二月中席 新宿末廣亭 九日目 | ひまsunのブログ

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講談師『日向ひまわり』の日常あれこれを書いています!

久しぶりのお湿り、喉が楽な気がする。

雨は降ったけど寒くはない。

寄席に向かう時間帯は上がっていて、

いつもと変わらぬ格好(長コートだけ羽織って)で出掛けた。


末廣には20人ほどのお客さま。

この芝居、一番静かな客席。

声が上がる反応はほとんどない。


萬橘さんの【猫と金魚】、

めっちゃ面白くて楽屋で笑いを堪えながら聞いてた私は、

「あれ?」

という感じだった。


とはいえ、それぞれ楽しみ方がある。

『私は笑うけどあの人は笑わない』というのがあって当然だし、

まわりに気を遣ってたら心底楽しめない。

こればかりは押し付けるものではない。


となると、今日は何のネタがいいんだろう。


「自分のやりたいものをぶつけてもいいかもしれません。」

というアドバイスをもらった。

「よし、もう今日はこれだっ!」

と初っ端から決めてしまうのも確かに手の一つ。


とはいえ、ガッツリ押すタイプではないなぁ。

それなら、自分が読むのに必死になるネタを選ぼうと、

(余計なことまで考える暇は無い、笑)

昨日久しぶりに読んだばかりの【秋色桜(しゅうしきざくら)】に入った。


しのばず寄席は30分高座、フルで読めたが末廣は15分弱。

読み進めながら時間の見当をつけ、前半の程よいところまで読んだ。


お客さま、静かだった。

話の途中、お手洗いに立たれたお客さまもいらっしゃった(途中でお戻りに)。

至らぬ高座で申し訳なかった。


まわりから見たら挫けそうな高座だったと思う。

でも、今日しか味わえない空気感が不思議と楽しかった。

負け惜しみではなく、ちょっと楽しかった。


できることなら、

お客さまをもっと楽しい《ネタの世界》へお連れしたかったけど、、、、

頑張ります!


今日も今日とて、反省を抱えながら家路についた。


明日は千穐楽。

お客さまの大切な時間をいただいているということを忘れず、

楽しく高座を務めたい。


ひまわり