それは、最高の誉め言葉だわ!

14話の章題タイトルに引用された名言に対する、これまた、洒落たヒロインの答えです。はい、『恋愛小説家』は、私も好きな映画です。。。

 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

『まず熱く掃除せよ』Ep.14前半

 

全力のちうキスマークシーンの続きから始まります。。。

 

第14話:「君と出会って、まともな男になりたいと思った。」


~ソンギョル自宅 ダイニング~

オソルの食べる様子を見て、吹き出すソンギョル。

ソンギョル「ほら、顔中、パンくずだらけだ。」

オソル「んふふふ・・・」

もう自然に、口元のパンくずを取ってあげてるソンギョル。

ソンギョル「子供みたいに、牛乳口ひげもついてる」

オソル「牛乳口ひげ?こんなふうに?」

二人で、真似っこ。。。

ソンギョル「もしかして、俺に拭かせようと、わざと付けたままにしたの?」

オソル「そんなことないけど・・。もう、なくなったでしょ?」

自分で拭ったオソル。

呆れたように席をたち、オソルのほうに近づくソンギョル。

ソンギョル「ほら、こっちに・・・」

ふき取るのかと思ったら、ちうキスマークしやがった!

ソンギョル「可愛くて・・・」

はいはい!

オソル「どうしたの?」

あ~、ソンギョルが、ちうキスマークをねだるシーンも必要ですか?(笑)


そこへ、オソルの携帯にメッセージが。。

オドル《お前、命はないぞ》

文面を見て、ヒィ~~~っと息を飲むオソル。

「どうした?何かあったのか?」

「いえ・・昨日の夜、アッパに電話するつもりだったのに、完全に忘れちゃって・・・」

「お父さんに?」

あ~~~~、大失態という言葉以外に思い当たりません。。

そうかそうか、電話どころじゃなかったんだね。。。

 

慌てて、帰り支度をして、玄関を飛び出していきそうになるオソル。

ソンギョル「ちょっと、ちょっと、ちょっとだけ待って。送っていくよ」

オソル「ああ、いえいえいえ。昨日の夜、一緒だったなんて、アッパにばれたら、とんでもないことになるでしょ。電話しますからね?」

ソンギョル「でも・・・あ、待って。キル・オソルさん・・・」

一度閉まった玄関が再び開き、「今日もがんばって!」と、笑顔を見せに戻ってきたオソル。

ソンギョル「がんばれ!」

指ハートを送るオソル。

 

~オソルの自宅~

いくら、そ~~~っと玄関のドアを閉めようと、抜き足・差し足・忍び足で歩こうと、朝帰りは朝帰り(笑)

「あいご~、良くやるよ。家にも帰らず、電話もせず・・・。釜山でもずっと、こんなだったのか?」

「あんた、まだ、学校に行ってなかったの?・・・アッパは?」

キッチンのほうを顎で示すオドル

シャキ~~ン!

そ~っと覗くと、中華包丁を必要以上に振り回し、魚の頭を一刀両断するアッパの姿が・・・。(笑)

「昨日の夜は、どこで寝たんだ?」

オソルを睨みつけるアッパ。

「あ、あ、アッパ・・・。ジュヨンのところよ。私、ジュヨンの家で寝ちゃったの。それ以外に、どこに泊るっていうのよ」

 

「ああ、ジュヨンヌナ? 昨日、うちのヌナ、そこに泊った?」

早速、電話を入れるオドル。

頼む!友よ!

目を閉じて、祈るオソル。

「もちろん、チメ(チキンとビール)のあと、ぶっ倒れてたわよ。どうして? あんたに電話しなかったの?」

さすが、ジュヨン・・・。返しも自然だ!(笑)

オドル「いや、いいんだ。わかったよ」

命拾いしたオソル。

アッパ「お前は、飲むと、いつも、前後不覚になるじゃないか。なんのために、電話があるんだ?!」

オソル「ごめんね、アッパ。電話しようと思ってたのに、完全に忘れちゃったのよ」

アッパ「早く、朝飯食え。魚、蒸してあるぞ」

 

なんとか、しのげたオソルを、無言で、見下ろすオドル。

「なによ?」

「しっかりしろよ。男のせいで、浮つきやがって・・・」

 

とにかく、一難去って、溜息をつく。。。

「(小声で) ありがと・・・、ジュヨナ・・」

 

オソルと電話しながら、出勤してきたソンギョル。

ソンギョル「うわ、今度、ジュヨンさんにご馳走しなきゃな・・・だけど、なんでこんなに、彼女は機転が利くんだ?あ、ちょっと待った。こんなこと、何度もしてきたんじゃないだろうな・・・」

オソル「ううん、そんなことないってば。そんなこと言っても、なんにもならないんだから。私とケンカしたいの?」

ソンギョル「なんでだよ、俺に喧嘩をふっかけてくるときだって、可愛いのに・・・。ああ、会いたいな、どうする? すごく会いたくなってきた」

建物の中に入って、周囲を見回すソンギョル。

ソンギョル「ちょっと待ってて」

携帯に向かって、リップ音!!

チュって言ったよ、チュッて響いたよ!

ソンギョル「俺の気持ち、伝わった?」

チーム・ドンヒョンに、しっかり見られてるし・・・(笑)

全身をかきむしりながら、完全にドン引き状態のジェミンと、ヨンシク。。。

ドンヒョンは・・・微笑ましいって感じで見守るのみ。

 

部屋の中で、しきりに、アッパを気にしながら、ソンギョルと会話を続けているオソル。

オソル「私も・・・。今日も大変でもがんばってね。ファイティン!」

こっちもまけずに、チウ音のお返し。。

オソル「じゃね」

 

~病院の廊下~

クンクンが、女医さんと話をしてる。

「思ったより、韓国にいるのね。なにかいいことがあって、こっちにいることにしたの?」

「まだ、決めかねてるよ」

「多分、気づいてるでしょうけど、うちの病院で働く気はあるのか知りたくて、来てもらったのよ。やる気ある?」

「誘いはうれしいけど、まだ、心の準備ができてないんだ。ごめん、先輩」

「やっぱりね。ロチェスターに戻るつもりなの?少し前に、彼らがあなたに准教授のポストを提供するつもりだって聞いたわよ」

「それだけが理由じゃないんだ。もうしばらく、身をひそめていたい。それに、大事な個人的な問題があるし・・・。」

 

「まぁ、考えてみてよ。あなたみたいな人材をみすみす逃すなんて、嫌よ」

「素晴らしいお褒めの言葉をありがとうございます!」

おどけたように、先輩に礼をしたクンクンの視線の先に、エスカレーターを秘書たちと一緒に昇ってきたチャ会長の姿が・・。

「あ、先輩、ちょっと頼みたいことがあるんだけど・・・」

 

~野外の公園~

ジュヨンと会うオソル。

「アイゴ~、羊みたいな顔の下に、オオカミの心が隠れてるってやつね。それで、どうだったのよ。一晩中、二人でなにしてたのよ?」

「なによ、何が言いたいのよ?だから、ちゃんと言ったでしょ、ラーメン食べて、一緒に映画を見てたって。」

「おお~?ねぇ、映画のあとは何したのよ?あんたたち、他になにやったのよ?」

追及の手を緩めない恩人(笑)

 

「なんて、目をしてみてんのよ。あのね、あんたが考えてるようなことが何も起きなかったわよ」

「・・・んなわけある?とにかく、私には大きな借りがあるんだからね。わかってるでしょうね。ちゃんと納得できるように、借りをかえしてもらうからね。忘れるなんて、思わないでよ」

「わかってるって。もちろん。もう、私がどれだけ愛してるか知ってるでしょ?機転は利くし、美人だし・・・。で、そのハートを射止める幸運な男は誰なのかな?」

「さあね・・・」

「ねぇ、これなに?」

オソルにもらったバッジを、カバンにつけていたジヨン。

「ん? これって、オドルのじゃない?あ、やっぱり、オドルのバッジだ。。」

「あ、これ? これね、オドルが落としたのを、私が拾ったのよ」

「ああ、まったく。あいつったら。でも、オドル、マジで大事にしてるんだよ。なに考えてるんだろう?ああ、じゃ、ちょうだいよ、私が返しとくから。」

無意識に押さえ込むジヨン。

密かに、この指の力の入り具合は、本気ね。。。

 

「わ、私、私から返すよ・・」

「・・・・・グラサン(笑)」

「ねぇ、あんた遅れるんじゃないの。約束の時間じゃない? 時間、見てみなよ」

「そうね・・・、代表様が待ってるから、行くね」

意味深に笑って、去っていくオソル。

「ちょっと、なによ、その笑いは・・・。気になるじゃない・・・」

 

~待ち合わせのこども公園~

現れたソンギョル。

砂場で、子供たちと一緒にしゃがんでいるオソルの後ろ姿。

「ここで、落としたのに間違いないの?」

「うん」

「じゃ、ここのどこかにあるべきよね」

「キル・オソルさん、キル・オソルさん・・・」

「あ、代表様、いらしたんですね」

すぐに、砂場に集中するオソル。

「なにか、探し物?」

「ああ、歯です」。

「“歯”?」

「この子、昨日、ここで前歯をおとしてしまったらしいんです。みんなで探してるところなんです」

い~~と、抜けた前歯をソンギョルに見せる男の子。

「おじさん、お姉ちゃんの彼氏?」

「“彼氏”? ・・ああ。 そうだよ。 彼氏だよ。・・・・(小声で)可愛いこと言うじゃないか・・・」

一人、デレソン。

 

砂場で背を向けているオソルを見ながら、ふと、子供の頃のことを思い出すソンギョル。

「僕と遊ぼうよ」

 

「あ、これじゃない?」

男の子の歯をみつけたオソル。

「あ、ありがとう。 行こう!」

「気をつけてね」

子供たちがみんないなくなってしまう。

オソルを見つめるソンギョル。

「なんで、そんな風に見てるの?」

「いや、ただ、子供の頃を思い出してたんだ」

「子供の頃?代表様も歯を無くしたことがあるの?」

「ちがうよ、そうじゃないよ。トラウマについてだよ・・」

「“トラウマ”?」

「子供の頃、女の子に、口の中に鼻くそを入れられたことがあってさ・・。それを突然、思い出したんだ・・・」

「代表様の口に鼻くそを?あはは、うける~~~。まさか、そのせいで、強迫神経症になったんじゃないですか?」

「笑うなよ。人が真剣に、トラウマについて話してるのに・・・」

「だって、面白すぎるんだもん。どうやって、口の中なんかに・・・。あ、そうだ、私も小さな頃、似たようなことがありました! まだ、はっきり覚えてるんですけど、ピッカピカのエナメルの靴を履いた少年が来て、私に、遊ぼうって言ったんです。その瞬間、私、自分の鼻くそをピ~ンとはじいたら、その子の口の中に入っちゃって・・・。そのあと、何が起きたと思います?」

「失神した?」

「そのとおりです。それで、その少年を私が助けたんです、人工呼吸で。すごいでしょ?」

「人工呼吸?人口・・呼吸・・・」

「その子、私のことが本当に好きだったみたいなんです」

「好きだったって?」

「ええ。だって、その日以来、来る日も来る日も、私のこと、覗いてました。きっと、恥ずかしがり屋で、隠れてたんですよ。私のところまで、来れなかったに違いありません」

「それは・・・恥ずかしかったんじゃなくて、怖かったんじゃないかな」

「え~、なんで、怖がるんですか? 私、まだ、その少年が興奮して、顔を真っ赤にしてたの覚えてます」

自分の頬を触り、思わず笑ってしまうソンギョル・・・。

「いや、あの時の人形、どうしたの?背中にしょってた、汚い赤ちゃんの人形・・・。俺はそれも覚えてるよ」

「なぜ、代表様がそれを・・・。まさか、あの時の少年が代表様?」

「ああ、その子が、代表様だ」

自分を指さすソンギョル。

「え~~、すごい、ほんと、不思議。・・・ちょっと待って。さっき、たしか、私のこと、好きじゃなくて、怖かったとか言ってませんでした?」

「だから、それは・・・たぶん、君が好きだったんだろうな。ずっと・・・今まで・・・」

なんとか取り繕うソンギョルに、笑い出すオソル。

 

~オソルの部屋~

ちゃんと、とってある人形。。。

飾られたぬいぐるみたちの中から、その子をそっと、取りだす。

「信じられない・・・。運命なのかな? きゃ~どうしよう~~~。すっごく嬉しい~~~」

ベッドで、ジタバタするオソル。

「本当に、運命なのかもしれない!」

ふと思いついて、人形と一緒に写真を撮るオソル。

 

ベッドに入ったソンギョルが、メッセージに気づく。

《鼻くそ少女は、もう寝ますね。おやすみなさい、エナメル少年。悪い夢は見ないでね》

一旦、テーブルに携帯を戻し、横になるソンギョル。

枕を抱いて、こっちもジタバタ。。。

「ああ、可愛い!」

もう一度、オソルの写真を見ては、「可愛い・・・」と呟く。

聞き逃さないクムジャさん(笑)

「あ~~、可愛い、キル・オソル!」

絶叫のあと、呆然となるソンギョル。

これ、かなり、男子の煩悩に左右されてると見ました(笑)

 

~オソルの部屋~

カーテンを開け、部屋の掃除をはじめるオソル。

床に落ちてるものを片づけ、ゴミを捨て、窓ガラスもピカピカに、ハート磨きし、布団のほこりも払う・・・、本格的に大掃除です。

ベッドの下に落ちてるものを掻き出すと・・・。

「なんなの、これ? きったないな・・・あ、こんなところにあったんだ。。。オンマ(の写真)だ」

 

部屋の外から、その様子を見ているアッパとオドル。

「突然、どうしちゃったんだ?」

「ヌナになにが起きたんだ?」

そこへ、自分の家のように入ってくるクンクン。

「おはようございます!・・・どうかしたんですか? なにかあったんですか?」

「ヌナが・・・」

「うん」

「掃除してるんだ」

「怖いだろ・・・」

「俺も怖いよ・・・」

一生懸命片づけているオソルを見て、微笑むクンクン。

 

屋上で、布団をたらいで踏み洗いするオソル。

さすがに、この季節、外での踏み洗いは冷たすぎるでしょ~。

「うわ、水がこんなに真っ黒! 私、こんなのに、毎晩、くるまってたの?」

「さぁ、お湯だぞ~~」

たらいに、お湯を足すクンクン。

「わ、あったっかい。これって、思ってたより、楽しい。ふとんが綺麗になるのを見ると、やる気が出るし・・・。」

「笑顔が見れて、良かったよ」

「え?」

「俺は、君にいつも今日みたいに、笑っていてほしいんだ。どんなに辛いことが起きても、オソルにはいつでも、そうやって笑っていてくれるといいな」

聞いてるだけで、涙、涙、涙。。。

「なによ、なんで、突然、そんなこと、言うの?」

「まぁ、ただ、そういうこともあるだろう。もし、幸せじゃなくても、期待するように何かが起こらなくても、常に凛としているんだぞ。それが、オッパからの忠告だ」

意味が今一つ分からず、困ったように微笑むオソル。

「ああ、喉が渇いたな。なにか飲むか?」

「うん」

 

二人分のコーヒーを入れ、テーブルについたオソル、テーブルに置かれた、花屋やコンビニの領収書に気づく。

「これって・・・こんなところで、何を・・・?ここって、うちのオンマの・・・」

「ああ、それ。親父さんが置いてったんじゃないか。最近、物忘れがひどくなったらしいから。何杯?」

なんでもないように、お砂糖を入れるか、聞いてくるクンクン。

「いらない・・」

なんとなく、納得がいかないオソル。

 

~オドルの部屋~

ソンギョルと電話しているオソル。

「あの・・・、代表様には、真っ先に聞いてほしくて。私、会社で何も得てなかったと思ったけど、自分の部屋がいかに広かったのか、今まで、気づいていなかったんです。掃除すると、こんなに気分がいいなんて思ったこともなかったし・・・。代表様に会ったことで、私、すごく変わったみたいです。とっても、いい方に・・・」

「俺は、今よりも良くなるキル・オソルさんを想像できないな」

思わず笑ってしまうオソル。

「そうかな・・・」

そういいながら、壁に貼ったオンマとの写真を見るオソル。

「あ、ところで、代表様のお母様が、私に、先日のことですごく申し訳なく感じてて、自分からあなたに会いに行けないって言ってました」

「それはよかった。突然、来られるのは本当に迷惑だったんだ」

「んもう、そんなこと言わないで。一度でいいから、代表様のほうから、お母様に会いに行ってあげられませんか? ね、一度でいいから」

「あ、俺が?」

 

オソルの言葉は絶大ね。

オンマの店にやってきたソンギョル。

「ソンギョラ・・・、あなたがどうして、ここに?」

「いや、ただ、ちょっと服が必要で・・・」

「よお!」

挨拶するオンマ彼氏。

相変わらず、それは、無視(笑)。。。

 

ぎこちなく座るソンギョルとオンマ。

「思ったより、いい店みたいだ」

「え?」

「いい店だよ、オンマの店」

「本当にそう思う? ここはね、オンマが上から下まで、全部、レイアウトしたのよ。家具からデザインのコンセプトまで、全部。。。ね、あそこの服、見える?あれも、私がデザインしたの。どれか、見たいのある?あ・・・ごめん。忙しいわよね。なんか、舞い上がっちゃって・・・」

「見せてよ、平気だから」

「本当?わかったわ、ちょっと待っててね。ここにいてよ」

ふ~っと、息を吐くソンギョル。

タブレットで、いろいろな洋服を見せるオンマ。

「これは、パリのファッションウィークでも紹介されたのよ。ミランダ・カーっているでしょ?彼女、私の服を気に入ったって言ってくれたの」

「これ・・・」

ふと、あるTシャツの画像に目をとめるソンギョル。

「そう、そうよ。小さなころ、あなたが書いた絵よ。アメリカに住んでた私のところに、送ってきてくれたものよ。幼稚園で初めて褒められたって。。」

「僕じゃなくて、たぶん、クムジャさんが送ったんだよ」

「ありがたかったわ。あなたが、よく育ってくれて・・・。あ、そうだ、オソルと付き合ってるんですってね。私もあの子のこと、大好きよ。あの子は、そう簡単にあきらめないし、明るくて可愛いわ」

それを聞いて、ちょっとだけ微笑むソンギョル。

「ヤン会長のリゾートに行ってみたら? オンマが、彼に、徹底的に消毒するように言っておくから」

「いや・・・まだ、自宅以外の場所は・・・だめなんだ」

「まさか、デートも家の中だけなんてことないでしょ?」

「そうだけど・・・」

「うそでしょ? 家の中だけ?」

頷くソンギョル。
 

~ソンギョルの自宅~

「今日は、何を作ろうかな・・・」

携帯で、メニュー検索をしているオソル。

そんなオソルを隣に座って、じっと見ているソンギョル。

だいぶ、オンマの言葉が効いたのかな(笑)

 

「お母様に会いに行ったんですって」

「ああ、ただ、ちょっと、寄ってみただけだ」

「行く気がないみたいに言ってたのに、行ってくれたんですね」

「ただ、ちょっと、服が欲しかっただけで・・・、それに、キル・オソルさんが母に会いに行けって言ったんじゃないか」

「まぁ・・・よ~くできましたね、ウリデッピョンニム💛」

小さな子にやるように、お尻をポンポンと叩くオソル。

「な、なにするんだ?」

「褒めてるんですよ~」

「こら、まったくなんだよ、人を赤ん坊みたいに」

 

「あのさ・・・」

「あ、この映画、“지금 만나러 갑니다(今、会いに行きます” 監督編集版がまた、上映されてます!」

目を見開いて、携帯の画面を見せるオソル。

「ああ、これ、映画館でもう一度、見たいと思ってたんです。見に行きませんか?」

ソンギョルの顔を見て、しまった、と固まるオソル。

「ああ、行こう、見に行こうよ。俺も見たいと思ってたんだ。なんだっけ? 「今、会いにいきます」だろ。本当に見たいと思ってたんだ。行こう!」

「ああ、いいんです。考えてみれば、もう一度、見てるわけだし・・・。もう一度、みるために、外出する必要なんかありません」

「いや、映画館で見るたら、また、違ったふうに感じるかもしれないだろう?一緒に見に行こう。」

「本当にいいのに・・」

「俺はよくないんだ・・・だから、行こう。本当に見てみたいんだ。だから、でかけよう、映画見に。」

なんだか・・・素直に喜んでいいのか、わからない状況のオソル。

まぁ、この間の漢江を思えばねぇ(笑)

 

・・・とうとう、やってきちゃった大型シアター。

ロビーを闊歩するオソル。

「なんで、誰もいないの?」

無人のロビーを、不思議に思いながら、化粧をなおしてみたりする。

「キル・オソルさん」

「あ、代表様。早かったですね」

「ああ、この近くに用事があって・・・。さぁ、行こうか。チケットはもう買ってあるんだ。あ、映画の時には、やっぱり、ポップコーンだろ?」

「ポップコーン? わぁ、最高、行きましょう」

「行こう」

 

「ドンヒョン、ヨンシク、準備はいいか?」

オソルに聞えないように、仕込んだマイクに指示を出すソンギョル。

 

「こんにちは!」

お面をかぶって対応するカフェコーナーのスタッフなんかいないから。

「キャラメルポップコーンください」

後ろを振り返り、「飲み物、いりますか?」と訊ねるオソル。

「ああ、なんだって、好きなものを・・・」

「じゃ、コーラを」

携帯を受け取る会計係(ドンヒョン)

「映画なんて、久しぶりです」

嬉しそうなオソル。

「そう? じゃ、これからは、たびたび、来ればいい」

慣れない手つきの飲み物係(ヨンシク)に気が気じゃないソンギョル。

なにしろ、コーラ、出っ放し(笑)

「はい、ポップコーンです」

「なんか、これ止まりません」

ま、なんとか、コーラを出せたヨンシク。

マイクを使うところは、本物の店員さんぽい(笑)

「ありがとう・・」

「ああ、俺に貸して」

先にいくオソルの後ろで、「ジェミン、スタンバイ!」と指示を出すソンギョル。

 

「さっきのスタッフさん、ちょっと変じゃなかったですか?なんだか、声もヨンシクに似てたし・・・」

「まさか・・・。さぁ、映画見よう」

 

これまた、仮面をかぶり、チケットの半券を受け取るチケット係(ジェミン)

突然、オソルに話しかける。
「うわー! お二人はお似合いですねぇ~。お二人が映画を楽しんで、素敵な時間を送られますように・・・」

やりすぎだ、とサインを送るソンギョル。

 

「ん?シャンプーの匂いか?」

「え?」

さっと、遮るソンギョル。

「さ、映画、見に行こう。行くよ」

オソルを入り口に誘導しながら、「お前、殺すぞ」と脅すソンギョル。(笑)

 

き~、ここで、後続番組の「眩しくて」を、映画の最初にやる予告みたいに映すとは・・・。

考えたわね、JTBC。(笑)

 

「だけど、なんで、誰もいないの?」

「ああ、なんだかどこかの企業が貸し切りにしてたらしいんだけど、キャンセルになったんだって。だから、空っぽみたいだよ」

 

映画に集中しているオソルの横顔を見つめるソンギョル。

まぁ、誰もいなかったら、ちうキスマークもするか・・・。

 

~帰りの車中~

「映画、楽しかったよね。やっぱり、大きいスクリーンはいいな」

「代表様と一緒に、映画が見られて、本当に嬉しかったです。次は、野球の試合を見に行きませんか?あ、最近、いろんなところで、コンサートもやってるみたいですよ。コンサートなんて、どうですか?」

「コンサート?」

「なぜですか? コンサートは高すぎますか?」

「いや、そんなことないよ、キル・オソルさんが行きたいなら、俺に言えばいい。君の頼みなら、もちろん、俺たちは・・・行・・行けるさ」

段々、声が尻すぼみになっていくソンギョル(笑)

「今日は、ありがとうございました。オッパたちも大変だったですよね」

「どういう意味?」

「私のために、無理する必要ないんですよ。劇場を貸し切りにして、掃除までして。。そんなことしなくてもいいのに・・・」

「気づいてたのか?」

「週末なのに、あんなに空っぽなんて、気が付かないほど、私、そんなにバカですか? それに、そこらじゅう、消毒液の匂いがしてたし・・・。知ってのとおり、私もよ~く知ってる匂いですからね」

「ごめん・・ただ・・・キル・オソルさんと一度でいいから、普通のデートがしてみたかったんだ。家で食事したり、映画を見たりするだけじゃなくて・・・。こんな風に手をつないで、一緒に散歩したりしたり、映画館にも行ってみたかったんだ」

 

車の中から、見るカップルたちの姿を、自然に目で追う2人。

 

「キル・オソルさんは、俺のせいで、たくさん、諦めてることがあるだろうに・・・」

「そんなこと言わないで。こんなふうに、代表様が私の側にいてくれるだけで、すっごく幸せなのに」

にっこり笑って、繋いだ手を見せるオソル。

 

★14話(後半)に続く★


すでに、子供の頃に、二人が出会っていたという設定を、今一つ、活かせず(笑)、なんか普通に終わったような。

ま、運命的な関係を主張する演出は、一つ間違えるとあざといから、仕方ないですね。

ただ、チュンアン洞っていうエリアが、この二人にとって、どんな意味があったのか、を別視点で解らせられたら良かったのになぁって、(今後の展開を思うと)ちょっともったいない気はしました。


『恋愛小説家』見返したくなりました。ていうか、見返します。

 

★『まず熱く掃除せよ』14話(後半)に続く★