まだ、被害の全容が明らかになってないのかもしれませんが、亡くなられた方やお怪我をされた方、倒壊した建物など、朝から、台湾の地震のニュース、気になっています。
ご冥福をお祈りするとともに、お見舞いを申し上げます。
被害が大きかったという東部の花漣市、なぜか、覚えがあるのですが、何関連だったのか、思い出せず。
どうか、すぐにでも、救援の手が届きますように。
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
シグナル 시그널 英題:Signal
(tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)
対象:15歳以上
脚本:Kim Eun Hee
演出:Kim Won Suk
※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、説明をする場合があります。
極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。
余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。
前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。
【Episode 1-4】
現在
ヘヨンが必死に、スヒョンに訴えているその頃・・・、
警察庁の前では、ボクジュが、記者たちに囲まれている。
「容疑者の遺体は発見されたんですか?」
「調査の結果を教えていただけますか?」
カメラの放列の中、ゆっくりと周囲を見回すボクジュ。
「どうなってるのか、お聞かせください」
「話してください」
少し離れたところからじっと立って見ているのは、ユンジョンオンマ。
足もとには、長年、代替わりさせながら、抱え続けてきたボードが見えるように置かれている。
その前に進み出て、神妙な面持ちで、一礼するボクジュ。
オンマ「犯人はどうなったんですか?捕まえたんですか?」
涙をこぼしながら、精一杯訊ねるオンマ。
~チニャン署 廊下~
ヘヨン「あなたも、他の刑事たちと同様、聞こえないふりをするつもりなんですか?」
スヒョン「・・・・・・」
まっすぐなヘヨンの視線からあえてそらし、そのまま、前を進むスヒョン。
警察にいて、警察官としての無力さは、誰よりも一番、自分がわかっているから。。
そして、今は、なにより、1分1秒でも時間が惜しいから。。
ヘヨン「チャ刑事さん、ちょっと! チャ刑事さん」
再び追いかけるヘヨン。
スヒョン「"未解決事件"が最悪である理由がわからないの? 犯人が誰で、その動機が判明したら、身近な人がどうやって亡くなり、なにが起きたのかも判明する。だから、辛くても、心の中に埋めようと思うことができるのよ。でも、"未解決事件"は、愛する人がなぜ、どうやって亡くなったのか、わからないまま、忘れることができないの。毎日が、地獄のようだわ」
ヘヨン「だから、こんなふうに、このまま放っておこうというんですか?」
ヘヨンの挑発に、振り返るスヒョン。
~署の外~
封筒を、ユンジョンオンマに手渡すボムジュ。
オンマが、封筒から白骨化した遺体の写真を取り出すと、一斉にフラッシュが焚かれる。
ボムジュ「犯人は、犯行後の心理的圧迫に耐え切れず、自分で命を絶っていました。」
必死に涙をこらえながら、ボムジュの言うことを聞いているオンマ。
ボムジュ「大変遅くなり、申し訳ありませんでした」
頭を下げるボムジュの姿が、またしても、カメラの放列に囲まれる。
言葉にならず、泣き崩れるオンマ。
オンマの慟哭をひろう無数のマイク。
~署の内階段~
スヒョン「いいえ」
毅然と、言い返すスヒョン。
スヒョン「なんとしても、その女を捕まえてやる。だから、もう、こんなことやめて、帰りなさい」
言い捨てるスヒョン。
ヘヨン「どうやって!! チャ刑事ニム!! 警官全員が協力したって足りないくらいなのに・・・、一人っきりでどうするつもりなんですか!」
ついてくるな、と言われても、諦めきれず、スヒョンの背後から、感情的に叫び続けるヘヨン。
とうとう、スヒョンの前に立ちはだかる。
ヘヨン「一緒にやりましょう。僕が協力します!」
15年・・・15年、この言葉を言いたかったヘヨン。
無力だった小学生時代、無力を装わざるをえなかった学生時代、そして、警察組織に入り込んでみて、いかに個人が無力なのか、思い知ったこの数年。
ずっと、自分にも他人にも不満をためこんでいたヘヨンの前に、一筋の光が見えた瞬間でした。
スヒョン「言ったわよね。あんたは警官に向いてないって。もう、1分1秒たりとも無駄にできないの、さっさと消えて」
ヘヨン「・・・・・・」
呆然となったヘヨンを尻目に、追い越し、階段を降りていくスヒョン。
「あ、彼女だ。彼女が来たぞ!」
署の建屋の入口にも、マスコミが貼っていました。
スヒョンの姿を見ると、一斉に駆け寄ります。
一瞬、遅かったか、と足を止めたものの、堂々と階段をおりていくスヒョン。
それを目の当たりにして、必死でなにかを考えるヘヨン。
「捜査の状況を教えてください!」
「結果はどうだったんですか?」
「捜査の担当なんですよね?」
「どうやって、ソ・ヒョンジュンの遺体を発見したんですか?」
「発見した時、遺体はどういう状態だったんですか?」
囲まれてもみくちゃになりながらも、進んでいくスヒョン。
スヒョン「申し訳ありませんが、今、お話しできることはありません」
険しい顔のまま、ゆっくりと階段をおりてきたヘヨン。
「ソ・ヒョンジュンは自殺だったんですか?」
ヘヨン「いいえ、自殺なんかじゃありません!!」
その声に振り返るスヒョン。
ヘヨン「いいえ、いいえ、ソ・ヒョンジュンは自殺じゃありません。ソ・ヒョンジュンは他殺です。」
記者たちのどよめきと共に、ヘヨンに視線が集中する。
ヘヨン「ユンジョンを誘拐した真犯人によって殺されたんです」
そこからは、一気にヘヨンに集中するマスコミ。
「それ、本当ですか?」
「なにか証拠はあるんですか?」
スヒョンの「(ヘヨンに)やめなさい!」「(マスコミに)止めてください、出て行ってください」という声もかき消され・・・
もう大混乱でした。
ヘヨン「私は、ソ・ヒョンジュンの遺体遺体を発見した最初の目撃者です」
そこに、ケチョルや他の刑事たちがエレベーターから降りてきたのと重なりました。
偶々なのか、1階に降り立ったら、とんでもない光景が繰り広げられていたって感じでしょうか。
ヘヨン「ソ・ヒョンジュンは親指を切断された状態で、スニル精神病院で発見されたんです。自殺じゃありません」
ケチョルたちに気づき、「止めさせて!!」と絶叫するスヒョン。
ヘヨン「ユンジョンとソ・ヒョンジュンを殺した犯人は、15年前、スニル病院に勤務していた看護師です」
うわ、ヘヨンは、いつ、気づいたんだろう?
ヘヨン「30代半ば、身長165センチメートル前後です。メスを使った経験のある看護師です」
スヒョン「いますぐ、彼を連れ出しなさい!!」
ヘヨンの両脇を抱え込み、建物の中に押し込もうとするケチョルと刑事たち。
最後の力をふりしぼり、カメラにむかって、訴えるヘヨン。
ヘヨン「あんたは、15年間、罪悪感もなしに生きてきたはずだ! もう、おしまいだぞ!!」
両脇の二人の手を振りほどき、カメラの向こう側で、これを見ているであろう犯人に告げるヘヨン。
ヘヨン「こっちには、あんたがぐうの音も出せない証拠があるんだ!!」
そこまで言うと、スヒョンたちによって、建物の中に押し込まれるヘヨン。
ヘヨンの襟元を掴み上げ、「あんた、気でも狂ったの!!」と激高するスヒョン。
ヘヨン「チャ刑事ニムだって、彼女を捕まえたい、と言ったじゃないですか。これが、唯一の方法なんです。もう時間がないじゃありませんか! 27時間しか残されてない。これが、最後のチャンスなんです」
スヒョン「・・・・・・・」
ここで、ヘヨンの捨て身の計画の意図に気づいたんだね。
現在 【2015年7月28日】
▶キム・ユンジョン誘拐事件、時効成立まで、残り2日。
~キム・ボムジュの部屋~
ユンジョンオンマとの"お涙ちょうだいのパフォーマンス"を終え、警察のイメージアップ&時効を迎える前に"被疑者死亡"という解決という両得を手にし、ご機嫌で部屋に戻ってきたボムジュ。
満面の笑みを浮かべ、「ニュースを付けてみろ」と、アン係長に命じ、自分は、どっかりとソファに腰を下ろす。
私は、この、一切の感情を無にしようとしても隠しきれず、死んだ魚みたいな目のアン・チスの顔が好きです。
人には、それぞれ、よんどころない事情がある・・・一見、納得できないその行動にも、なんらか理由があることを体現する人物です。
だからといって、決して褒められる側ではないですけどね。
全国に、被害者の母親を労わる自分の勇姿が映し出されるはずでした。。
気分は最高でした。
でも・・・短い天下でした。
いえ、そもそも、天下取れてなかったし・・・。
画面に映し出されていたのは、「警察庁 捜査結果報告発表に、真実論議」という見出しと共に、見たこともない男性でした。
「いいえ、ソ・ヒョンジュンは自殺じゃありません。ソ・ヒョンジュンは他殺です。ユンジョンを誘拐した真犯人によって殺されたんです。私は、ソ・ヒョンジュンの遺体遺体を発見した最初の目撃者です」という音声とともに・・・。
見る見るうちに、サーッと表情が固まっていくボムジュ。
微動だにしないアン係長。
おそらく、ライブ中継ですね。
(前記事にて)ヘヨンが記者の前で語ったことがそのまま、繰り返されてます。
思わず、立ち上がるボムジュ。
ボムジュ「このバカ野郎は何者だ?」
アン係長「・・・・・・・・」
アン係長も、スヒョンの動きは警戒していたかもしれませんが、さすがに、これは想定外だったでしょうね。
~病院の廊下~
その映像は、当然、韓国中の人が見ることとなり・・・
ヘヨン<ソ・ヒョンジュンは親指を切断された状態で、スニル精神病院で発見されたんです。自殺じゃありません。>
足を止める看護師の足がアップになっています。
ヘヨン<ユンジョンとソ・ヒョンジュンを殺した犯人は、15年前、スニル病院に勤務していた看護師です>
顔は見えないけれど、ボールペンを握りしめる一人の看護師・・・。
ヘヨン<30代半ば、身長165センチメートル前後です。メスを使った経験のある看護師です>
テレビ画面から、具体的に語られる犯人像は、当然、韓国中の病院に、動揺と戦慄を与えます。
韓国広し、と言えども、スニル精神病院勤務の経歴を持つオペ室看護師のスキルがある、30代165センチメートル前後なんて言ったら、相当絞られます。
ヘヨン「あんたは、15年間、罪悪感もなしに生きてきたはずだ! もう、おしまいだぞ!!こっちには、あんたがぐうの音も出せない証拠があるんだ!!」
病室では、患者や家族が食い入るようにテレビにくぎ付けです。
後ずさる女性看護師。
すでに、前方の廊下では「スニル精神病院? うちに、そんな人いたかな?」「よく知らない・・」と噂話をしている看護師たちもいて、立ち尽くしてしまう。
その時、ぐっと、腕を引かれた女性看護師の名札が大映しになる。
カン・セヨン
どことなく不安そうな表情です。
その様子を見た同僚の看護師に「ニュース見た? スニル病院のこと、話してたわね」と話しかけられる。
引き続き、ニュースは続いています。
レポーター「はたして、警察は、26時間以内に逮捕することができるのでしょうか? それこそが今の懸案事項です」
テレビ局も、時効を目前に控えた事件の、劇的な進展に色めき立っている。
まさに、劇場型の事件になってしまいました。
~チニャン署 強力1班~
自席に座り、じっと何かを待っているようなスヒョン。
傍らには、ヘヨンが立っています。
絆創膏貼られてるけど、もみくちゃになった時に、引っかかれたのかな。
ヘヨンを見ながら、なんてことしてくれたんだ、と呆れかえって眺めているケチョル。
アン係長が部屋に入ってくるなり、
ヘヨンめがけて、渾身の力で、なにかを投げつけました。
一足先に、ヘヨンの前に進み出て、盾になるスヒョン。
一応、当たりませんでした。
アン係長「なんてことをしたんだ!! こいつは、何しでかしたんだ!!」
スヒョン「私がそうするように言ったんです」
ヘヨンをかばうスヒョン。
アン係長「なに? 自殺じゃなかった、と こいつが言うのをお前が許可したのか?」
激高は止まりません。
アン係長「お前、正常か? 俺がお前になんて言った? 俺の言うことなんて、お前にとっては、たいしたことじゃないのか?」
スヒョン「私は、係長がおっしゃったことを遂行したんです。手順に従え、とおっしゃったじゃありませんか」
あああ・・・と、なんで、火に油を注ぐんだ、と、後ろで絶望気味のケチョル。
アン係長「なんだと?」
ケチョル「(小声で)チャ刑事・・・」
しきりに、口にチャックをしてみせるケチョル。
スヒョン「死体が見つかり、他殺の証拠も出たんです。それに、その事件を目撃した警官だっているんです。これを捜査することは、適切な手順だと考えました。」
アン係長「目撃者だと?」
それまで黙っていたヘヨンが口を開きました。
ヘヨン「私が見ました」
え・・・と、頭をあげるケチョル。
ヘヨン「誘拐犯人は女でした。彼女の肩は、ジャングルジムの3段目でした。
それを基準に、165センチくらいの身長だろうと推察できました。ネックレスやブレスレットは、両方とも派手でしたし、
似たような(派手な)靴も履いてました。
自分の目的のために、どのように子供を誘拐したのか見れば、彼女は、自己愛性人格障害を持っている可能性は高い、と考えます。そのような性格のため、彼女は他人のことを気にしたり、気遣ったりすることはありません。ソ・ヒョンジュンが共謀したりするはずがないんです。初めから、単独で、こと(誘拐)に及んだのでしょう。」
ここから、事件の想像したうえでの再現とともに進んでいきます。
誘拐してきたユンジョンを自宅に連れ帰っていた犯人。
そこに「なんで、電話にでなかったんだよ」と言いながら、帰宅してきたソ・ヒョンジュン。
ヘヨン「その女は、おそらく、ソ・ヒョンジュンによって、現場をおさえられたんだ、と思われます。もともと、計画そのものがリスクが高すぎるため、ヒョンジュンを利用するつもりはなかったはずです。」
ベッドに寝かされている女の子を見て、驚き、声をかけたりゆすったりするヒョンジュン。
ヘヨン「ソ・ヒョンジュンは、彼女に、自首するか、それか、自分が通報すると主張したはずです。それが、彼女がヒョンジュンを殺害した理由です。"こんな男、殺したほうがいい。そして、自分の身代わりにすればいいんだ"」
今まで隠されていた事件の概要に関して、断定的に続けていくヘヨンの言葉に、黙ったまま、聞き入るスヒョンやアン係長。
ヘヨン「彼女より力の強い男性をどのように殺したのか、わかりますか? 彼女がもっともよく知る場所・・・彼女にとって、優位となる自分のテリトリーに連れていったんですよ。そして、そこは、薬品があり、彼を殺すことができる場所でもあったんです。」
荷物を運んでもらいたい、とか、言葉巧みに理由をつけて・・・
ヘヨン「彼女は、スニル病院に彼を連れていった」
「これが済んだら、自首しなきゃだめだぞ」と言い聞かせるヒョンジュンの背後にまわり、背中を、薬品の入った注射器を突き立てる犯人。
すぐに意識を失い、倒れ込むヒョンジュン。
しかし、仮にも、前途ある医学生なのに、自分のクレジットカードを限度額まで使い込まれ、見知らぬ女の子を誘拐してきた彼女のことを見限れないって、そんなに惚れ込んでいたのかな。
ヘヨン「彼女は、ソ・ヒョンジュンの親指を切り取り、そして、ユンジョンのことも殺害したんでしょう。その場所は、病院の関係者以外立ち入り禁止で、一般には知られていません。赤い唇やハイヒールとは違って、爪はキレイに切りそろえられていた」
うわ、そこまで見てたの?
っていうか、ヘヨンって、カメラアイ(瞬間記憶能力者)?
実際、そこまでじゃなくても、事件直後から、自分が見たものを忘れないように、何度も何度も繰り返し、細かいところまで記憶を呼び覚ましていったんでしょうね。
ヘヨン「彼女は、その職業のため、マニキュアを塗れなかったんだ。メスの扱い方を知っているオペ看護師だったんでしょう」
ここまで、ヘヨンの流れるような推理を聞いていて、アン係長も、ようやく気付いたんですね。
アン係長「(スヒョン)おい、お前! 何一つ物証なんてないんだな? この若造の、ありえない作り話を鵜呑みにしたのか?」
スヒョン「フォローする価値は十分あります!」
アン係長「なんだと?」
スヒョン「死体は、一般人が立ち入ることができない場所で発見されたんです。その場所について知りえたのは、病院関係者だけです。親指の切断と、注射の痕跡は、注射になれた医療分野の人間であることを示唆しています。ですが、医者ではありません。」
そう言うと、自席に戻り、自分のバッグの中から、先ほど、受け取った大量のFAXの束を取り出すスヒョン。
スヒョン「これは、スニル病院が閉鎖されるまでの5年間の従業員の記録です。」
その束を受け取るアン係長。
スヒョン「その中に、女性の医師は2名のみ。一人は40代、もう一人は、妊娠中のため、休職中でした。ソ・ヒョンジュンのクレジットカードの使用履歴から、20代前半の女性に好まれるブランド品ばかりだったことがおわかりになるはずです。現在、15年が経過していますから、30代半ば・・になっているはず」
ヘヨンがプロファイルした人物像に関し、年齢や職業について、もともと警察が入手していた情報から裏打ちするスヒョン。
あの時、「あとで(ナジュゲ)!」と自分に言い置いて、急いで署を出ていこうとしていたスヒョンが、自分の見立てを聞くよりも先に、犯人の人物像を絞っていたことや、決して最後まで諦めることなく、彼女なりに、きちんと事件の捜査に向かおうとしていたのだ、ということを理解したヘヨン。
そして、この人もまた、スヒョンの本気度を理解しちゃった・・・んですね。
スヒョン「つまり、15年前、真犯人は、看護師として、スニル病院に勤務しており、現在、30代半ばの女性ということになります」
さて、どう出る、アン・チス?
~病院~
更衣室で、ナースの制服から私服に着がえ、大きなバッグをもって、病院を退勤しようとしているのは、さきほどの、カン・セヨン。
時計を気にしながら、足早に、病院のロビーから出ていく。
入れ替わりに、看護師の控室にやってきたのは、さきほど廊下で、セヨンに声をかけた看護師。
「カン看護師をみかけた? しばらく見てないんだけど?」と後輩の看護師に訊ねると、「私も探してるんですけど、見かけてません」と返事がかえってくる。
後輩の看護師「ところで、カン看護師って、スニル病院で働いてませんでした? ニュースでやってたこと、気になっちゃって・・・」
「1131号室の患者さんの血圧、チェックしてきたの?」と、噂話をストップさせる看護師。
~チニャン署強力班~
アン係長「たったそれだけで、彼女を捕まえることができると思っているのか?」
スヒョン「・・・?」
アン係長「ここには、100人以上の看護師がいるだろ。残された時間内に、全員に会うつもりなのか!」
従業員記録の束を揺らすアン・チス。
ヘヨン「全員に会う必要はありません・・・」
会話の間に入るヘヨン。
ケチョル「アイゴ~、あんた、少しは静かにできんのか!」
ヘヨン「この件に関し、こちらは、世間を騒がせてみました。スニル病院出身の100人以上の看護師を大幅に減らしていくことができるはずです。誰かが、犯人のことを知ってるはずだからです。」
アン係長「糸口を見つけるために、この騒ぎを起こしたとでも?・・で、電話の1本でもかかってきたのか?」
ヘヨン「・・・まだです」
それを聞いて、「このバカ、ふざけやがって」と、物を投げようとするケチョル。
それでも、自分の考えを説明し続けるヘヨン。
ヘヨン「1時間は待たなければなりません。もし、誰かが、一緒に働いている同僚を疑ったとして・・・まず、そんなはずない、と(自分を)言い聞かせようとします。その人間がなにか疑わしい行動を犯した時点で、(ようやく)警察に通報してくるでしょう。」
アン係長「疑わしい行動?」
ヘヨン「私は、反駁しようもない証拠がある、と、テレビで嘘をつきました。彼女は、15年間隠しきれていた、と思っていたのに、捕まるかもしれないと考えた時、どういう行動にでるでしょうか。彼女は、普段の振舞いとは違った行動に出るはずです。突然、姿を消すとか、身辺を整理し始める、とか。」
ヘヨンも諦めません。
セオリーに則っているとは言え、余裕は一切なく、必死に、心理分析を披露しながら、アン係長に食らいつくヘヨン。
そして、その時、鳴り響く電話のベルに、全員の視線が集中する。。
ここで、切ります。
★『シグナル』EP.1-4 雑感★
いやぁ、緊迫しまくってます。
「現在」のパートだけでも、場所が点々移り、時間経過が刻一刻と進んでいくなかで、それまでのこまごまとしたものが、ぎゅっと濃縮されるように披露される、ヘヨンのプロファイルによる、犯人像とそこに至る考えの根拠と、状況の紐づけ・・・には、思わず、集中してしまいます。
なにも語らずとも、ヘヨンとは別のアプローチを辿りながらも、結局、方向性は同じ・・というスヒョン。
(スヒョンは「刑事ごっこ」と称していましたが)あの“ゴミ漁り”の一件で、ほかの刑事とは違うことを、ヘヨンは嗅ぎ取ったんでしょうね。
完全に、ネタバレをさせないようにすると、少し、状況説明が足りなくなってしまうので、あえて、ドラマ以上に、怪しげな人物を怪しい人物として、取り上げています。(笑)
まぁ、今の段階で、罵倒しないだけ、自分をほめたいと思ってるくらいです。
・・・次の 1-5で、1話は終わりです。。。