に戻すことを決意する。
・양명군(陽明)・・・・・정일우/이민호・
해에 가려진 슬픈 빛(太陽に遮られた悲しい光 Overshadowed by the Sun)
成祖と側室であるパク氏との間に生まれた庶子。先王成祖の長男で現在王位継承権第二位。
父王から冷たく当たられ、さびしい思いをしていたところでヨヌの父である大堤学ホ・ヨンジェと師弟の仲になる。キム・ジェウン(のちの雲剣)、ホ・ヨンジェの息子ヨムとともに勉学や剣術に励んでいたため、ヨヌとも親しい。ヨヌに淡い恋心を抱いていたが、世子嬪に選ばれたことであきらめるしかなくなった。だが彼女がなくなったあとで、フォンに本音を漏らして姿を消した。
8年後、彼もまたウォルに出会っていた。「笑顔で本心を隠して生きるのはつらいでしょう」と言われ少し救われる。だんだんと惹かれていくが、ウォルがヨヌであることに気づいていた。だが、ウォルなら自分のそばにいてくれると信じているが、ヨヌだと認めた瞬間離れていくのがわかっているから、認めたくない。と切ない気持ちをぶつけるが、現われたフォンにヨヌを連れて行かれてしまう。
その後、謀反を企てるユン一族の舟に乗り、弟を裏切ったかと思われたが、先回りして考えを巡らせていたフォンから計画を聞かされ、裏切ったふりをして裏切ってはいなかった。
ユン一族側の人間を倒した後、敵兵が最期の力を振り絞って投げてきた槍を自分の体で受け止め、自ら死を選び、空へ「もうすぐあなたの息子がそちらに逝きます。そこでは王ではなく、父として息子に微笑んでくれますよね?」と心の中で呟き、親友ウンと弟フォンの腕の中で息を引き取った。
・윤보경(寶鏡)・・・・・김민서/김소현・
달을 꿈꾸는 거울(月を夢見る鏡 Dreaming moon mirror)
ユン・デヒョンの娘。ヨヌ亡き後世子嬪を経て王妃になった。
ヨヌを忘れられずにウンと内官ヒョンソン以外には胸の内を明かさず、自分との間に世継ぎを作ろうとしないフォンをさびしく思っている。
心やさしく穏やかで、対外的には理想の王妃。だが計算高くプライドが高い性格。彼女の初恋はフォンだった。ただ彼に振りむいて微笑んでほしかっただけなのにそれすらかなわない悲しい王妃。
ヨヌが生きているかもしれないと思うようになってからは、悪夢に悩まされ、精神的におかしくなってしまうこともあった。陽明君を王に据えようとする謀反を企てる父ユン・デヒョンから見放されたことで、王が変わろうと変わらずとも自分はもう何もできないと判断し、最期まで王妃として国の母としてのプライドを持って自ら命を絶った。
・허염(炎)・・・・・송재희/임시완・
(ホ・ヨム・・・・・ソン・ジェヒ/イム・シワン)
날개 꺾인 불꽃(翼を折られた火花 Sparks fly is down)
ヨムの兄。フォンの師匠。旼花王女の夫(儀嬪)。
勉強も出来て性格も良く運動神経もいい、非の打ちどころがない完璧なイケメン。
ヨヌが病気になったとき、父ホ・ヨンジェから叔父の家で病を避けろと言われて、ソルにヨヌを託し、しぶしぶ家を出たので、妹の最期を看取ってあげられなかったことを後悔している。その後旼花王女と結婚し、儀嬪となるが、政治的発言は一切できなくなった。ヨヌの死後父も亡くなったため、暗かった一族に笑顔を取り戻してくれた王女に感謝している。堅物で女ごころに疎い。
ユン・デヒョンからの矢文で妹の死についての全容を聞き、旼花王女を見放す。
すべてが終わった後、フォントヨヌに会いに行った後、チャンシルから「ソルお姉ちゃんが今でもあなたの幸せを願って毎日私のところへやってくる」と言われ、ソルのためにも旼花を許し幸せになることを決意する。
・운(雲)・・・・・송재림/이원근・
비를 품은 구름 (雨を包む雲 Embraces non cloud)
本名キム・ジェウン。朝鮮最高の雲剣(王の護衛のトップ)で、陽明君の親友。
ヨム、陽明君とともにホ・ヨンジェの弟子で、親しい人からはウンと呼ばれている。
無口だが頭が切れて、無駄な動きが一切見られない。フォンのお忍びにお供をしたり、彼の指示でヨヌの死について調べたりする。ヒョンソンと並び、フォンが気を許し胸の内を明かせる無二の存在。
ヨムを刺客から守るために一人で戦うソルのもとに駆けつけるが、救ってあげられなかった。
時を越えて、同じ女性を愛する、使える王フォンと親友陽明君との間で葛藤するが基本的にはフォンへの忠誠をつくす。
陽明君の亡骸を母のパク氏のもとへ送り届け、いたたまれなくなくなり外へ出たところで陽明君の霊と出会い、今でも自分を友だと思っているかと聞く。「友として会いに来た。今までそうであったように、これからもずっとお前は友だ」という答えを返し消えてしまった陽明君に、少し救われた。
・설(雪)・・・・・윤승아/서지희・
불꽃을 품은 눈(火花を抱いた雪 Snow embraces the flame)
ホ家使用人でヨヌの侍女。ボーイッシュな雰囲気の女性剣士。
低い身分だが、人として友として家族として接してくれたホ家の人々に厚い感謝をしている。
血だらけの足でヨヌの墓参りに行った時に、掘り起こされるのを目撃。記憶を失い巫女となったヨヌの護衛となる。国巫チャン・ノギョンのことはおばさんと呼ぶ。
ホ家に来た自分にソルという素敵な名前をくれたヨムを長年ひそかに慕っている。ヨムが家を出るときにヨヌを守ってくれと言われ、その言葉を忠実に守り続け、巫女ウォルとして生きるときも変わらずずっとつき従ってきた。ホ家のようすをたびたび窺いに行っており、ヨヌが記憶を取り戻してからは彼女の捜査に協力する。
ある夜、ユン一族の刺客からヨムを守るために刺されても一人で戦い続け、駆け付けたウンを見て、ほっとしてヨムの腕の中で息を引き取る。ノギョンとチャンシルは、神力で、雪の舞う中彼女の死を知る。
・민화공주(旼花)・・・・・남보라/진지희・
(ミナ王女・・・・・ナム・ボラ/チン・ジヒ)
불꽃이 되지 못한 꽃(火花になれなかった花 Does not flame flower)
フォンの妹。喜怒哀楽の激しい無邪気な王女。
その天真爛漫なお笑いキャラっぷりは父王成祖の癒しで、疲れた時は王女に会いに行っていた。
兄フォンの師匠であるヨムに一目ぼれし熱烈アプローチをかけるも「将来王となるフォンを政治的な面でも助けてくれるはずのヨムと王女を結婚させられない」と成祖に断られてショックを受ける。
大妃ユン氏の言葉にのせられヨヌの死を願う呪術のいけにえになった。成祖はその事実を隠し、王女とヨムを結婚させる。
呪いに関わった事実を隠し続けていたが、ヨムとの子どもを懐妊していたことがわかった後、あることがきっかけでフォンもヨムも知ってしまい、ヨムからは見放された。
出産後フォンから王女の身分を剥奪され奴婢となるが、数年後平民となる。ヨム親子を見かけ許してもらえて、一緒に暮らすことになる。
・도무녀 장씨(녹영)・・・・・전미선・
(チャン・ノギョン・・・・・チョン・ミソン)
해와 달을 섬기는 무녀(巫女) (太陽と月に使える巫女 Worshiping the sun,moon,shaman)
星宿庁の国巫。強い神力を持つ。儒生に弾圧され存続が危ぶまれた星宿庁を擁護する大妃ユン氏の命令を断りきれず、世子嬪ヨヌに呪いをかける。
親友アリからヨヌを守ってくれという最後の頼みもかなえたいので、死んだように見せかけてあとから墓から掘り出した。記憶を失ったヨヌを神娘にしてソル・チャンシルと生活を共にする。ヨヌのもとの身分を知っているため、こき使ったりはしていない。
あるときからヨヌをお嬢様と呼び敬語で話し始める。
戦いが終わった後、命を落としたソル・陽明君・大王大妃ユン氏・王妃ボギョンの魂を空へ送るための舞をしているときに命を落とした。