3分割してます。
■『推理の女王2』第7話(2)
連行されていく2人と、麻薬関連の売人や客たち数名。
その様子をみながら、改めて、ソロクにたずねるギボム。
「ところで、なんで、ビデオを見ただけで、あいつらが共犯だってわかったの?」
「彼ら二人、お互いに全く合うところがなかったからよ。一人は、お金がなくて、ペンを万引きするような貧しい孝試生で、もう一人は祖父が死んだら、相当額の遺産を手にする、イギリスに留学するような学生よ。そんな彼らが突然親しくなった。変だと思わない?」
ワ「やつは、祖父を殺してまでも、金が必要だったってことか?」
ソロク「たぶん、ギプスのせいだと思うわ」
ワ「ギプス?」
ソ「彼は、違う年齢の友人(!)と行動するようになった同時期に、ギプスを嵌め出したわ」
《死にたくなければ、金を持ってこい。お前のじいさんが金持ちなのは知ってるんだ。》
ソ「金銭問題で脅かされたのよ」
ワ「どうやってわかった?」
今度はワンスンが訊ねる
ソ「人の趣向っていうのは、そう簡単には変えられない。彼のネックレスやピアス、高級腕時計が一度に消えたのを見たときに気づいたの」
1か月前に撮った映像には、アクセサリーをつけているが、ケガをしているほうにはついていない。
ギ「ああ、あの二つのビデオを比較して?」
ギボムの合点がいったところで、ソロクをツンツンとつつくワンスン。
ワ「オレ、尋問があるから遅くなるぞ」
ソロクは普通に納得!
事件が解決してしまえば、ギボムのことなんて、眼中にないの?(笑)
ソロクだけに言い終えると、パトカーのほうに向かってしまう。
あ・・・ギボムの存在に固まるソロク。
ギ「家で? またな?」
手を振りながら寒そうに署に戻っていくワンスン。
ギ「家で? ちょっと待った!ねぇ、2人って、なんで、家で?え、一緒に住んでんの?」
ソ「ああ、一杯走ったから、おなかが空いちゃった」
話をそらすソロク。
ギ「なんで、突然、空腹?」
ソロク「(小声で)刑事のくせに、不注意すぎ!」
お互いさまだけどね。(笑)
自分だって、ヒヨンの前で、口を滑らせました!
存在を知らしめる無意識な牽制(笑)
ギ「え? なんか言った?」
~チュンジン署~
また、犯人捕まえてきちゃった(笑)
しかも、余罪もたっぷりありそうなお友達まで。
ワンスン「イ・ウォンシク殺人の犯人を捕まえてきてやったぞ。ユン・ミジュさんは無罪放免、さっさと釈放してやってくれよ」
ケチーム長「俺に指図するのは止めろ」
ユク刑事「こいつ・・・」
ユク刑事をなだめるケチーム長。
ケ「わかった、よくやった」
ワ「ありがとう!取調室は開いてるか?使わせてくれ、いいだろ?」
悪気全くなしのワンスン。
~江南~
ワッフルを食べるソロクとギボム。
「まだ、俺、今回のこと、信じられないよ。なんで、奴はあんな悪いことができたんだ?友達でもないのに?」
「あの学生は、イノマートで万引きしたところをビデオに撮られたの」
「それで、脅迫されたの?ああ、そう言えば、イノマートはそういうことするって有名だったよ」
祖父が孝試生を脅迫しているところをみていたイノ。
《この路地には人も通らないし、CCTVもないんだ。カラオケは午前2時30には閉店する。3時30前には、孝試生が勉強にやってくる》
犯行現場の下見をするイノと孝試生。
ハラボジの誕生日に小さなケーキとプレゼントを用意するイノ。
他人にはどんなに強欲でも、孫には甘いハラボジ。
「おまえ、このTシャツをハラボジにあげただろ?覚えてるか?」
取調室で、写真をイノに見せるワンスン。
おお、なんか美味しそうなの、食べてる!
ソ「あのTシャツの写真には手術した場所がわかるような仕掛けがあったの」
今度は違う店に移動したね。
ギ「刺す場所が写真に載ってたってこと?」
ソ「手術した場所がね。よく聞いてね。ブランド物のTシャツと、コンビニのケーキ、奇妙だと思わない?」
ギ「なにが変なの?」
ソ「彼の誕生日を利用したように感じたの。」
~取調室~
「あのブランドTシャツは、74万ウォンだったよな。前面にトロピカルフルーツがついてた。だが、このTシャツは、少し違ってた」
それを聞き、手が小刻みに震えるイノ。
~回想~
イ・ウォンシクと孫息子の写真に写るTシャツを、ブランドのサイトで確認するソロク。
「なんで、こんなに高いの?」
サイトのTシャツと見比べるワンスンとソロク。
「オレンジだ。オレンジの色が違ってた。お前は、夜でも簡単に見えるように、そこに夜光塗料を塗った。」
薄暗い路地でも、腹部の大動脈の場所をくっきり示す印。
ハラボジに声を掛け、その場所を刺す孝試生。
ソ「おしゃれな学生としては、完璧なアイデアだったわね」
ギボムへの種明かしも、これにて終了。
「ああ、もうお腹いっぱい。なんにも入らない。これなに?ああ、美味しい、マンゴー味ね。もう1つないの?」
スティックタイプのコラーゲンゼリーかな?
「何すんだよ。これは俺が健康のために食べてるんだ。おばさんは、ちっとも健康に気を使ってるみたいに見えないよな」
更にとりあげて食べてしまうソロク。
「おい、なにするんだよ。小っちゃくても盗みは盗みだぞ。違うか?」
~取調室~
ワ「イ・ウォンシクを刺したあと、イノビルの最上階のイノの部屋に行き、CCTVには映らなかった。」
学生「どうしてわかった?」
「じゃあ、オレ帰るわ」
「うん、あんにょん!」
すっかり馴染んだ不思議な縁の二人。
車に乗り込もうとしたギボムが、ソロクを呼び止める。
「ああ、おばさん、ときどき電話してもいいかな?試験の情報交換とかさ」
「うん。あ~あ、また明日から、先頭めざして、忙しくなるわね」
急に思いついたように、
「あ、ねぇ、おばさん、寄宿学校に興味ない?そこに行けば、先頭取りとかしなくていいんだよ」
「寄宿学校って?」
「ああ、俺のおじさんがカンウォン道で、その一つを経営してるんだ。そこでの合格率は90%だよ」
「90%?!」
「ああ、ほとんど誰も失敗しないよ」
「そうなの?」
ちょっと半信半疑なソロク。
「おい、なんだよ、その顔」
~取り調べ中のイノ~
「あいつら、次に金をもっていかなかったら、殺すって言ったんだ」
「だからって、どうやって、自分のじいさんを殺せるんだよ」
「イノビルを売却する必要があったんだ。どっちにしろ、ハラボジは俺に渡すつもりだったんだ」
「お前が ハラボジを殺したんだ」
「俺は殺してない」
「殺人教唆は、殺人と同罪だ」
「ハラボジは手術後、おもわしくなかった。どうせ、長くは生きられなかったんだ」
目をふせるワンスン。
麻薬の禁断症状が出始め、家に帰してくれ、と懇願し始めるイノ。
イ・ウォンシクの写真をイノに見せるワンスン。
「この顔をよく見てみろ。お前がくれてやったTシャツを着て、こんな幸せそうな顔して。よく見てみろ、こいつ。お前はな、二度、ハラボジを殺したんだ」
泣き出すイノ。
~ノリャン洞~
釈放されたユン・ミジュが、周囲を見回しながら、通りを歩いている。
街ゆく人を見たり、並ぶ店を見たりしながら、少し、微笑む。
横断歩道の向こう側で、手を振りながら、豆腐をもって、待っているコ・シワン。
「娑婆にでてきたら、豆腐を食べなきゃ」
「刑務所に入ってたわけじゃないわよ。警察で聞いたの、あのおじいさん、助けを求めて、私の靴を掴んだんだって。私、講義を聞きながら、走ってたから、全然、気づかなかったの。もし、気づいていたら、あのおじいさんを助けられたかもしれないのに」
黙って、ミジュの話をきくシワン。
「私、今まで、何をしてきたのかしら?私、いい警察官になりたかった。でも、私の足を掴んだ死にそうな人にさえ、注意を向けることができなかった」
「これから、いくらでも注意深く変われるよ」
「もし、私がもっと注意を払っていれば・・・」
「違うよ、君にはどうすることもできなかったんだ。ただ、不運だっただけだ。全部うまくいくよ。そう考えるんだ」
「留置場でね、私、こう考えてたの。“もし、いい警官になれたら”、“もし、その一人になれたら”って。すでに、自分勝手にそんなことを考えてた。ただ、競争に生き残ることしか考えてなかった。いい警官になれるように、今からでも変われるかな?だから、これからは、自分の周りのことにもちゃんと注意を払うわ。通り過ぎる人を見たり、時々は、夜空を見上げたり・・・そして、こんなふうに、人とも会って、美味しいコーヒーを飲んだり・・・。」
「そうだよ、そうすべきだよ。まず、豆腐からだ。優しい人間になるようにって言われてるんだよ」
微笑むミジュ。
~チュンジン署~
「おお、これは、ハ・ワンスン警衛。よくやったな」
わざとらしいケチーム長。
「刑事として当然のことをしたまでだ。ケチーム長、俺たち、ちゃんと捜査していこう。刑事は、たとえ、100人の犯罪者を捕まえなくても、1人の無実の人間を逮捕してはならない」
「ああ、あ、そういえば、チョ課長から、ニュースを聞いたか?おめでとう。」
「なんのニュースだ?」
不思議そうなワンスン。
「ちょっと、茶でも飲もうか」
つくり笑顔で近づいてきたチョ課長。
「さ、飲め」
「課長・・・もうちょっと湯をそそいでくださいよ」
「あ、そうか?しかし、お前はすごいな。チュンジン署にきてから、たくさんの事件を解決した。」
ああ、ソロクのおかげでね💛
「ケチーム長に申し訳ないよ。肩書に見合ってないと言われそうで。」
「(小声)お前がめだってるだけだろうが」
「課長にも申し訳ないです」
「いや、たいしたことない」
「なにしろ、俺の第6感が鈍くならないんですよ」
怒りをこらえるチョ課長。
「このお茶、薄すぎます」
「だからチーム長に言われるんだ・・・」
「あいつらがなんて?陰でどんな悪口を言ってるんですか?」
「みんな・・・お前をチームにほしがっている」
「課長、俺は義理堅い男なんですよ。強力1チームを離れたくはありません」
「ハ刑事、1チームはたしかにいいチームだ。だが、お前の能力を考慮するとあそこに合っているとは思えない」
「でも、1チームはエースチームですよ」
「2チームもエースだ」
「2チームは、派遣されたじゃないですか。誰もいませんよ。」
「怠け者ならデスクワークに移るだけさ。2チームは、エースだから派遣されたんだ。」
わかったような、わからない説明で、なんとか、ワンスンを説得したいチョ課長。
そのとき、お兄ちゃんからメールが。
「初めての同伴チャリティーイベントだ。来られるか?」
~カフェ~
ギボムの説明を聞くことにしたソロク。
「俺のおじさんが、開設に3年準備をしたんだ。見て」
ソロクに、パンフレットをギボム。
「じゃ、なんで、あなたはそこに行かず、ノリャン洞にいるの?」
「え?ああ、そこには、女の子がいないから、嫌なんだよ。あそこは俺のライフスタイルとは合わない。恐ろしいところなんだよ」
パンフレットをみるソロク。
チョンギュル寄宿学校
「山奥なのね」
「最寄りのバス停まで2時間は歩く。携帯も通じないし・・・」
「あなたこそ、ここで勉強すべきじゃない?」
「ジムやパーソナルトレーナーも完備してるんだぞ」
「ノリャン洞への行ったり来たりの時間、カフェでの時間つぶし、運動に行ったり、そういう時間を節約できるってわけね」
「だから、大勢の人間が試験に合格できるんだ。それに、3か月ごと開講する。あ、ちょっと待って。ほら見て、明日だ。明日が入校日だ。こうしてる場合じゃない」
携帯で最新情報を見るギボム。
「もし、明日行かなかったら?3か月待つの?」
「ああ、もし、おばさんが興味があるなら、おじさんに話してみるよ。たぶん、50%オフにしてもらえると思う」
「半額?それなら、3か月で、250万ウォン払うのよね」
~銀行~
キャッシュカードで、残高確認をすると・・・ええええ? ソロク、お金ないじゃん。
残高、29000ウォンでどうするの?
っていうか、離婚してから、どうやって暮らしてるんだろうって思ってたけど。
「そうよ、今度こそ、合格しなきゃ」
あ~あ、引き出しちゃいました。
~チャリティー会場~
「お越しいただき、ありがとうございます」
来場者に挨拶をするチスン。
「ヒョン」
「お、来たか」
「ずいぶん、精がでるな」
チスンに顔を近づけて、匂いを嗅ぐワンスン。
「なんか匂うな」
「え?」
「女性の匂いかな。彼女、いるのか?ヒョンには、驚かされるよ。ハ&ジョンローファームの代表になったんだ。公人のように見られるぞ。彼女のことも秘密にしろよ」
香水かなにかかな。
「おい、俺には彼女なんかいないよ」
「俺に嘘をつくなよ。俺のあだ名は麻薬犬だって知らないのか」
笑い合う兄弟。
そこへ、地検の一団が突然、入ってきて、
「何の御用ですか?」
「ソウル地検です。脱税容疑で取り調べを行います。ご同行ください」
「なぜ、行かなければならないんです?」
ワンスンが詰め寄ろうとすると、
「待て、なにか誤解があるようだ。説明すれば大丈夫だ。心配するな」
「父さんのことを頼む」
検事に同行するチスン。
「まだ、設立して1か月の財団に、脱税容疑?おかしいだろ」
呟くワンスン。
「キム室長、ハ代表は連行されました。検察に向かっています」
ずっと監視されてるんだね。
~ヒヨンの厨房~
チスンが連行されたニュースを見ながら
「彼、怖がってるでしょうね。心配しないで。私が、特別なケーキを作っているから」
うわ~、なに。これ、心臓に悪いわ。
ヒヨンは、ハ&ジョンローファームの件にも関わってるの?
この特別ケーキは、一体、誰のもとに渡されることになるの?
どことどこが結託してるの?