3分割してます。

『花遊記』第9話(1)は、こちらから。

 

■ 第9話(2) 

~牛猿🐮🐵ハウス~
「死鈴の一つが消えた。雑貨屋の孫が無くしたそうだ。」
悟空に説明する魔王。
「死鈴って、不幸の黒い鈴のことか?」
「そうだ。人生で最悪の運命の相手を伝えると言われている。人間の手に渡ると危険だ。見つけ出せば、俺たちのポイントも加算される」
「それで、三蔵に探させるつもりか?」
「私が?そんな些細なことは、マ秘書にやらせればいい。」
「三蔵に、そんな不吉なことを押し付けるなよ」
「わかったよ」

探すまでもなく、ソンミが持ってますけど、オットカジ?


ソンミが銀行で見かけた兄と妹。
酒乱の父親の機嫌を損ねないように、お腹がすいても、我慢するしかなく、ビクビクしながら暮らしている。

些細なことで暴力をふるう父親に、自分は殴られても、妹をかばう兄。


泣いている妹の元に、絵本の中の物語のように天から、黄金に光るロープが降りてくる。
「ロープだ」
父親の暴力で、左目が開かなくなるほど殴られた兄が戻ってきたときには、部屋に妹の姿はなく、窓辺に下がっていた黄金のロープがスルスルと登っていく。


「イ・ソジュン!」
お気に入りの絵本『太陽と月』が光り、書籍商がそのなかに子供を閉じ込め、膨大な書庫に、絵本を収める。



~ルシファー会長室~
ス・ボリ師に、最近、子供の魂をさらう悪鬼がいると、報告する魔王。
「私も悪鬼の仕業だと思っている、そこで、退治を頼みたいが、だが、大丈夫か?」
「何がだ?」
急に、コーヒーを置く魔王。


「まさか、その悪鬼が羅刹女かもしれないと思ってるのか?」
「羅刹女もまた、子供の魂を喰らう悪鬼だっただろう」
「彼女はすでに捕まり、罰も受けてるじゃないか」
怒りに震える魔王。
「わかってるよ、勿論。幸いにも、羅刹女の仕業ではない、
だが、今回の件が、魔王に、あのときの事件を思い起こさせないか、心配なのだ。」
「もし、そんなに心配なら、悪鬼を捕まえたら、その分、ポイントを加算してくれむかっむかっむかっ

不愉快そうに、席をたつ魔王。

「羅刹女は、あいつに火をつけるにもってこいだな。もう一杯、茶をくれ」
控えていたマ秘書に声をかけるス・ボリ師。
「お出しできるものは、残っておりません。お帰りください」
さっさと引き上げてしまうマ秘書。

「忠犬の鏡だな。有名なパトラッシュ(フランダースの犬)でさえも、彼女ほど忠実じゃなかっただろう」


とうとう、カン・デソンに経緯を話すことになってしまった穴堀り2人組。


「つまり、チョン・セラは生きていて、事故のせいで記憶を失っており、いまは、ルシファーエンターテイメントの練習生をしているということか?」
「申し訳ございません。彼女が消えたことをお話ししておりませんでした」
「ああ、気にするな。二人とも、死体が無くなって驚いたに違いないからな。しかし、この間違いはどうして、起こったんだろう?お前たちは一生懸命やったのに。ま、とにかく、お疲れだった」
なんのお咎めもなく、解放された二人組。
「とにかく、良かったです。報酬を返せとも言われなかったし、やはり、上流階級は違いますね」
「いや、何かがおかしい。一旦、身を隠そう」

兄貴は、危機感を感じてます。無事ですむはずがないもん。

「二度とあいつらを見ないようにしろ。意味はわかるな?」
「おまかせください」
悪鬼に取りつかれてないのに、この悪さ!
プジャの写真を見ながら
「生きていたとはな」
呟くカン・デソン。

~牛猿ハウス バスルーム~
お湯を張ってない浴槽に入っているプジャ。


なんか、桧っていうか、木製の大きな浴槽なんだけど、スゴいわ。
悟空が出ていきたくないって言うだけあるね(笑)
「ここは、お前のベッドか?なんで、いつもここで横たわってる?」
その悟空が、プジャに注意してる。
「ここ、ベランダより快適なんですよ」
そりゃそうだろう(笑)
「この浴槽は、お前がリラックスするためのもんじゃない。さっさと出ていけ!」
「嫌です!」
「嫌だと?」
携帯をいじり始めるプジャ。
「よし、わかった。そのままでいろ。熱いお湯を張ってやるからな。」
慌てて立ち上がるプジャ。
「こんなことしたら、オンニ(ソンミ)から嫌われますよ!」
ソンミのことを言われると、スルーはできない猿くん。
「誰が、あいつが俺を好きじゃないって」
「わかりますよ」
「ゾンビに、何がわかるんだよ!」
「私は、オンニの血で蘇ったんです。だから、ス・ボリ師様が、オンニと私は繋がってるって言ってました!」
「本当か?じゃ、おまえは、あいつの気持ちがわかるって言うのか?」
悟空のマジな感じにちょっとビビるプジャ。
「た、たぶん。繋がってるんだから・・・」
「こっちこい。おれをまっすぐ見ろ!おれを見て、何か感じるか?」
じーーーっと見つめるプジャ。


「孫悟空さま・・・、イケメンです!」
「知ってる。俺をお前の意見が聞きたいんじゃなくて、三蔵の気持ちだ」
またまた、じーーーっと見つめるプジャ。
「お前、わかってないだろう?」
テヘペロキラキラ
「すみません」
「もういい!わかった。どっちが熱湯だ?うまく調理してやるぞ」
「オンニは孫悟空さまのことが好きですよ」
プジャを振りかえる悟空。
もう一度繰り返すプジャ。
「助かりたいからって、俺を騙そうとしてるんじゃないのか?」
「私が蒸しゾンビになったら、オンニが悲しみます。オンニが悲しんだら、孫悟空さまも悲しくなるんですよね?お二人は、しっかり繋がってるから。」
ちょいからかい気味のプジャ。


緊箍児(きんこじ)を見つめる悟空。

「その年になると、ゾンビでさえ、おべっかを言うことができるんだな。蒸しゾンビにならなくて良かったな」
とりあえず、命びろったプジャ(笑)
「出ていくときは、電気消してってくださいね~」


バスルームから出てきた悟空、魔王に、1階のお風呂はプジャが寝てるから2階のシャワーを使えって、注意する。
「俺は、あの浴槽に心血を注いだというのに、ゾンビの棺になったのか?お前がいいようにあしらわれるとは、あのゾンビ、どうなってんだ?」
「俺は、あの娘を燃やすべきだ、とはっきり言ったはずだ。それなのに、あんな冷蔵庫で生かし続けたのは魔王だろう?」
「引き取って面倒を見始めたのに、燃やすことなんてできるか?お前には、責任感も人情もないのか? ひとでなしめ」
「いい人ぶって俺を侮辱するのはなぜだ?もし彼女が面倒なら捨てればいいだけの話だろう?」
「私はお前じゃないから、面倒だからといって捨てたりしない」


「へぇそうなのか?そんな責任感の強い男が、羅刹女をあんなふうにした訳をもう一度聞かせてくれよ」
ぴたりと動きを止める魔王。


さすがに、悟空も地雷踏んだって気づいたよね?
「魔王、ゾンビは俺がベランダに連れ出すから、風呂に入れ」
「結構だ」
かすれた声で、それだけ言うと、その場を立ち去る魔王。
一人で酒を飲む魔王の後ろ姿を見つめ、ため息をつく悟空。



スリョン洞の酒瓶を前にして、落ち込む悟空。
「羅刹女のことは持ち出すべきじゃなかった」

「魔王、スリョン洞のコレクションの中でも、最も貴重な酒だ、これひとつって訳じゃないが、それでも貴重なのは間違いない。」

悟空なりの謝罪を受けて、黙って、グラスを差し出す魔王。


「羅刹女が見つかれば、ゾンビのせいで俺たちが喧嘩する必要もないのにな。こうしてる間にも、俺がゾンビを捨てるべきか?」
「結構だ、この件にプジャには関係ない。もし、お前が俺にすまないと感じるなら、俺がすぐにでも神仙になれるようにポイントを稼いでこい」
「そうだな、お前はすぐにでも神仙になって、羅刹女を救い出さなきゃならない。」
「彼女は羅刹女なんかじゃない、かっては神仙だった。私が彼女を、怪物の羅刹女に変えてしまったんだ。私と出会ったために、彼女の運命は変わったのだ。」
「そもそも、なぜ、神仙と魔王が出会ったんだよ、それが不幸のもとだろ。」
「彼女と同じくらい不運な女性が、他にもいるよな。お前と出会ったせいで運命が変わった三蔵のことだ。人間チン・ソンミが三蔵になったのはお前のせいだろ?」

痛いところをつく
「だから、こうして、緊箍児(きんこじ)もつけて、彼女のそばで守ってるだろ?」

「三蔵は普通の人間になるのが望みだと言ってたのに、お前に緊箍児を着け、一緒に悪鬼を捕まえるはめになった。引き換えに、孫悟空を召喚できる三蔵になった。結婚して子供を持つ普通の人間になりたかったのに、お前が彼女を三蔵に変えたせいで、彼女はそんな生き方ができなくなった。それなのに、お前は俺を笑えるのか?お前も相当悪いやつだ。よく考えてみろ!ああ、斉天大聖は飲酒禁止のせいで、飲んで自分を慰めることもできないんだな。」

立ち去る魔王。いつか悟空に言おうと思っていたのかな。
じっと考え込む悟空。
「平凡な・・・チン・ソンミ 」

 

~ソンミのオフィス~
「子供たちを見ていただき、ありがとうございました。これは、レストランの食事券です。買ったものじゃありません。賞としてもらったんです。美味しいって聞いたんで、よかったらもらってください。」


「ありがとう。でも、平気よ。あなたとご家族で行ってきて」
「そんなところで食べたら大騒ぎですよ。それに、うちの子達は、私が作ったトッポッキが大好きなんで。」
「なんだか妬けるわ」
「トッポッキに?」
「ハンジュさんのおうちみたいな普通の生活を楽しむ人々が羨ましいってこと。」
「全然そんなことないですよ、代表だって誰かと付き合って、その人と結婚すればいいんですよ。どうして、そうしないんですか?」
「私には、そういうのが一番難しいのよ」
「なにが、そんなに難しいんです?なんで、あなたとトッポッキを食べに行きたいわ~って、男性に頼めないんですか?」
「やってみようかな。なんか、緊張するけど」
「電話して頼めばいいんですよ、ええっと、電話はどこだったかな。ちょっと待っててくださいね」
想定してる人が違いますね(笑)
「電話なんかいらないのに・・・」
微笑むソンミ。

ハンジュが、ジョナサンの番号を探していると、悟空見参(笑)


聞いてたのね、会話。
「え、いつからそこにいたんですか?」
「子供たちに、トッポッキを作るそうだな?で、どこに電話する気だ?」
「いえ・・・その」
慌てて、携帯をしまうハンジュ。
「まさか、他の男にかける気だったのか?俺にするべきだろ?」
ちょうど、社長室から出てきたソンミ。
「来てたの?」
「ああ、ちょうど、イ・ハンジュ氏が、お前とトッポッキを食べに行くように電話をくれようとしてたところに、来あわせたんだ。」
「じゃ、私とトッポッキ、食べにいくの?」
「そうだな」
「わかったわ、コートを取ってくるから待ってて」
ソンミがいなくなると、じーっとハンジュを見つめる悟空。
「そうですよ、ジョナサンに電話しようとしてましたよ!それが何か?そんな風に睨んでも無駄ですよ」
「羨ましいってなんのことだ?」
「何が?」
「彼女が、普通の生活をしてるあんたが羨ましいって言ってたじゃないか」
「あんたは羨ましくないのか?」
「いや、全然、全く」
「それなら、彼女と行くべきじゃない。ソン室長は絶対に、うちの代表を幸せにはできませんよ」
ハンジュにしては珍しく、ちゃんと主張したけど、それが限界でした。
「う、お腹が・・・」って、トイレに行っちゃった(笑)


ね、このスンギの背筋の良さ(笑)

昨日の魔王の話のあとであり、考えちゃう悟空。

グツグツ煮えるトッポッキ。
「辛そうね、マイルドなのを注文すれば良かった」
「店の人がこれが一番旨いって言ってただろ」
「食べましょ♪私たちが、悪鬼のことじゃなくてトッポッキのことを話してるなんて、なんか不思議だわ」
「こういうことがしたかったんじゃないのか?これが、普通の生活ってやつだろう」
「そうね。気に入ってるわ」
「こういうのが好きなのか?」
「うん」
「それなら、こういうのを続けよう。これは、俺には辛すぎだ。もう1つ辛くないのを頼もう」
「あなたが一番美味しそうだって言ってこれを注文したのに。」
「向こうの席の辛くないやつと交換することもできるんだぞ。でも、俺たちは普通のやり方で行動してるから、やらないんだ」
そうね、指パッチンで出来そうだけど、大騒ぎになるよね。
「お前がこれを食べたら新しいのを頼もう」
「わかったわよ」
一口食べるソンミ。
「旨いか?」
「辛い」
そんなソンミを見ている悟空。

食事を終え、通りを歩く悟空とソンミ。

「ねぇ、どこ行くの?」
「目的地はない。ただ、他のやつらと同じように、話ながら散歩するんだ」
どこから、仕入れてきたの、その知識(笑)

“平凡なデート”とかって、検索したのかな。
「ただ、こうして、歩き続けるの?」
「ああ、いや、これは、普通じゃないな、みんなこうして、歩いてるぞ」
携帯を取り出す悟空。
「お前も、自分の携帯を出して、前を見ずに歩いてみろ」
なんか変なの、と思いつつ、言われるまま、携帯を見ると、すっと、繋がれる手。


「みんな、こうして歩いてるだろ。おい、なんで、俺の方を見てるんだ?普通の人みたいに、携帯を見ろよ」
きゃー、繋いだ手を、自然にポケットに入れたよ、猿くん。


嬉しくてたまらないソンミ。ラブラブラブ


~ソンミの自宅~
「さぁ、飯も食ったし、散歩もしたし、家まで送ってきた」
やっぱり、デートマニュアル仕込み?(笑)
「ありがとう」
「この状況だと、次はお前が決定を下す番だ。普通の人間は、こういうとき、どうするんだ? 友達が来たら、遊んで帰るだろう。家族が来たら飯を食って帰るだろう。恋人が来たら、眠って、帰るだろう」
「あえて、怒らせるようなこと、言わないで」
「俺は怒らせるようなことをしたい。でも、それには、若干、先に知っておきたいことがある」
「どう言うこと?」


「俺たちが緊箍児(きんこじ)を通じて、主人と奴隷でなくなったら、どうなるんだろうな?もし、お前が三蔵じゃなかったら、斉天大聖の俺を呼ぶ理由がない。お前の特別な力が消滅したら、俺はお前の側からいなくなる。お前は本当にそれで大丈夫か?それでも、そう(普通の人のように)なりたいのか?」

否定も肯定もできないソンミ。


そんなソンミを残し、「じゃあな」と帰っていく悟空。

お互いに、考え込む悟空とソンミ。

ソンミの一瞬の迷いを見抜いてしまった悟空。


「本当に俺と一緒で大丈夫なのか?」

 

 ★第9回(3)に続く★