ィートくらいまで自在にのびたりした。そのうち二本の先端にあるのは、巨大な鉤爪《かぎづめ》とも鋏《はさみ》ともつかないものだった。三本目の先端には漏斗《じょうご》形の赤い付属器官が四つ備わっていた。残る一本の先端は、直径二フィートくらいの黄味がかったいびつな球体になっていて、その中央の円周上には大きな暗い眼が三つあった。
 この頭部は、上部から、花に似た付属器官を備える灰白色の細い肉茎が四本のびている一方、下部からは、緑がかった触角とも触手ともつかないものが八本たれさがっていた。円錐体の巨大な底部は、弾性のある灰白色の物質で縁どられ、それを伸縮させることによって移動することができるのだった。
 この生物の行動は、害のないものだったとはいえ、外見以上にわたしをぞっとさせた――人間だけがすると思われていることを、ばけものじみた生物がおこなうのを見るのは、気持のいいものではないからだ。この生物は、知性をしのばせながら広大な部屋を移動し、棚から書物をとりだして大きな卓に置いたり、あるいはその逆をしたり、ときには、頭部からたれる緑がかった触手で妙な棒を握り、こつこつと筆記したりした。大きな鋏は書物を運ぶときや、会話をするときに用いられた。会話は鋏をならすことでおこなわれた。
 衣服はまとっていなかったが、学生鞄《サッチャル》やナップザックに似たものを、円錐体の頂部からぶらさげていた。頭部はよくあげさげされるが、普通は支持器官が円錐体の頂部と同じ高さになるまで縮まり、頭部は円錐体と直結していた。
 残り三本の大きな付属器官は、用のないときには五フィートくらいに縮まり、円錐体の側部にたれさがる傾向があった。読んだり、書いたり、機械――どうも思考力と関係しているらしい卓上の機械――を操作したりする速度から考えて、人間より遙かに優れた知性を備えているようだった健康飲食
 その後、いたるところで彼らを目にするようになった。巨大な部屋や回廊で群がったり、穹窿天井の地下室で奇怪な装置を操作したり、ボートに似た巨大な車で広大な道路を走りまわったりする彼らを。環境のきわ一部になっているように思えたので、わたしは彼らをこわがるのをやめた。
 彼らのあいだの個体差が明らかになりはじめると、若干のものが何らかの束縛をうけているように思えた。こういった連中は、肉体的な違いは何もないのだが、大多数のものから区別されるばかりか、それぞれ大きく異なっている、多様な仕草や習癖を備えていた。
 連中は、わたしのぼんやりとした視覚にはさまざまな文字と思えるもので、大量の筆記をおこなっていた――大多数のものが用いる、典型的な曲線文字で記すことはなかった。馴染深いアルファベットを使用しているものも、ごくわずかにいたようだ。連中の大半は、大多数のものよりのろのろと仕事を進めていた。
 この間ずっと、夢のなかのわたしは肉体を離脱した精神として、普通以上に広い視野をもち、通常の通路と移動速度に制限されているとはいえ、自由にあたりを漂っているようだった。肉体の存在がほのめかされ、わたしが悩みはじめたのは