ハピネス 해피니스
【Episode 12】 1/4
~中央医務司令部 処置室 ~
おとなしく、採血をされている間ずっと、イヒョンのビデオメッセージを見続けているセボム。
イヒョン:俺達が外に出られたら、この動画を一緒に見たいんだ。その時は、ちゃんと言うからな。
お前のことが好きだって・・・
動画の最後、笑顔で手を振るイヒョン。
依然として、マンションへの通信網は遮断されたままなので、電話をかけても、すぐに、不在メッセージに切り替わってしまう。
未だに、登録名が、(내가 )생명의 은인 “(私が)命の恩人”のままじゃん。(笑)
どのくらいの採血をしなければならないのかは不明ですが、とりあえず、1クール終わったところで、針を抜くセボム。
周囲を見回し、閉ざされたカーテンをあけると、軍人に連れられたソユンらしき、病衣を来た女の子の後ろ姿が見える。
慌てて、処置室を出ていくセボム。
セボム「ソユナ・・・」
振り返り、「オンニ・・・」と駆け寄ってくるソユン。
セボム「ああ・・・」
とにかく、会えただけでも、少しは安心し、ハグし合うセボム。
キョロキョロと見回すソユン。
セボム「おじさん(イヒョン)は、まだマンションにいるの。だから、オンニが迎えに行って、連れてくるんだ・・・。ソユニは? 大丈夫なの?」
うんうん、と頷くソユン。
ソユン「オンマに会いに行くの。ここにいるんだって・・・」
さっと、セボムの顔に、緊張が走る。
嬉しくてしかたないのか、付き添いの軍人のところにスキップで戻り、セボムにも、一緒に行こう・・と手招きをする。
セボムと手をつなぎながら、ご機嫌で「きらきら星♪」を口ずさみながら、病棟に入ってくるソユン。
ソユンオンマの状態が、会わせても大丈夫な状態なのか、セボムの頭の中は、それで一杯。
セボム「ソユナ、ここでちょっと待っててね」
やはり心配がぬぐえず、先に自分だけで、ソユンオンマの病室に入るセボム。
一人の女性がベッドに腰かけている。
セボムの入室に気づき、さりげなく、(鎖のついた)両手を毛布の中に隠したこの人が、ソユンの母親です。
その時、廊下にいたはずのソユンが、後ろからのぞき込み、我慢できずに、「オンマ~」と言って入ってきてしまう。
すんでのところで、「ソユナ・・・」と引き留めるセボム。
ソユンオンマ「そうね。 ソユナ・・・そこにいなさい」
5~6メートルの距離を保ち、ソユンを捕まえるように、立つセボム。
咳き込んで見せるソユンオンマ。
ソユンオンマ「オンマ、風邪ひいちゃったの。警察のお姉さんと一緒に来たのね。」
会釈するセボム。
ソユン「具合悪いの?」
ソユン「ううん、ただのちょっとした風邪よ。でもね、ソユニにうつしたくないから・・・だって、ソユニは手術を受けるのよね?」
ソユン「うん・・・」
途端に不安そうな顔になってしまうソユン。
ソユンオンマ「手術の前に、病気になったら、絶対だめなのよ、ん? 手術をちゃんと受けなきゃ・・そして、オンニのいうことを良くきくのよ、ん?」
視線をセボムに向けるソユンオンマ。
ソユンオンマ「そうして、また、私たち3人、元気で会わなきゃ・・・ね?」
頷くソユン。
どうしても、オンマに駆け寄ろうとしてしまうソユンの手を強く握り、引き留めるセボム。
残酷なようだけれども、こればかりは仕方がないのです。
セボム「ソユナ・・・ オンマがおっしゃったことをちゃんと聞かなきゃ・・・」
ソユンオンマも、その通りだ、と頷き、「手術が終わったら、また会おうね」と声をかける。
ソユン「オンマ・・・あんにょん」
後ろ髪をひかれながら、必死で我慢し、自ら病室を出ていくソユン。
ソユンの姿が見えなくなると、俯くオンマ。
セボムも病室を出ようとした時、
「あなたのおかげで、娘が、手術を受けられるのだと、ここの方に伺いました。ソユニの手紙を、渡してくださったのもあなたですよね?あの手紙のおかげで、私はここまで回復することができました。それがなければ、おそらく、うちの主人のようになっていたことでしょう。
私が、あなたのご好意に甘えすぎてるのは十分承知しています。でも、もう少しだけ、娘の世話をお願いしてもいいでしょうか。私も、どうなるかわかりません。・・・もう、お引き取りください。どうか・・・」
だんだん、呼吸が乱れ始めたソユンオンマ。
病室を出かけて、再び、振り返ったセボム。
太い鎖に両手を繋がれ、コントロールを失い、暴れ狂いはじめたソユンの母親の姿を目に焼き付ける。
そのまま、扉を閉め、怖いくらい、真剣な顔をして、まっすぐ歩き始めたセボム。
Happiness
*****************
~中央医務司令部 処置室~
最終回 Final Episode
ソユン(弁護士元妻)に、飲み物を手渡すテソク。
テソク「これは単なる形式です。緊張する必要はありません。」
ソユン「はい・・・」
テソク「マンションに、感染者は何人いますか?」
現時点で、マンションに残っている人の中で・・・という意味でしょうね。
ソユン「もし、チョン・イヒョン刑事さんも感染しているとしたら、2人です。4階の男性、ナ・スミンさんが感染しましたから・・・」
テソク「そして、さらに2人が感染して亡くなった?」
頷くソユン。
テソク「感染者について、あなたが知っていることをすべて教えてください。治療法を開発するためにこの情報が必要になるかもしれません」
~司令部 建物の正面~
ソユンの手術をする病院から、迎えの救急車が到着している。
セボム「手術、がんばるのよ。オンニが、イヒョンおじさんと一緒に必ず、病院に行くからね。約束する」
セボムを見上げるソユン。
ソユン「オンマ、感染してるんでしょ?」
セボム「・・・・・」
ソユン「オンマもただの病気ってことだよね。私みたいに」
ソユンの前に跪くセボム。
セボム「もちろんよ。だから、必ずよくなるよ。 ソユニもオンマも・・・」
頷くソユン。
気丈で、賢くて、人の気持ちも察する子だけに、余計、不憫で仕方がない。😢
~ヨンインの病室~
傍らに座っているテソク。
ソユン(弁護士妻)との面談は終わったのね。
入室してくるセボム。
セボム「ソユンのお母さんのことだけど・・・」
テソク「あの人は、娘に会いたい一心で、これまで必死に頑張ってきたが、もう、持ちこたえるのは難しいだろう。数日以内に、冷凍倉庫にうつされることになる。」
例え、今、治療薬が完成したとしても、もう難しい・・・ということなのかな。
セボム「・・・・・・・」
立ち上がるテソク。
注射器をケースにしまうテソク。
テソク「ユン・セボムさんの血液サンプルから、これを作り出しました」
ケースを手渡すテソク。
受け取ろうとするセボムから、一旦、ケースを引くテソク。
テソク「ユン・セボムさんの抗体数は、減少しています」
セボム「だからなに?」
テソク「したがって、これは、狂人病ウィルスに有効な最後の注射になります。これは、治療法を開発するために、研究目的で増幅するために使わなければならないのです」
セボム「つまり・・・みんなのために、これを諦めろと?」
一刻も早く、マンションに戻り、イヒョンに注射しなければならないのです。
テソク「医療司令官自ら、あなたを連れに来ることが決定しました。 そして、そのまま、細菌研究所に連れていこうとしています」
セボム「だから? (私との)約束を破るって言うの?」
~医務司令部 建物正面玄関~
噂の司令官、ご到着です。
ジスが、部下と共に、迎えに降りてます。
途中、ゴーグルをつけて、敬礼する(見慣れない)部隊員を見て、違和感を覚えるジス。
~ヨンインの病室~
司令官がヨンインの病室に入って来た時、すでに、最後の注射器は、ヨンインの腕に注射されている途中。
司令官「おい、何をやってるんだ?」
注射器を刺したまま、銃口だけを司令官の方にむけるテソク。
すぐさま、銃で狙い返される。
テソク「そんなにはかかりません。」
司令官「自分が何をしているのか、わかっているのか?」
銃口を向けたまま、ようやく、司令官のほうに視線を向けるテソク。
テソク「もちろんですよ」
そう言うと、ヨンインに最後まで、セボムの抗体を注射しおえるテソク。
立ち上がり、銃を置き、そのまま、両手をあげ、投降の意志を示す。
ヨンインの様子だけが気にかかるのよね。
テソク「すみました・・・」
抵抗することなく、手錠を掛けられるテソク。
司令官「ユン・セボムはどこにいる? 残っている治療用血液は?」
テソク「彼女なら、立った今、出ていきましたよ。お会いになりませんでしたか?」
お会いになった自覚はないと思いますが、先ほど、しっかりすれ違いました。
そして、今、施設内を「逃走中」です。
~ここで、話は少し前に遡り、セボムとの会話の続きになります~
逃走用の軍服を見せるテソク。
テソク「1階のゲートから、まっすぐに出ていくといい。そこに、ユン・セボムさんの車が置いてあります。車の中にプレゼントを残しました。必ず受け取ってください」
注射器のアンプルをポケットにしまうセボム。
セボム「こんなことをしていいんですか? 中佐ニムは野心的だったのに・・・」
テソク「考えてることがありますから。 心配はいりませんよ。ただ、あなたのやるべきことをやってください。もし、あなたが捕まっても、保釈したりしませんよ」
テソクの奥の手ってなんだろう?
~司令部施設 1階~
テソクに言われたとおり、出口まで来たところで、ふと足を止めるセボム。
引き返すと、警戒しながら、ソユンオンマの病室まで戻ってくる。
ヘルメットやゴーグルを外し、ソユンの母親のベッドまで近寄ってきたセボム。
ああ、もしかして・・・・うわ~、その最後の1本は、イヒョンに使え、とテソクが持たせて注射でしょ。
毛布をめくると、拘束された状態で、ベッドに寝かせられているソユンオンマ。
迷いなく、腕に、注射器を突き立てるセボム。
セボム「・・・心配いりません。良くなりますよ」
そう肩に手を置き、話をしているときに、ガチャンとドアが開く音が聞こえる。
見つかったか・・・と目をつぶり、入り口を見ると、銃を構えているジス。
ジス「何してたんですか?それ、治療薬ですよね?」
セボム「ええ。あのまま、出ていこうとしたんだけどね、出来なかったのよ」
マスクを取り去るセボム。
セボム「私を撃つつもり?」
あ~っ、(本当にあなたって人は・・・)と、銃を下ろすジス。
ジス「それで、これから、どうするつもりなんですか? ここから出られたとしても、治療薬を使っちゃったじゃないですか!」
軍服で締め付けられていた首元を少し緩めるセボム。
セボム「私は、特別な人間ってわけじゃない。 きっと、他の人で抗体を持ってる人がいるに違いない」
はぁ・・・(そんなに簡単だったら、自分たちが、ここまで苦労はしてない)と、天を仰ぐジス。
セボム「イヒョンには私がいるけど、ソユンには・・・他に誰もいないじゃない」
人のことばかり考えるセボムに、言葉がないジス。
セボム「最後まで、私は、ヒョニの側にいるだけよ」
呆れ果ててる顔をしてるけど、すでに、この人は、セボムを助ける気持ちになってます。。。
少し経ち・・・・、すでに、施設内は、セボムが逃走したことで大騒ぎ。
病衣をまとったジスと、軍服姿のセボムが、ソユンオンマの病室から用心しながら出てくると、裏階段を使い、1階まで降りてくる。
ジス「早く出てください。彼らは、保護具付の病衣を着ている人間をチェックしているはずです。誰も、ユン・セボムさんに注意を払わないと思います。」
セボム「あんたと私、縁があるっていつも思ってた。」
そういって、ジスをハグするセボム。
行きかけたセボムを「ちょっと待って」と引き留めるジス。
ジス「そのまま、行ったらだめです」
もう一度、ハグしようとするセボム(笑)
ジス「そうじゃなくて・・・銃ですよ。私が無事なのに、銃を盗られたとなると、人から疑われます」
セボムに襲われて、軍服も銃も奪われたっていうことにする筋書きなのね。
セボム「ホントに? でも、すごく痛いと思うよ」
ジス「早くやってください。私の気が変わる前に・・・」
腰から銃を取り出すと、「じゃ、目を閉じて、深呼吸して・・・」と声をかけるセボム。
やる気かい!(苦笑)
構えるセボム。
ジス「あ~~~、待って、やっぱり、顔は止めて! どこか、あんまり痛くない場所にして・・・」
土壇場で、小動物みたいに、可愛いジス。。。(笑)
セボム「(でもそれじゃ)みんなに疑われるよ」
容赦ないな、この女。(笑)
セボム「それに、顔の腫れが一番早く引くんだよ」
仕方ない、と覚悟を決めるジス。
ジス「わかった・・・」
セボム「一度だけね」
当たり前だろって、目を見開くジス。
銃を振り下ろしたセボム。
うっ・・・という、うめき声だけが聞こえました(笑)
~中央医務指令部 外~
足早に、車に向かったセボム。
テソクが言っていたプレゼントを探すと、ダッシュボードに、キーと、通行許可証、そして無線機が入ってました。
セボム「感謝しないとね・・・」
~指令室~
外から報告を受ける司令官。
司令官「ユン・セボムが外に出て行った。これが、お前の懲戒免職ではすまないことくらい、わかってるよな?」
テソク「なぜです? あなたは私に死刑を宣告するつもりですか?」
司令官「お前は、もっと賢い奴だと思ってたが、一体、どうした? もし、これが、最後の治療薬を自分の妻に与えただけだったら、このまま、見逃すこともできたのに・・・」
この人は、ある程度、テソクの理解者っぽいね。
問答無用で、軍部の監察とかに送られちゃうのかと思った。
テソク「感染者の数を減らすためにいろいろなことをしてきました。戒厳令、封鎖、殺処分・・・。多くの血で、この手は汚れてます」
司令官「だが、そのおかげで、成功したじゃないか。 お前は、たくさんの人の命を守ったんだぞ」
テソク「私は、人間を効率と数だけの尺度でしか見ていませんでした。ですが、ユン・セボムと知り合ってから、別の方法もあると気づかされたんです」
~マンション前~
到着したセボムの車に、銃を向ける隊員たち。
車を降り、軍の通行許可証を見せるセボム。
顔写真と見比べられ、そのままスムーズに、一人、ゲートの扉を開け、マンションの敷地に入り、無線の電源を入れる。
「ヒョナ・・・・」とひとこと呟いてみたものの、反応はない。
無線は、まだ、ヨンオクが持ったまま?
セボム「あんたが私の隣にいた時、私にとって、それがどんなに特別なことなのか、わかってなかった。あんたがどこにいても、私が必ず見つけ出すからね」
猛然と、走りながらマンション内に入っていくセボム。
~指令室~
病衣のまま、部屋に入ってきたジス。
司令官が、手に持った無線機を投げようとすると、咄嗟に、顔を庇うジス。
司令官「ユン・セボムに、軍服を奪われたそうだな」
ジス「ええ、司令官」
目に青あざがくっきりと・・・・。
ジス「彼女が突然・・・」
投げ飛ばされた素振りを見せると・・・
やっぱり、動きが可愛いジス(笑)
「もういい!(怒)」と大声をあげる司令官。(笑)
司令官「ユン・セボムはどこに行ったと思う?」
ジス「彼女は、治療薬を持って海外に逃げるつもりのようです。空港に指名手配を出すべきかと思われます」
思わず、半笑いを浮かべるテソク。
国家権力を使って、そんな無駄骨をさせることもないだろう・・・って感じですね。
テソク「彼女は、ご主人が中にいるので、自宅のマンションに帰っただけですよ」
え・・・ばらしていいんですか?と 思わず、テソクの顔を見ちゃうジス。(笑)
ジス「中佐ニム・・・」
もう、グルだってバレバレじゃん。
司令官「続けろ」
テソク「マンションの中に、抗体を持っている人間がいます」
司令官&ジス「「・・・・(え?!)」」
立ち上がるテソク。
テソク「私に、完全な権限をください。そうすれば、治療薬をあなたに差し出してみせます」
これが、セボムに言っていた奥の手(プラン)なのね。
多分、ソユン(弁護士本妻)とのヒアリングで、なにかに気づいたんじゃないかな。
たぶん、ヒョンギョンのお兄ちゃん、スミンでしょう✨
★『ハピネス』12話1/4 雑感★
しれっと、12話と書いてますが、 最終回です。
収束が見えているので、かなり、ユーモアというか、コメディタッチのシーンが散見されます。
特に、ジスとのシーン。
こういうタッチ、大好きですね。
大真面目なのに、そこはかとなく可笑しい。。。
女同士の友情といっても、かなりサバサバ系だけど、この関係、ホント面白い(笑)
司令官を交えての、テソクと三人の場面とか、声出して笑いました。
みんな、ここまで、辛い思いをしてきているのを知っているので、直接、敵と向き合わない時間くらい、こんな感じで過ごしたい。
ソユンのママもヨンインも、とりあえず、進行は食い止められるよね。
でないと、ソユンが不憫すぎて・・・ママを目の前にして、手術も控えていて、不安Maxな時に、ハグもできない。
それを言ったら、ママも不憫ですが・・・。
さて、舞台は、マンションへと戻りますね。
ひとつずつ、片を付けていきましょう。。。