青春ウォルダム(月譚) 청춘월담 英題:Our Blooming Youth
(tvN 20230206-0411 全20話)
【Episode 7-1】
7話は、ジェイのサイドから始まるんですね。
~隠し部屋~
ムダンの家から持ち帰った香炉を調べることにしたジェイ。
香りを嗅ぎ、残っていた花びらを、丁寧に取り出していく。
ジェイ「乾いた牡丹の花びら?」
その香りに覚えがあったジェイ。
あの日、朝食の準備をしていた台所の記憶が蘇る。
ジェイ〈なんの匂い?母上が、花香のロウソクを浮かべていらしたのかしら?〉
ジェイ「あの日、台所で、牡丹の花を見たんだっけ?」
振り向いて見回した時、戸棚におかれたフローティングキャンドルを見つけた・・ような気もする。
ファン「出来るだけ早く、記憶を取り戻すのだ。必ず、あの日なにが起こったのか、思い出さなければならない。お前ならできる」
ジェイ「(どうして、思い出すことができないんだろう? なにか重要なことを忘れている・・・私が忘れてしまったなにか・・・)」
目を閉じて、集中するジェイ。
そう、あの時、後ろから、誰かに、釜をかき回す手を止められた。
「ヌイ(姉上)・・・」
そう呼んだのは、ヨン。
※ 名前を教えていただいた時には、同名のK-POPアイドルの子かと思ったのですが、前話で顔をしっかり見て、あ~「Voice」に出てたソヨル(キム・ウソク)だって気づきました。いろいろありがとうございました。
ジェイ「そうだ、ヨンが来たんだ」
それを思い出した瞬間、隠し部屋を飛び出すジェイ。
~ファンの部屋~
さて、今度は、ファンの番です。
6話のラスト・・・ヨンの遺書と腕飾りを手にしたときの、ファンの心情をさかのぼります。
ファン「(私に言ったことは全てうそであったのか?ミン・ジェイとは、猟場で何者かに矢で撃たれた時、出会った。本当に、私を打とうとした者なのか? 祝賀の詞の際に起きたことは、偽計であった。あの場で、すぐさま、なにが起きたのか理解できたのは、奇妙と言えば奇妙ではないか。)」
ひとたび、疑いだせばキリがありません。
ジェイの反論がむなしく脳裏に流れていく中、
どんなに否定しようとしても、ファンの疑念が強くなっていく。
ファン「(書を送ったものは、ミン・ジェイと共に動いているものなのか?いや、いや、そんなことはありえない。たとえ、一緒に動いていたとしても、自分の家族を殺す理由がない。しかし・・もうこれ以上、近くに置いておくわけにはいかぬ・・)」
そんなふうに、考えていたらしいです。
テガンに命じるファン。
ファン「私の言ったことが聞こえなかったのか?今すぐ、ここに、コ・スンドルを連れてこい!!!」
~東宮殿前~
一刻も早く、ヨンのことを、ファンに伝えようと、書庫の隠れ部屋からひた走るジェイ。
ジェイ「(あの日、ヨンが台所に来たんだ。もし、チョハに話せば、私がその答えを見つけるのを手伝ってくださるかもしれない・・)」
駆け込んできたジェイを見て、「なんと、噂をすれば影だな」と呟くテガン。
なぜ、首根っこをつかまれるのか、わけがわからないジェイ。
ジェイ「何するんですか? どうする気? 放してくださいよ!」
ここのところ、ジェイが昼夜を問わず、呼ばれるのは毎度のことながら、今日は様子が違う登場に、不思議そうなソ内官や女官たち。。。
ファンの前に、乱暴に、跪かされるジェイ。
テガン「チョハ、御命令通り、連れてまいりました」
テガンにひと払いを命じるファン。
他の侍従たちにも建物から出るように指示する。
一体、わけがわからず、戸惑うジェイの前に、ひすいの腕飾りを無造作に放り投げるファン。
拾い上げた時、ヨンからもらった時のことを思い出すジェイ。
ファン「これが、そなたとシム・ヨンが、愛の証として身に着けていたものなのか?」
ジェイ「違います。これは、愛の証などではありません。あの子が、(結婚のため)家を離れる私を寂しく思い、弟のような友の・・友情の証としてくれたものです。」
バンっと、机を叩くファン。
ファン「記録に、嘘はなかった。そなたが言ったことが嘘であったのだ。すべてが嘘だった・・。もう、二度と、そなたの口から出る言葉は、一言たりとも信用できぬ」
ジェイ「チョハ・・一体、なぜ、そのような・・・信じてくださるとおっしゃったではありませんか」
ファン「・・・・・」
ヨンの遺書をジェイに差し出すファン。
ファン「呼んでみよ。この手紙は、そなたに当てたものだ。」
ゆっくりと手を伸ばし、文面を確かめるジェイ。
愛するジェイへ
一緒に逃げることも結婚もできなくて ごめん
信頼を裏切って ごめん
私に寄せてくれた愛情以上に、私を幸せにしたり、痛みを感じさせるものはなかった
天の上から ずっと愛し続けるよ
愛してくれたように 愛している
ジェイが、この字を見ても、違和感を感じないっていうことは、ヨンの直筆で間違いないんだよね。
・・・自分の意志で書いたのか、何者かに書かされたのか、なにかのメッセージが込められているのか、そもそも論として、シム・ヨンは自殺なのか・・・。
今、考えられる可能性はこんな感じ?
ジェイ「“天の上から”? チョハ、ヨンはどのように、この手紙を私に送ってよこしたのですか?」
嫌な予感半分、内容を否定するジェイ。
ジェイ「これは、真実ではありません。チョハ、これは嘘です。どうか信じてください。ヨンがこんなことをするはずがありません・・」
ファン「今すぐ、その口を閉じぬか!!」
声を荒げるファン。
ファン「一人の男が、死ぬ前に残した最後の言葉なのだぞ。自ら命を絶つ前に書いた遺書だ。愛した女の家で首をつったのだ。その遺書に、どうして、嘘を書いたなどと言えるのだ?」
感情を露わにし、拳を握りしめるファン。
ファン「申してみよ。説明してみよ。一体、いつから、私に嘘をついていたのだ?秘密の書についても嘘であったに違いない」
首を横に振るジェイ。
ファン「矢も、祝いの詞も、すべてそなたの仕業ではないのか?」
ジェイ「違います、チョハ・・、私ではありません、チョハ」
ファン「もうよい、これ以上聞くことはない。いくらお前の嘘を聞いても、私には何にもならん。なんの役にも立たぬ。お前が、秘密の情人のために、家族を毒殺しようがしまいが、もうどうでもいい」
ジェイ「チョハ・・・」
ファン「だれかおるか?誰もおらぬのか?」
ジェイの言葉など耳に入りません。
完全に、頭に血がのぼってます。
ひと払いをした廊下には、誰一人いません。
その頃、東宮殿の建物の外では、内官や宮女たちが全員、戸惑ってます。
キム内官「いったい、何事でしょうか。なぜ、みんなして・・」
静かにせよ、とソ内官が注意していると、
中から、ファンの「だれかおらぬのか?」という怒声が聞こえてきて、慌てて、中に入る一同。
口をきくな、と言われ、ただただ、ヨンの遺書と腕飾りをもって、泣くしかないジェイ。
ファン「ここから、コ・スンドルを連れ出せ」
部屋に入らず、怒りに震えているファン。
キム内官とチャ内官に、両脇を抱えられ、泣きながら、連れ出されるジェイ。
ジェイ「チョハ、チョハ・・どうか、もう一度だけ、私に機会をお与えください」
ファン「二度と、東宮に足を踏み入れさせるな」
ジェイ「私ではありません。嘘など申しておりません、チョハ~~~。どうか、説明する機会をお与えください~」
ジェイの悲痛な叫びを、皆、黙ってみているしかなく・・・。
無情にも閉められるファンの部屋の扉。
~東宮殿 庭~
たたき出されるジェイ。
チャ内官「よかったな(いい気味だ)、東宮殿の内官でさえ、簡単にクビになるんだよ」
キム内官「もう、ここには来るなよ」
靴を放り投げられるジェイ。
なんとか立ち上がり、靴を拾おうとしたジェイのもとに、ソ内官がきて、靴のほこりを払ってくれる。
頭を下げるジェイ。
ソ内官「家に帰り、少しでも眠り、明朝、内官の詰所に行くがいい。文をまわしておく」
ジェイ「ありがとうございます」
女官も、外まで様子を見に来てました。
黙って、深々と頭を下げるジェイ。
この二人は、いままで、ファンに追い出された内官たちとは、今回のジェイは、明らかに事情が違うってわかってるんだろうね。
~兵曹 ソンオンの部屋~
ソンオン「(なぜ、チョハは遺書をもっていったのだ?いつから、この事件の捜査をしていたのだろうか?)」
部下の官吏から、報告を受けていたソンオン。
部下「実は、もう一つございまして・・・ジェイアガシの侍女も行方がわからなくなっております。アガシと共に逃亡したのではないか、と考えております。名前は、ガラム、チャン・チスのいとこです。」
ん? 妹じゃなかったの?
すみません。妹だと思い込んでて、ちゃんと聞いてなかったのかな。
ソンオン「探し出せ。少なくとも、侍女を探し出せねばならぬ」
わ~ん、ガラム、ピンチ。
~マンヨンダン~
夜になり、それぞれ、帰宅する際になり、ミョンジンからようやく、どこに住んでいるのか、聞かれるガラム。
ガラム「ハンバッ村です」
ミョンジン「・・・これからは、もう少し早く帰れ」
これは、女子だって気づいてるわけじゃなくて、単純に、思ってたより遠かったから、そう言っただけなのかな。
ガラム「あの・・コ内官と連絡を取る方法はありますか?」
ミョンジン「こちらから、連絡を取る手段はないな。・・・心配か? コ内官のケガはたいしたことはなかった、と伝えただろう?」
ガラム「ええ・・」
ミョンジン「それでも、まだ、心配だと見えるな。」
ガラム「あれ(墓掘り)以来、親しくなったじゃありませんか」
なんとも、歯がゆいガラム。
市中を歩いてきて、掲示板の前を通りかかる二人。
ミョンジン「おお、新しい貼り紙だ」
ガラム「また、はぎ取ったらだめですよ、先生様。なんですか、なんて書いてあるんですか?」
ミョンジン「だから、読み書きを覚えねばならぬと言っておるだろう。これらの貼り紙が読めず、どうやって、世の中で起きていることを知れると言うのだ」
ガラム「ああ、わかりましたよ、ちゃんとやります。で、なんと書いてあるんですか?」
この顔、どこかで見たような・・・と呟くガラム。
ミョンジン「開城の、ミン府伊の家の使用人の一人が行方不明になり、推刷令が出されたようだな。名前は・・・チャン・ガラム」
逃亡した奴婢を主家に戻すためのお尋ね書きですね。
これで、戻らない場合は、「推奴(チュノ)」に出てきたように、賞金が掛けられ、推奴師が賞金稼ぎで全国を探し回る・・という流れになるのでしょうか。
顔色が変わるガラム。
似顔絵と見比べるミョンジン。
ミョンジン「そなた、この顔によく似ておるような・・・」
ガラム「なんですか? そんなわけないですよ。男ですよ」
動揺が隠せず、先に歩き出すガラム。
ミョンジン「女人に似ておるといったから、怒ったのか?」
ん~~、やっぱり、気づいてないのかぁ・・・。← 残念!
道すがら、「ジェイアガシの行方はまだ不明であるが、どうも、彼女を犯人として事件を終結させようとしている気がする。
道義を破ることは、この朝鮮において、もっとも重大な犯罪と言えるからな。あの家も、じき廃絶されることだろう。」とガラムに説明するミョンジン。
ガラム「それって、どういうことですか?」
ミョンジン「道義的原則というものに違反すると、容赦なく、家を断絶させられるのだ。使用人たちは、官碑となるが、しかし・・なぜ、逃げ出したりなどしたのだろうか・・・もしかして、今、ジェイさんはその使用人と一緒にいるのか? もし、一人でなく、一緒にいるのであれば、お互いに協力しあって隠れているのかもしれぬな・・そう思わぬか?」
滔々と語るミョンジンの推理を聞きながら、怖くて、顔を上げられないガラム。
ガラム「はい、先生様。それで、その使用人はどうなるんでしょうか?」
ミョンジン「法を破ったのだから、当然、罰を受けることになるであろうな。逃亡した男の使用人は、左頬に“奴婢”の烙印を、女の使用人は右頬に烙印を押され、二度と逃げ出せぬように・・・」
右頬を押さえながら、震えているガラムに気づくミョンジン。
ミョンジン「どうしたのだ?顔が真っ青だぞ」
ガラム「どうして、そのような恐ろしい罰を与えるのでしょう?」
ミョンジン「そうだな。私も、恐ろしいと思うが・・お前にどうすることができる? それが法というものだ」
ミョンジンのあとを追いながら、恐怖にかられるガラム。
この時、ミョンジンはなんとも思わなかったのかな。
ガラムを女の子だと気づかないのは百歩譲ってありだとしても、さっきのガラムは、訳あり以外の何物でもないじゃん。
ガラムも、家を出てきた時は、ミン家の御屋敷は大騒ぎだし、ジェイのことが心配で、必死で、自分の命のことなど、考えたこともなかったけれど、今、こうなってみると、怖くないはずないよね。
~東宮殿の庭~
まだ、どうしていいかわからず、座り込んでいるジェイ。
ヨンの遺書と腕飾りを見ながら、改めて、涙を流す。
ジェイ「(ヨン・・私、あんたが死んだなんて信じられない。自殺しようとしたなんて、信じられない。なんで、こんな遺書を残したりしたの? あの日、なんで、台所にいたの? それに、なんで、私は、あの日、どんな話をしたのか、思い出せないの?)」
味見を止めたように見えたってことは、毒が入っているのを知ってたんだよね。違うのかな?
胸を叩きながら、悔しくてたまらない、と涙を流すジェイ。
ジェイ「なんで、私ったら、こんなバカになったの?」
声をあげて、泣き出すジェイ。
~ファンの部屋~
ファンも、ズタボロです。
十分、辛いだろうなぁ、ということもわかります。
ま、少しは、頭を冷やしてね(苦笑)
~隠し部屋のある書庫~
とぼとぼと戻ってきたところに、先に来ていたテガンが、問答無用で、南京錠の鍵を閉める。
テガン「追い出されたくせに、ここで何をしている? 」
ジェイ「中に、私のものがあります」
テガン「ここに来た時だって、なにももっていなかったのだから、そのまま、何も持たずに出ていかねばならないだろう」
ジェイ「大切なものなんです。ちょっとだけ、時間をもらえませんか?」
テガン「ここにあるものは全て、チョハのものだ。出ていけ!」
テガンの腕をつかみ、その足をとめるジェイ。
ジェイ「でしたら、どうか、この中に重要なものがあると、チョハにお伝えください。ムダンの家にあったものです。それを必ず、確認していただくよう、チョハに伝えてください」
テガン「さぁ、どうだろうな。。お前は、俺にとって、迷惑でしかなかった。追い出されたお前の伝言を、なぜ、俺がチョハにつながねばならないんだ?もし、できるのなら、自分で言えばいい。うまくやれよ。兵士に戻ればいいだろ」
そのまま、無言で立ち尽くしているジェイを振り返るテガン。
「なんだ・・落ち込んでるみたいだな、こう言ってくると思ったのにな、“あんたがしたことを覚えてるからな。絶対許さないぞ!”ってさ・・・」
呟くテガン。
言い返してこないジェイ相手じゃ、張り合いがない?
もう喧嘩友達だからね(笑)
寂しそうに佇んでいるジェイ。
~東宮殿~
調子がくるっているのは、テガンだけじゃないみたいで・・・。
チャ内官「どうなってるのか、さっぱりわからん」
キム内官「どんな理由であれ、コ・スンドルが追い出されたのは、よかった。虫歯が抜けたくらい、いい気分だよ。そう思わないか?」
チャ内官「そうなんだが・・・ただ、何一つ、手を出してないのにな・・」
いつもは、もっといびってたのか!
( ´∀` )
~資料庫~
中に、入れないとわかっていても、その場にしゃがみ込んでいるジェイ。
~ファンの部屋~
ミン・ジェイ、私はお前を信じた。
私には、信用できる者が必要だったのだ。
ここで、ジェイへの信頼について悩むんだったら、もう、あとで、同じように、悩んだらだめだからね。(笑)
~資料庫~
鍵のかかった表扉をガンガン揺らすジェイ。
頑丈な錠前が、外れるはずもなく。。。
ため息をつくジェイ。
~ファンの部屋~
お前のようなものをずっと待ちわびていたがために、お前に頼り切っていたのだ。
ふと、傍らの、文箱を見つめるファン。
~回想~
<1年前>
王「腕はどうだ? よくなったか?」
ファン「毒は抜け、傷もよくなりました・・・ですが、アバ媽媽にお見せしなければならないものがございます」
幽霊の書を、文箱ごと持ってきたの?
箱を押しやろうとした時、痛みに、顔が歪むファン。
王「右手をあげてみせよ」
左手で支えるのが精いっぱいのファン。
王「もうよい。」
ファン「ご心配をおかけして申し訳ございません。アバ媽媽。宮廷の医師が言うには・・・」
王「元通りの状態に戻らない可能性もあると申した。私の後継者は、不自由ではつとまらぬ」
ファン「では、私をどのようにするおつもりですか、アバ媽媽」
王「体が不自由で、しかも恐ろしい噂が広まっているのだから、そなたを廃位にしない理由はないであろう」
ファン「私は、臣下である前に、息子です。そのような噂や腕に傷を負ったくらいで、どうして、そうされなければならないのですか?」
王「腕が動かせないことを、誰にもみせてはならぬ」
ファン「宮廷の医師は、すでに、私の腕について知っているではありませんか?」
王「あの者なら、昨日、宮殿を出て帰宅途中、酔った男に殺された。つまり、そなたの腕について、知っているものは誰もおらぬ。これより先は、そなたは、そなたの腕を自分で治療せねばならぬ」
さらっと言いましたね、王様。
ファン「酔った男を差し向けたのはアバ媽媽の・・・」
王「もしそうだったとして、そなたはどうするつもりなのだ? 同情も思いやりも捨てるがいい。そのような個人的な感情を手放さなければ、そなたは、その地位を守れぬ。ウィヒョンが死んで、まだ、2年しかたっておらぬ。もし、そなたの病が発覚したら、一体なにが起きるかわかっておるのか?閣僚たちが、私のところに「ペハ、ペハ」と押し寄せ、不自由な世子の廃位をもとめるであろう。」
ため息をつく王。
王「すでに、息子を一人なくした。もう一人も失わねばならぬのか?」
言い返せないファン。
王「私は、卑しい侍女の息子であり、そなたは、その孫だ。我々には、なにもない。我々にひれ伏す閣僚たちは、何代にもわたる名家に生まれた者たちだ。なにがあろうと、我々に冷ややかな視線を向けることを、忘れることはないだろう」
この父王も、きっと最初は、そういった外周の力にも負けず、王として、ちゃんと国を治めていく志を持っていたんだろうけれど、徐々に自分の無力さに打ちひしがれて、こんな感じになってしまったのね。
(筋追いしてないと、細かいところ忘れてるんで、時間を見つけては、『100日ナムグンニム』を見返してるから、余計、ダメダメな王様が目についてしまう・・(苦笑))
王「この地位を守れなければ、死ぬしかないであろう」
ファンは、まだ、少しは言い返したいところもあるんだろうけれど、
誰のことも信じてはならない
時には、この父のことも信じてはならない
この地位を守るためであれば、余とて、個人的な感情の代わりに、国と官僚のことを優先するやもしれぬ
余も、誰のことも信じておらぬ
それこそが、そなたが、この宮殿で生き残る唯一の方法なのだ
“善と徳に基づく王となれ”
そなたの師が、そなたに教えたことであったな?
間違ってはおらぬ、が、善と徳を為すためには、まず、そなたが生き残らねばならぬ。
生き抜くことなくして、そなたの宮殿を守ることなどできぬのだ。
これが、王として、父として、世子となった息子のためにできる精一杯のアドバイスだっていうの?
残酷な宿命に、父王の前で、涙を流すファン。
(回想おわり)
この後のファンは、あの隠し部屋で、血の滲むような特訓を行い、厳しい世子の道を歩きはじめた・・ということなんでしょう。
ファン「(そなたを、私が待ち望んでいた者だと思っていたのだ、ミン・ジェイ。あの者こそ、ついに、私にとって、信頼に足る人物だと思ったのだ)」
この、ファンの孤独な背中には、確かに同情しちゃうけど。。。
ここで、切ります。
★『青春ウォルダム(月譚)』7-1 雑感★
3年前、お兄ちゃんは亡くなるわ、それを自分のせいにされるわ、幽霊の書は降ってくるわ、1年前に毒矢で射られ、腕が動かなくなるかも・・という不安におびえ、実際、心が収まる時がなかった時に、父親から最後通牒を受けたのだ、という不幸が、さらに加算されました。
まだ、他にも盛られることがあるのかな。
なにか、落ち度をみせたら、即終了みたいな過酷で残酷な人生ゲームの中、訓練の賜物か、冷静さを保つことには長けていたのに、ジェイへの怒りを爆発させたトリガーは、「情人の遺書」だったのねぇ。
意外にも、ソ内官とかの、優しい面が見れたり、脇の人物構成がくっきりしてくると、ドラマはどんどん面白くなるので、そこは楽しみが増えた感じがします。