俺が深夜勤をしていると、フロントのチャイムを鳴らす女性がいた。

何やら、部屋に忘れ物をしたそうだ。

勝手に部屋に行って探していいよ、と伝えた。

しばらくすると、「見当たらないから一緒に探せ」と言いにきた。


社員さんはもちろん俺にGOサイン。

一緒にエレベーターに乗ると、その女性は語り出した。

女「私デリヘルで働いているんです。」

俺「そうなんですか。」(1人で戻ってきた時点で察しはついてる。)

デ「部屋に携帯忘れたんですけど、携帯ないと仕事にならなくて。」

俺「大変ですね。」(携帯なんて忘れるなよ。)


そうこうして部屋につき、一緒に探していると、

デ「すいませんけど、私の携帯に電話かけてくれませんか。」

俺「勤務中は携帯持ってないんですよ。」(本当は持ってるけど、番号知られるのは恐ろしい。)

「フロントに行ってかけてきましょうか?」(清掃中表示の部屋の電話は使用できない。)

すると、


ピピピピ。


どこからともなく携帯の音が。

どこから?

デリ嬢のバッグから。


...殺す。


フロントに戻ると社員さんが、

「随分と長かったな。もしかしてお前やってきたんじゃないだろうな。」

と言った。

....よくよく考えるとデリ嬢とラブホという密室で2人きり。

なんてイヤラシイシチュエーション。

お金にしたら結構な額だろう。



まぁ、そのデリ嬢の顔面は、

S級妖怪だったのだが。