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『花遊記』第17話(1)は、こちらから。

 

■ 第17話(2)

~雑貨店~
「ハルモニはどこ行った?」
孫くんに訊ねるス・ボリ師。
「知らないよ。」
「大至急、話さねばならないことがあるのに、彼女はいつも忙しい。」
「おじさん、正直に言ってよ。うちのハルモニの使い走りなんでしょ。いつも無視されてるのに、会いに来るし、実は、うちのハルモニの方が偉いんでしょ?」
「私もすぐ、そうなって見せる、昇進のためにも、最後まで隠しておかなければならなかったのに・・・くっそ!」
「うわ、ゲームショップに行かなきゃならないから、ちょっと店見ててね」


逃げる孫くん。
「店からちょろまかした金を持って行くのか?そんなことしてたら、つぶれるぞ」
「そうなったら、ゲームショップに変えるよ」
ささっと出ていく孫くん。
「あれを見てみろ!一体、誰に似たんだ?


~カン・デソン自宅~
石棺を前に立つ不気味な2人にも慣れてきました。

秘書がバケツを運んでくる。
「お望み通り、動物の血です。これをここにかけろとおっしゃいますか?」
「かけて」
気の毒な秘書。でも、いままでも、デソンの悪事に加担してたし、自業自得か。。。
「芽を出すとは思えないな」
平然としているカン・デソン。
「だが、こんなことをやって、なにか育てるのか?」
「ええ。育てます。」
うわ! 石棺の中に土が盛られて・・・その中から、指が見えてる。と思ったら、指がピクって動いた~~~。
目を見張るデソン。
「だいぶ、大きくなったわね。今から、とても重要なものを見つけにいかないと」
「今度は何が必要なんだ?」
「彼の父親になる人からのエナジー・・・」

~鉄扇公主の肖像画の部屋~
「もし、あの子が生きていたら、君に似ているのだろうか?」
肖像画を見ながら呟く魔王。
マ秘書が、エナジービーズを運んでくる。
「魔王様、回復のためのエナジーをお取りください」
「もう下がっていい」
「・・・アサニョを待つのはおやめください」
「彼女は、証拠をもって戻ってくると言った。なにもなく、戻ってきたら、ただではおかん」
なにも口をはさめないマ秘書。

~牛猿ハウス~
“コードレスダイソン”でお掃除中の沙悟浄。
「忙しそうだな」
「うちの会社の重要な会合が行われる予定なのです。掃除をやりおえたら、出かける前に、ヒョンニムのお好きな干し柿入りのスジョンガをおつくりしましょう」
「スジョンガはあとでいい。一緒にやることがある。」
「何事でしょうか?」
「お前も、もうすでに聞いているかもしれないが、かなり手ごわい悪鬼を捕まえる必要がある。まずは、悪鬼に乗り移られている人間を探さなければならないんだ。」


「もし、その悪鬼がそれほどの巨大な力を作動させるとなると、相当、力のある人間を選ぶしかありません」
「今回は、人間を直接、相手にしなければならない。厄介なことになりそうだ。」
「ヒョンニムは、三蔵以外の人間を相手にされたことはございません。」
「選択の余地がない。沙悟浄、俺は、人間界に干渉する。」
「かしこまりました。準備いたします。冷蔵庫に干し柿を戻さねばなりません。」

~ムズン電子のパーティー~
「皆様、ご紹介させていただきます。本日のパーティーのホストである、ユン・デシク会長より、簡単なご挨拶がございます。」
壇上にあがる沙悟浄。

「本日、お越しいただきました皆様、ありがとうございます。本日のお客様に、ご紹介したい人物がおります。いままで私が牽引してきた、わがグループのオーナーが本日、こちらに参っております。」
まっすぐ、歩いて、壇上を目指す悟空。
「ご紹介しましょう。私、ユン・デシクの名で所有するすべての実質的オーナーが、この方です」

鮮烈なデビューを飾った悟空。

【大韓民国公示地価最も高い建物買取 用途は確認不可】

【カーディーラーで35億ウォンを消費。彼は韓国のマンスールなのか?】
 

【財閥はサッカー狂? チームを買収予定か?】


連日、報道され、派手に存在をアピールする悟空。

河童「ヒョンニム、サッカーお好きでしたか?」
猿「いや、野球にすべきだったか?」
河童「それでは、このビルはどうなさいますか?」
猿「ああ、ワインセラーにでも入れておくか?スリョン洞の大型版として?」
河童「ヒョンニムのご指示どおり、社交サロンを開催いたします。ヒョンニムに会いたいと思われる人間が大勢の人間が来ることでしょう。」

~パーティー会場~
一人、悠然とソファーに座る悟空。
当然、来場者の興味の的となっている。

もっぱら、来客の相手をするのは、沙悟浄。

「いやぁ、あんなにお若い方が、ムソングループのオーナーだったとは・・・」
「ええ、間違いありませんよ。彼は、私が仕える主人ですから」
「ご紹介していただけますか?」
「もちろん」
「ミジュン建設グループとは、義理の家族のようなものです。是非、彼にお会いしたいものです」
「わかりました]

にこやかに、招待客と話をする沙悟浄。

【Mグループの大株主は若い男性だった】

デソンと秘書の話題にも、当然、悟空のことがあがる。
「興味深い人物が出てきたな。こんな若造が?ムスングループのオーナーだと?」
「彼のせいで、政界でさえ、ざわついています」
「同じく、私自身で彼に会わなければ・・・」
「彼はとてもミステリアスで、彼と会うコネクションを見つけることは簡単ではありません。彼には、彼自身の社交クラブを通してでしか会えないそうです」
「私の番まで待たなければならないのか?待つのは好きじゃないんだ」
「至急、彼との面会をアレンジします」

「彼の出現が、世間の注意を引くように騒がせるためだとしたら、彼には、なにか別の目的があると思うべきだろうな」

そこへ、急に、テレビNBCのレポーターが取材を申し込んでくる。
止める秘書。立ち上がるデソン。
「キム・ジョンド館長の行方不明について、ご存知ですか?あの博物館は、あなたの韓国財団がスポンサーですよね?」
「その記事なら読みました。検察の捜査の直前に公的資金の横領の罪で苦しんでいた」
「あなたの家族が博物館に寄贈した遺物から、先の日本との戦争時に親日家であったという疑いがあることについてはどうですか?」
「私はそのような不合理な主張がインターネットを通じてあったことを知っています」
「あなたは、韓国財団の100周年記念式典を準備されているそうですね。そういう重要な時期であれば、そんな疑いはクリアにさせるべきなのでは?」
「それでは、お茶でも飲みながら、少しお話ししましょうか、プライベートで。お名刺をいただけますか?」

急ぎ、自分の屋敷に戻ってくるデソン。
「いないのか、この面倒な件について、話す必要があるのに」
忌々し気に、名刺を見たあとで、ふっと、石棺からの気配に目を止める、
「なにか見えたような気がしたが・・・」
デソンが部屋から出た直後、ずぼっと石棺の土の中から、腕が出てくる。

ぱっと、目を覚ますアサニョ。
チョン・セラの母親の病室で、うたたねをしていた様子。
「ここだとぐっすり眠れる・・・」ともう一度、寝ようとしたとき、八戒が現れ、その様子を見ている。


「お前、本当に来たんだな、嘘じゃなかったんだな」
隣に腰掛ける八戒。
「プジャが、母親に会えた・・・。良かったよ」
「あなたは、残念かもしれないけど、私は泣いたりしないわよ」
「とにかく、感謝するよ。こうして、きてくれて、ありがとう」
席を立つ悟空の手を取るアサニョ。


振り向く八戒。
「プジャをかえしてほしい?」
「できるのか」
「もし、私の願いをきいてくれたら、あなたに彼女をかえしてあげる」

~ソンミのオフィス~
「ああ、 この人って・・・」
悟空のニュース記事をみて、驚くハンジュ。


「うちの子供たちと恐竜の絵をかいて喜んでたソン室長ですよね?」

よりによって、その認識が一番なの?(笑)
「そのとおりよ。私、彼がこんなことをしてるなんて、全然知らなかったわ」
「ソン室長がMグループのファミリーだと聞いた時、本部長なのか、理事長なのか、副社長なのか、想像したけど、それ以上じゃないですか。私のちっぽけな想像のはるかに上をいくなぁ」
「イ・ハンジュさん、実は、彼を知るには、もっと大きな想像力が必要なの」
訳知り顔で、立ち上がり、社長室に入るソンミ。
「人は見かけで判断しちゃ、だめなんだな」
社長室に入るなり、目の前に、大きな綿あめが差し出される。


「俺たちに何が起きようと、甘いものは甘い、好きなものは好きだったよな」
「35億ウォンも車に使ったのに、私には、綿菓子だけ持ってきたの」
「あの車、欲しいか?全部やるぞ」
「なんで、あんなことしてるの?」
「煩わしいことだが、注目を集めるためだ」
「誰の?」
「悪い奴・・・。お前が闘わなければならない悪鬼に取り憑かれた悪い人間を探してるんだ」
「もうすぐ、終わりが来るから・・・。あっ、放送局で会った人のことが、気になるの」
「誰だ?知ってる人間か?」
「カン・デソンとかいう人よ。」
ソンミの口から、デソンの名前を聞き、驚く悟空。

「私が、不運な水がめの映像をもう一度見たとき、彼がとなりにいたの」
「なぜ、放送局なんかにいたんだ?」
「猪八戒さんから来るように頼まれたのよ」

早速、猪八戒を締め上げる悟空。
豚「あ、アサニョに、ちょっとだけ、三蔵に話があるからって頼まれて、それで、あそこに呼んだんだ」
猿「なぜ、あの女が?」
タコ「なにも起こらなかった。おれもずっとそこにいた。理由はわからないけど、三蔵がそこに呼ばれた直後に、アサニョはいなくなったんだ」

八戒を必死にかばうオンニョン。。。
悟空と目を合わせられない八戒。

猿「アサニョは、カン・デソンに会わせるために、三蔵を呼んだのか?」
河童「アサニョのもつ妖力では、世界を破壊することなどできないはずですが・・・」
猿「そのとおりだ。アサニョには無理だ。アサニョは、カン・デソンのために、龍を召喚するつもりだと言ってた」
河童「龍は、幸運の象徴で、悪鬼にはなりえません」
まだ、アサニョの目的が読めず、考える悟空。

~カン・デソン自宅~
「この街を進んでいくと、私が掘り下げられた神木の隣にある川が通り抜ける谷があります。」
「私の一族が代々所有していた地域だから、良く知っている。地形的にも、とてもユニークだ」
「その谷に龍を呼べば、儀式は完成する」
「つまり、この私が、この世界の王になるということか」
「過去に私がずっとしてきたことよ。そこに、一緒に行ってみましょう」
たしかに、すごい渓谷。

~鉄扇公主の肖像画の部屋~
一人入ってくる猪八戒。
ポケットから、エナジービーズの珠を取り出す。

~回想~
プジャの身体を取り戻したくないかと聞かれた日・・・。

「これを魔王の側に置いて」
「なぜ?」
「魔王のエナジーが必要なの。ちょっとだけ、彼の注意をそらせるために使うだけよ」
「話にならないことを言うな」
「プジャの身体を取り戻せるのよ。魔王の力を使って、私は違う身体に移るの」

またやってしまうんだ・・・。
でも、そうでもして、プジャを取り戻したい八戒。
あああ、悟空の目を見られないはずよね。。。

魔王のエナジービーズと取り換える八戒。
戻ろうとしたとき、現れたのは・・・・オンニョン!
「また、あの女のために、危険な真似をしたんだな?」
「これが最後だ」
「魔王になにかして、捕まったら、殺されるんだぞ」
「捕まらないよ。あとちょっとだ。あとちょっとだけ、時間が必要なんだ」
とめられなかったオンニョン。
 

~車で外出中のソンミとハンジュ~
「ところで、ソン室長は、あの車全部、どうするつもりなんですかね?」
「全部、私にくれるって」
息をのむハンジュ。
交差点で止まったところで、そんな会話をしていると・・・後ろの車に追突される。
「わぁ、首が・・・。代表、大丈夫ですか?」
首をおさえながら、車を降りるハンジュ。
「ああ、いい車なのに・・・」
くすくす、相手を見ずに、交渉の常套句から入るハンジュ(笑)
「でも、オタクのほうがもっといい車だ・・・」
自爆(笑)
「申し訳ありません。少し、考えごとをしていたようで・・・」
ようやく相手の顔をみたハンジュ。
「オモオモオモオモ、代表、代表、代表」
降りてきたソンミを呼ぶハンジュ。

出来すぎな出会いに警戒心まるだしなソンミ。

「車の修理については私に請求してください」
名刺を受け取ったソンミ、また、予知映像を見る。

どこかの渓谷を見ている2人の男女、振り向いたデソンとアサニョの姿がはっきりと見えたソンミ。

「もしよければ、あなたのお名刺をいただけますか?」
「なぜ、あの女性と一緒にいるんですか?あなたは・・・いい人なんですか?」

会話になっていないソンミとデソンを見て、まったく理解できないハンジュ。

「待っていてください。こちらから、ご連絡します」
それだけ言うと、さっさと車に乗り込むソンミ。

「し、しつれいします・・」
あとに続くハンジュ。

いきなり、ソンミの先制攻撃を受けて、茫然として、そこを動けないデソン。

~ソンミのオフィス~
「なんで、カン・デソンのこと、嫌いなんですか?この間も、ハンビョルとハンソルに、彼はすごい人なんかじゃないとか言いましたよね」
「ああ、そんなことも言ってたみたいだったわね」
「それを言ったのは、代表ですよ!」
「もし、悪女が悪い男を呼んだら、本当に悪者になるのかしら。イ・ハンジュさん、もしも、もしも、信じられないほどの力を持つものが悪者であると判明した場合、あなたならどうする?」
「私ですか? 普通の不動産屋の会社員の私が、何をどう考えればいいんですか?」
「世界が炎上したり、破壊されたりしたら?」
「なに、そんな怖い話をするんですか?うちの子になにかあるほうがもっと怖いですけどね。やめてくださいよ。想像するのも嫌ですよ。これ、片づけちゃいますね」

茫然と佇むソンミ。
「私が見た破壊された世界には、ハンジュさんの家だって含まれてるのよ」


~カン・デソン自宅~
「チン・ソンミとかいう女に会ったよ。彼女は、私を歓迎していなかった」
「彼女は、あなたを通して、見てしまったに違いないわ」

死者を蘇らせたアサニョ。

「今度は、これをどうするつもりだ?」

デソンを脅迫した記者の名刺を見せるアサニョ。

「あなたの心配ごとを取り除いてあげましょう。そして、彼に混沌を渡す時間だわ」

エナジービーズをとおして、魔王のエナジーが体内に入った死者の目が赤く光る。

 

★第17回(3)に続く★