6カ国の若者、ハングルの日に合わせ「非首脳会談」
10月9日は、ハングルの日。この頃、韓国語を学ぶため海の彼方の国々から訪れる若者が多い。世の中全てが1つの国のように生きていく時代に、彼らの動きに注目が向かう。
海の彼方から来た若者たちは、どんな理由で韓国語を習いに来たのだろうか。私たちは韓国語を習いに来た数カ国の若者を1カ所に呼び集めた。顔の色はそれぞれ違うが、彼らはハングルの良さについては同じことを話した。韓国語が世の中全ての人々に認められる話し言葉で書き言葉になる日も、そう遠くないという気がした。
秋も深まる3日午前、ソウルの中央日報の社屋7階事務室。大型テーブルの上に試験用紙が2枚ずつ置かれている。4月21日に行われた韓国語能力試験の既出問題の中から10問を集めた試験用紙だ。
国は違っても、韓国語を韓国人ほど話せるというグローバル青年6人を1カ所に集めた。ハングルの日を迎え、外国人の青年たちが考える韓国語について話そうと提案した。軽い討論の場だと思って集まった6人の青年たちは、テーブルの上の試験用紙を見て慌てた。しかし、とんでもない。まずはみなさんの本当の韓国語実力から知りたいのだから。
整った体格の西洋人の男性が最初に到着した。JTBC芸能番組「非首脳会談」のドイツ代表として人気を呼んでいるダニエル(29)だ。「韓国語能力試験は久しぶり。高級ですか?」。ラジオのDJのように重みのある声。だが初めの問題から行き詰まったような表情だ。
続けて到着したカザフスタン人のアイーダ(24)、米国人ノーラン(27)、日本人ナナ(20)も同じだった。延世(ヨンセ)大学の韓国語学堂に在学中である3人は「まぎらわしい」といいながらずっと首をかしげていた。梨花(イファ)女子大学の語学堂出身であるミャンマー人のピュピュ(26)とJTBC『非首脳会談』の中国代表・張玉安(30)まで。全員が冷や汗をかきながら試験問題を解いた。
ついに出てきた結果はというと、ダニエル90点、ピュピュ80点、アイーダ70点、ノーラン50点、ナナと張玉安が40点。みな韓国語を流ちょうに話すのに、点数は千差万別だった。試験を受け終わった後、6人の青年が声をひとつにして言った。
「韓国語は形も美しく発音も魅力的なのに、文法がちょっと難しい。ところでグローバル時代に英語ではなく韓国語を学びに来た私たちが正常じゃないですって?」。
まさにその話だ。いったい、とても多くの言語の中でなぜ韓国語なのか。韓国語の魅力とはいったい何なのか。韓国語を学びに海を渡ってきた青年たちは、果たして正常だろうか、正常ではないのだあろうか。ハングルの日の特集として用意されたグローバル青年6人の非首脳会談を、紙上中継する。
--韓国語を学ぶことになったきっかけから話してみよう。
ピュピュ=「実は、点数に合わせて大学の韓国語学科に行きました。ちょうど韓流が流行していたし、韓国の事業家も集まっていました。韓国語が上手ならば役立つようだったので2008年に梨花女子大に留学に来たのです。韓国人男性と6年間の恋愛の末に結婚もしました」
ダニエル=「私はテコンドーを習いに韓国に来て居座ったケースです。韓国は中国・日本と違った神秘的な魅力があります。現在テコンドー2段、合気道3段です」
ナナ=「とても珍しいのですが、テレビで東方神起が日本語を流ちょうに話すのを見て突然、韓国語を学びたくなりました」
アイーダ=「よく見ていた韓国ドラマで伝統婚礼と結婚の風習に接しました。両親の反対や結婚用品など、カザフスタンの風習と似ていて韓国語も気になったのです」
張玉安=「ところで本当に韓国に関心があって来たのですか?(※張玉安が質問をすると全員が笑い出した。張玉安は『非首脳会談』でも問題が生じると質問をして「張玉安の質問タイム」という非公式コーナーまでできた)。私は中国で会った韓国の友人と酒を飲むととてもおもしろくて韓国に来ました。2008年、友人に会いに少しの間韓国に来たのですが語学堂も通って大学院も通って番組の仕事もすることになりました」。
--韓国語を学んでいた時、難しかった点は何ですか。
ダニエル=「着実に学んでいくほうだが、『~は、~が』を示す4つの単語をどう書き分けるべきか迷います。ドイツ語には助詞という概念がないですね」
ナナ=「私は尊敬語がよく分かりません。いったい誰を高めて誰を低くしなければならないのか…」
張玉安=「パッチムの読みが難しいです。私の名前はもともと張玉安ですが、韓国語で読むと『チャン・オカン』『チャン・オガン』と読まれます。『非首脳会談』の出演の際に中国語の発音でそのままチャン・ウィアンと使ってほしいと言いました」
ナナ=「カカオトークでは本当におかしな言葉が多いです。語学堂で習わないような変な単語を使うのですが、ひとつもわかりません」
アイーダ=「この前、韓国人の友人がカカオトークで『チュルチュヨ(楽しい秋夕〔チュソク、中秋)を過ごしてくださいの略語)』と送ってきました」
ダニエル=「オムチンア〔オンマ(母親)・チング(友人)・アドゥル(息子)、意味は母親の友人の息子〕」もあります」
--ハングルの特徴は何ですか。
ダニエル=「ほかの言語とは違って、非常に論理的で科学的だと思います。特に世宗大王(セジョンデワン)が字を作った由来が興味深いです。子音は声を出す時に舌と口の形から取ってきたではないですか。母音は形によって人や土地、宇宙を象徴すると習いました。哲学的でないでしょうか」
張玉安=「ドイツ語はどのように作られたのか知っているの?」(※一同笑う。ダニエルはドイツ語の由来についても流ちょうに説明した)
ノーラン=「私はコンピュータプログラミングの仕事をしていたが、ハングルは本当に科学的です。ハングルを3つ合わせて『ハン』という音になる論理体系が、プログラミングと同じでした」
張玉安=「ハングルはすべての音を文字で書けます。さらに子音だけで笑い声を作ることもできるでしょう」
--どうしても付け加えたい話があればしてください。
張玉安=「1つあるのですが…。韓国の大学生同士では、文法と関係なく思うままに使う韓国語が多いです。世宗大王がハングルを作った時に反対した臣下が多かったと聞きました。これほど困難な中で守ってきた字なのに、外国の人よりもハングルをあまり愛していません。英語・中国語を学ぶ前にハングルの美しさと偉大さを知ったらいいですね」
ナナ=「韓国の友人が英語を習っているが、なぜ韓国語を学ぶのかとよく尋ねます。外国人は、韓国や韓国語にますます関心を多く持つのに、韓国人はそうではないようです」
韓国人よりも韓国人のような6人のグローバル青年との対話は2時間以上続いた。出身国も母国語もそれぞれ違っていたが、彼らは韓国語を通じて、よどみなく意思疎通していた。韓国語やハングルが世界の青年を1つに結びつける姿に、568周年のハングルの日を迎える世宗大王もほほえましく思っていただろう。
ちっとも、身を入れて勉強できない自分が、お恥ずかしく~。
ヒョンビンが話す言葉だけでイイから、理解できるようになりたいな・・・