2分割してます。
食事を終えたジュニョン夫婦とラヨン&チョルスカップルたちは、屋上に移動。
「乾杯。」
「乾杯。」
「今日なんかあったの?なぜ、これほど多くのアンチファンが書き込みしてるの?」
みんな、ジュンヒの記事やコメントチェックが日課になってるのね。
「ああ、時々起こるんだ。」
ラヨンの問いに、ジュニョンが答える。
「なんだよ、こいつら。」
ジュニョンのパッドを覗き込むラヨンとユジュ。
ファッショナブルじゃない、とか、私でも代われるとか、スタイリストを苦労させるな、などなど。
頭に来たユジュが、すぐさま反論コメントをアップする。
《ジュニの顔と体格は完璧です。》
《彼は誰にも苦労なんかさせてません。》
《私は彼が多くのスポンサーを得たって聞きました。》
アップすると同時に、
《あんた、アン・ジュンヒか?》
《彼自身が書いたか?》
《彼のためにならないと思わないの?》
コメント倍返し(苦笑)
「みなさん、全員アン・ジュンヒのファンなんですか?」
チョルス、不思議そう。
その瞬間、屋上に来たジュンヒの姿に、呆然(笑)
「あ、アン・ジュンヒだ・・・」
思わず、呼び捨てして、指差してしまう。
「おい。アン・ジュンヒは、お前の友達か?」
お兄ちゃんたら(笑)
「いいえ。違います」
チョルス、プチパニック
「アン俳優、こっちに座れよ。」
状況が飲み込めないのは、ジュンヒも一緒。
「彼は、ラヨンの彼氏だ。こいつ、俺たちがアン俳優への記事コメントを書いていたら、本人が来ちゃったんでビックリしてるのさ」
ジュンヒも、チョルスをマジマジと見つめる。
「彼、とてもイケメンだね。」
「でしょ?イケメンでしょ?アンオッパ、ここに座って」
チョルスを誉められれば、それは嬉しいラヨン。
「お義兄さん、座って」
座って攻撃に逃げられないジュンヒ。
「ミヨンも帰ってるんじゃない。ラヨンさん、呼んであげて」
「オンニ、彼が来てるから、屋上に来て」
呼び出されたミヨンも合流
「乾杯。」
「乾杯。」
「チョルスさん、アンオッパのこと見すぎ」
「あっ、すみません。僕、有名人を見たことがなくて」
素直な反応に、苦笑するしかないジュンヒ。
「写真でも撮ろうか?」
ゲーノー人みたい(笑)
「え?いいんですか?はい、お願いします。」
「なんか今、無性に恥ずかしいわ。」
恥ずかしがるラヨン。
「でも、ラヨンさん、なぜ、ジュンヒさんと一緒に住んでいることを言ってくれなかったの?最初に言ってくれてたら、これほど驚かなかったのに。」
「驚くのも無理はないよな。俺たちが、コメントを書くことに集中してたら、ジュニが実際に現れたから、驚いてるんだ」
ミヨンにも説明するジュニョンオッパ。
「私、わかるわよ、これとこれと、これ。オッパたちが書き込んだんでしょ?」
ミヨンが該当の書き込み画面を見せる。
「あ、ちょっと待って。それ、私のよ。えー、どうしてわかったの?」
「わかるわよ。ニックネームが「親切な公務員」、「販売の天使」、および「ミジュ」。誰でもわかるでしょ❗」
「見つかっちゃった」
ばつの悪い、ジュニョン、ユジュ、ラヨンの3人。
「ね、これって何?」
「何?」
《あんたたち、アン・ジュンヒに頼まれてやってんの?》
「マジで?」
「さ、出番よ」
「了解」
ミヨンの指示のもと、すぐさま反論開始。
《私はしてませんよ。》
《とんでもない》
《いいえ》
連携のとれた書き込み部隊じゃん。
少し考えてから、ミヨンが徐に打ち込む。
《私たちが、雇われた書き込みのアルバイトだっていう証拠を見せなさい。》
「うわー、なんだか、ミヨン姉が、ヘヨン姐に見えた。」
みんな仲良く仕切り直しの乾杯。
そんななか、ユジュが爆弾書き込み、
《私は、ジュンヒさんの6パック筋肉が好きです》
「いつ見たんだよ?」
ジュニョンの追求に慌てるユジュ。
「いや、その・・・ほらなんとなく」
キャーキャー大騒ぎ。
楽しげな兄妹たちの様子をみながら、自分がこの家に来た頃を思い出すジュンヒ。
なかなか馴染めなかったビョン家での暮らし。
トイレの順番待ちの洗礼を受けたこと。
ジュニョンとユジュの結婚式の日、3姉妹を華麗に変身させたこと。
ヘヨンとジョンファンの結婚式では、家族写真の片隅にうつったこと。
もちろんオールキャストではないですが:左から ヨンシク、ギュテク、ボム、ミンハ、ボクニョ、ジョンファン、ヘヨン、ジュニョン、ヨンシル、後ろユジュ(ごめん。顔写ってない・・・・)、ユンソク、マルスン、ラヨン、ミヨン、ジュンヒ
『オーマイボス』の初回放送日、家族みんなでわいわい賑やかに見たこと。
誕生日を、ワカメスープで、家族同然に祝ってもらったこと。
家族の一員として、兄として受け入れられたときのこと。
ここの回想シーンは、ぐっときます。
酔っぱらって、書き込み始めるチョルス(笑)
「おい、これ何だよ? 」
《彼は大賞を取るべきだ》
《アン・ジュンヒ、愛しています。》
《ラヨンはチョルスの彼女だ》
「よくやった」
「こんなの恥ずかしい」
「いいじゃないか」
「引っ込めてよ」
黙って、楽しそうな皆の様子を見つめるジュンヒ。
酔っ払ったチョルスがジュニョンに背おられて、自宅スペースに降りてくる。
ラヨン「チョルスさん、目を覚まして」
ユジュ「ジュニョンさん、彼、どこに寝かせる?」
ジュニョン「居間でいいだろ。ラヨン、毛布持ってこいよ」
ミヨン「私がとってくるよ。ラヨン、彼を寝かせて」
ユジュ「冷たい水を飲んだら、目を覚ますかもしれないわね。」
チームワークのいい兄妹ね。
騒ぎを聞き付けて、布団一式を運んでくるヨンシル。
「なぜ、こんなになるまで飲ませたの?💢😠💢」
極端にお酒に弱かったチョルスを、なんとか横にさせる。
その騒動のさなか、一人、輪の中に入らず、部屋に引き上げるジュンヒの姿を心配そうに目で追うユンソク。
部屋に戻ってから、一人、ユンソクとの今までのことを振りかえるジュンヒ。
~回想~
オフィステルの玄関の前に置かれたお弁当。
外食に頼るジュンヒの食生活を知り、手作りのお弁当を届けることで、閉じていたジュンヒの心を、徐々に開いてきたユンソク。
具合が悪いときも誠心誠意、看病してくれた。
その眼差しはいつも優しかった。
思い出しながら、涙が止まらないジュンヒ。
部屋を訪れたユンソク。
「少し、話をしないか?」
「着替えてからいきます。店で待っててください」
「ああ、待ってるよ。」
二人きりで、本題に入る二人。
「自首すると言いましたね?」
「ああ、そうさせてほしい」
「自首なんかしたら、子供たちはどうなりますか?ジュニョン、ヘヨン、ミヨン、そしてラヨン、彼らはなにも知らないんですよ。ヘヨンは、裁判官になるのが夢なんですよね?
だから、あなたは、私の父の名の下において、ピョン・ハンスとして生き、今の生活を継続すべきです。」
「ジュニ・・・」
「許したわけではありません。どうすれば、そう簡単にあなたを許すことができますか?でも・・・私は、あなたを許しはじめようと思います。」
「ジュニ・・・」
「とにかく、ただ、聞いてください。あなたを許すのに、どのくらいかかるか分かりません。完全に、あなたを許すことができるかどうか、憎しみや恨みが消えるかどうかもわかりません。でも、あなたの、私のことを大切に思ってくれていた気持ちが本物だったこともわかってます。だから、この事実を知るまでは、この家の中でとても幸せでした。家族とは、どのようなものなのかを初めて感じたからかもしれません。ジュニョン、ヘヨン、ミヨン、ラヨンたちと過ごす時間は本当に楽しく、幸せだった。
最後は、かなり怒って接してしまったけど、私は、ヨンシルさんにも感謝しています。本当に良くしてもらいました。
私を最も怒らせたのは・・・これを知ったときでした...あなたが私をだましたことが間違いない事実だというだけでなく、実際に・・・また家族を失ったんだということ。そしてそのことが、あまりにも悲しすぎたんです。」
「ジュニや。そんなことは出来ないよ。」
「子供たちは何もしてない。そんな彼らに・・・出来ません。彼らには、いつも幸せそうに笑っていてほしい、心からそう思ってます。彼らを傷つけることはしたくありません。
私は、再び父を失ったけど、彼らは、父親を失ってはだめです。
これは・・・私からの、あなたへの罰です。あなたは、これからの人生、私へ罪の意識を感じながら生き、子供たちに良くしてあげてください。
そして、時期が来たら、私があなたの本当の息子ではなく、友人の息子であることを伝えてください。
彼らは、知るべきです」
ジュンヒの言葉に、涙をこらえ、何も言えないユンソク。
黙って、席をたつジュンヒ。表通りでため息をつくと、部屋に戻り、スーツケースを取りだし、荷物をまとめ、車にのせる。
夜中、ジュンヒの様子を見に来たユンソク、すっかり、荷物のなくなった部屋を見回す。
オフィステルに戻ったジュンヒ。
「アル。帰ってきたぞ。もう、俺たちがあの家で過ごすことはないんだ」
空になった部屋で1人、ベッドに顔を伏せて、声をあげて泣くユンソク。
翌朝、最初に起き出したジュニョンとユジュ。
張り切って、エプロン姿で朝食の準備をしようと、キッチンにきたところで、悲鳴をあげる。
「ユジュさん、どうした?」
リビングで寝ていたはずのチョルスが、なぜか、食卓の上で眠り込んでいて(笑)
「すみません」
飛び起きた拍子にテーブルから落っこちたチョルス。
「大丈夫か」
朝食時、ヨンシルからも、ベッドとテーブルを間違えたの?と言われる始末。
「そうみたいです。本当にごめんなさい。」
「大丈夫よ。」
「はい。」
「ラヨンのベッドじゃなくて良かったな」
「オッパ❗」
ムカッときたラヨンの逆襲。
「これ、本当に、このもやしのスープ、お義姉さんが作ったの?」
「ああ、最善の努力をしてみました。でも、味を保証することはできません。」
「なぜ、今日に限って...チョルスさんが来たからやってみたの?」
「ラヨンさんっ‼」
おもむろに、ジュニョンがチョルスに質問する。
「君は料理が得意なのか?」
確かに、男性陣は料理上手だもんね。
「いいえ。」
「それは残念だな。うちの家族と結婚する資格を欠いているようだ」
「料理、勉強します。ヒョンニム(お兄さん)。
すぐに料理教室を通い始めます。」
どこまでも、生真面目なチョルスに、笑い合う家族たち。
ラヨン「ところで、アンオッパとアッパはどうしたの?」
ミヨン「アン俳優様は今日、オフよ。でも、彼は家で眠るべきだと思います。ここのところ連日、遅くまで撮影してたから」
ジュニョン「そうか、それなら、飯より睡眠だな」
ラヨン「じゃ、アッパは? オンマ、もう店に降りたの?」
「いえ、違うけど・・・ちょっと待って」
席をたつヨンシル。
あのまま、呆けたように、屋根部屋で座り続けていたユンソク。
~ヨンシクの家で~
双子ちゃんの超音波写真を見つめながら、考え込むボム。
ハルモニが台所にやってくる。
「何かが焦げ臭いね?おも!あらいやだ。」
「あ・・・」
「ちゃんと、鍋を見てなきゃだめじゃないか、フキンを漂白するときは。私が気づかなかったら、家全体が炎に上がっていたかもしれないよ。」
「ごめんなさい。」
「何かあったのかい?おかしいよ。なぜ、いつもボーッと気を取られているんだ?」
「お義母さん、私は、どうしたらいいんでしょう?」
ヨンシクを交えて話すことに。
「どうしたの?私たちに言ってみろよ」
超音波写真をテーブルに置くボム。
「私、妊娠したの」
「なんだって?妊娠?」
「何?どうやって?」
「"どうやって?"」
「いや、そういう意味じゃなくて...」
「それは衝撃的な部分じゃないの。実は、双子なんです。」
「まあ。」
言葉を失うヨンシクとハルモニ。
~カフェ~
実母と待ち合わせたユジュ。
「早かったわね。ラテ?私、アメリカーノの方が好きなのに。どうしたの?あんたの方から、私に会いにくるなんて」
「オンマ。私、流産したの。」
「どうして?どのように...それで、身体は大丈夫なの?」
「体は平気だけど、気持ちは・・・」
「どうして気を付けなかったのよ」
「私、学校にいたとき、友人をいじめてたの。5歳の時に私を残して去ったお母さんは・・・私に会いにくることもなく、お父さんは私が食事をとってるかどうかも気にしない人だった。義母は、給食費を払うのは無駄だと考えるような人だった。私は皆に嫌われてた、そんな私の状況が、友人に対して怒りを向けてしまったの。私は最悪な人間だった。」
「なぜ、今ごろそんな話をするの?」
「だから私は、思い込んでた。少なくとも、あなたよりは良いお母さんになるんだって思ってた。そう確信してた。でも、私は間違っていました。私は、オンマにそっくりだった。他の人のことなんか気にせず。利己的でした。だから、私の赤ちゃんも、そう感じたのよ、私みたいなお母さんなんかいらないって。」
「なんで、そのような話をするのよ。気分悪いわ」
ユジュが封筒を差し出す。
「これは何?あなたは、お金なんかないって言ってたじゃないんの」
「結婚前に、赤ちゃんのために必要となる分は貯めておいたの。
これが、本当の最後よ。もう、私は十分すぎるほど渡してきたでしょう。」
「そんなふうに言われたら受け取れないわ。とにかく、今は必要じゃないもの。あなたは、私とは違って偉大な男と結婚できた。ハンサムで、口の固い・・・。」
「どういう意味?オンマ、ジュニョンさんに会ったの?どうして?彼に何を言ったの?」
「大騒ぎして何よ。融資のために訪ねていって、会ったわよ。ちゃんと返済するわよ。あなたは、私が義理の息子をだますと思う?」
「オンマ、お願い、こんなこと、やめて。」
「だから、返済するっていってるじゃないの」
「オンマ、私は、オンマみたいに離婚したくないの。でも、オンマが今後ジュニョンさんに一度でも会ったら、私は彼と別れる。私は、私の負うべき負担を彼にさせられない。」
「あんた、自分の親に向かって、なんてことをいうの?私が何したっていうのよ」
「それ、説明しなきゃだめなの?オンマを理解しようと、ホントに努力したのよ。まだ若かったのに、私を身ごもって、辛かったんだろうなって。だから、私を手放したんだろうって。お願いします。1度くらい、私のお願いを聞いて。もし、もう一度でも私の夫に会ったら、本当に彼と別れるから、オンマもそのつもりで。」
席をたつユジュ。必死でショックを隠そうとするオンマ。
~ミヨンのデスク~
「アン俳優様は、まだ眠ってるのかしら?連絡もないし。」
メールを送ろうとして思いとどまる。
「だめよ。やめなさい。あなたは、自分の気持ちを告白しちゃって、昨晩、後悔したでしょう。また、そんなことになったらもっと後悔するよ。」
(アシスタントディレクターからの電話)
「はい、アン・ジュンヒのマネージャー、ピョン・ミヨンです。こんにちは。スケジュールの変更?はい。了解しました。はい失礼します。」
電話を切ったあと、
「スケジュールの変更の彼を教えないと。」
ジュンヒに電話する理由ができて、テンションあがるミヨン。
しかし、電話に出ないジュンヒ。
「まだ寝てるの?そんなはずないわよね。まさか、私の電話にわざと出ないとか?」
~ヘヨンのオフィス~
アシスタントに、体調不良を理由に、予定されているミーティングや裁判の延期調整を依頼するヘヨン。
クライアントとの面談中に届いていたファックスに目を通す。
(出入国証明書:イ・ユンソク)
書類に目を通したヘヨン、内鍵をかけ、事件の検討をはじめる。
ボイスメモに、吹き込んでいく。
「この事件に関して、二つの疑問を調査します。
1。オンマとアッパが最初に会ったのはいつか?
2。ピョン・ジュニョンはアッパの息子なのか?
オンマは...彼女が1980年、21歳だったときにアッパに会ったと語った。しかし、公式記録によると、ピョン・ハンス、彼は15歳の時から1982年まで、アメリカに滞在。
オンマも最初は、彼女は23だった1982年10月に渡米している。そして、彼らは以前に会ったことがない。
2番目の疑問。
ピョン・ジュニョンは、1983年1月に誕生した。
彼が本当にアッパの息子である場合、オンマとアッパは1982年の10月以前、少なくとも1982年4月には会ったことがなければならない。
しかし、それも不可能だ。アッパはアメリカにいて、オンマが韓国にいた。私は、調査時に衝撃的な写真を発見した。
犯罪者イ・ユンソク、若い頃のアッパと、アッパと1歳の頃の私の写真を比較すると...、それは間違いなく彼です。同じ頃、ピョン・ハンスは高校の年鑑に表示されます。私の父ではない。
私の父は、ピョン・ハンス、それともイ・ユンソク?私は、ピョン・ヘヨン、それともイ・ヘヨン?」
ミヨンが帰宅。
「ただいま。誰もいないの?」
「彼も外出?」
ジュンヒの部屋に入って驚くミヨン。
「これはどういうこと?彼は出ていったの?アルもいない。」
クローゼットも空っぽ。
「彼は本当にいなくなったの?」
慌てて、ジュンヒに電話する。
「受信者が取ることができません...」
「まさか・・・私のためにいなくなったの?」
ジュンヒのオフィステルを訪ねるミヨン。
応答なし。
「受信者が取ることができません...」
何度電話してもつながらず、部屋の前を去るミヨン。
~ヘヨンのオフィス~
心配したジョンファンからメールが入る。
「遅くなるのか、俺は今、終わった。迎えに行こうか?」
「ごめんなさい。先輩。まだ、かかりそうなの。先に帰ってて」
ミヨンが外に出てきたところに、ちょうどジュンヒが戻ってくる。まっすぐ、ジュンヒに近づくミヨン。
「私のせいですか?私のせいで、家をでたんですか?」
視線を反らすジュンヒ。
「それでも、一言もなくいなくなるなんて、あんまりじゃないですか。たしかに、私は・・・でも、アン俳優様に私を好きになってほしいと頼んだりしてませんよね。」
「そうじゃない。おまえのせいじゃない」
「このままでいたかった。私はあなたを好きになっても、伝えようなんて思ってなかった。自分だけで思い続けていればそれでよかった。でも、気づいたら馬鹿みたいに口にしていました。もう二度としません。本当です。
約束します。
二度と焼きもちを焼いたりもしません。私はすぐに乗り越えます。だから、不快にも、ぎこちなくも感じたりしないでください。
私は、あなたに避けられたくないんです。現時点では、あなたのマネージャーだから。これは仕事です。私、ちゃんと隠します。約束します。ちゃんと整理しますから。ですから、マネージャーを一週間続けられるように、助けてください。」
それだけ言うと、立ち去ろうとした瞬間、ジュンヒの手がミヨンの腕をとらえ、立ち止まる。
ジュンヒの言葉を待つミヨン。
「そうじゃないんだ。ピョン・ミヨン。俺も、君が好きだ。」
このとき、ジュンヒはミヨンに背を向けたまま。
「俺に・・・少しだけ、時間をくれないか。」
呆然と、ジュンヒの後ろ姿を見つめるミヨン。
実家の店の前で、タクシーから降りるヘヨン。バッグを持つ手に力が入る。
★第44話に続く★
ジュンヒの懐の深さに感動です。
「また再び家族を失った」
ジュンヒを暴走させたのは、やっと一員になれたと思った「温もりの輪」から、放り出されてしまった悲しみ。当たり前のものが当たり前にあるわけではないことを、この青年はちゃんと、わかっているんですね。
いつまでも笑顔で幸せでいてほしい、自分と同じ思いをさせたくない、とユンソクに語った兄妹たちへの気持ちが、どれだけ重く、真摯なものだったか、そこにもっていくまでの回想シーンで、すっかり、ジュンヒと同化してました。
さて、とうとう、ヘヨンが決意をかためて両親のもとにきたところで、次回へ。
両親の過去に関しては、いままでは、当事者の語りだけで、だんだんと明らかにされてきたので、どうしても、心情面がクローズアップされがちでした。DNA検査結果が発覚したときに、オンマがジュンヒに語った告白がある程度、全容に近いけれど、ヘヨンのように、客観的な証拠で裏打ちをすると、今後はもっと大きな流れとして、当事者すら知りえなかった事実も浮かび上がってきます。
山場の一つですね。
山場と言えば、ジュンヒも、これ以上、ミヨンに対して、黙ってることはできなかったのでしょう。
今のジュンヒにできるギリギリの告白。
単純に、両思いだね、めでたしめでたし・・・じゃないところに、ドはまりしてます。