投影２

前回の記事は、私達が身の回りの物や静止画、風景などに対して現在の心理状態を「投影」している、という内容でした。


心理学をかじったことのある方ならご存知かもしれませんが、実はこの「投影」というコンセプトは、対人関係にも当てはめることができます。そしてこのコンセプトを理解することで、人間関係を円滑なものにしたり、自分自身をより深く理解したりすることができます。




あなたの身の周りにはいろんな人がいますね。


ある人はとても優しくて良い人で、ある人はものすごく嫌な人かもしれません。



でも、その「とても優しくて良い」や「ものすごく嫌」という印象も、実はあなたの心理が投影されている結果だとしたらどう思いますか？


あなたが怖いと思うＡさんに対して「怒られたら嫌だな」と思いながら接しているから、行動がオドオドして余計にＡさんを苛立たせて怒らせているのかもしれません。


そしてＢさんは同じＡさんに対して、怖いと思わないので、堂々と接するため、Ａさんに怒られることがないのかもしれません。




あなたが、なんらかの理由で例えば男の人を信用することができないと信じているとします。そうすると、どんなに誠実な男性が現れてもあなたはあら捜しをして「信用できない」理由を探し、最終的にはその人を信用せず、「ほら、やっぱりこれだから男の人は信用できない」と思います。



また、あなたがとても慎重で他人にどう思われたりどう言われるを考えながら生きていたとします。そして、どこでも自由奔放に振舞えるＣさんが嫌いだったとします。あなたは「Ｃさんは、人のことを考えないから嫌いだ」と思うかもしれません。でももしかしたら、本当は他人に何を言われようと自分の意思を貫くことができるＣさんをうらやましいのかもしれません。



次回の記事では対人関係における「投影」について、もう少し掘り下げて説明したいと思います。

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