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■  切ないロマンス(じれったいロマンス) エピソード8:君は私のPaderella 

 

レストランで、ユミの来るのを待ちわびるジヌク。

ゆっくりゆっくり近づいてくるユミのドレスアップした姿に気付き、固まるジヌク。(笑)

いい感じで見詰め合うふたり。

すこし照れくさそうに立つユミ、給仕中のボーイさんとぶつかり、ワインを浴びてしまう。

バランスを崩して、後ろにひっくり返りそうになるところを支えるジヌク。

「この女、かたときも目がはなせないな」

 

前回はここまで。

 

「これで拭いて。君は、自分のドレスの上にワインを注ぐ代わりに、それを飲んで楽しむほうがいいと思うけど・・・」

むかつくユミ。

「幸いにも大きな事故にならずにすんだ。俺たちは再び911を呼ぶところだったな」

「もう止めて」

「綺麗だよ。ドレスの話だ。高価だったからな。」

「待って、このドレスも、あなたに返済する必要があるってこと?」

「今度は、10回の食事で帳消しになるとは思わないよ」

「ちょっと待って、私がこのドレスを着たいって言ったわけでもないのに?本部長が、これを来て、ここに来るように言ったのに?」

そこに、支配人とさきほどのボーイさんがお詫びに駆けつけてきました。3年前、ジヌクを厳しく指導したあの人です。

「申し訳ございません。私どもの従業員ためにご不便をおかけいたしました。代表して謝罪します。」

「まあ・・・事故は起こります。意図的ではなかったです。結構ですよ」

上から目線のジヌク。

「いいえ。私は、こちらの女性に謝罪したのです。(あなたも)一緒に謝罪してください。」

「なぜ、私が謝る必要があるんだ?」

「あなたはDaebokグループの本部長ではありませんか?わが社の従業員が、事故を起こした場合、あなたも謝罪すべきでしょう。さぁ、どうぞ」

それを聞き、クスっと笑ってしまうユミ。

「謝罪致します。」

ユミに頭を下げるジヌク。

「大丈夫。大丈夫です。支配人さんは、あなたの従業員をとてもよく訓練されていらっしゃいますね。私のことを、激怒した雄牛と呼んだ誰かさんとは、別格のレベルですね」

「これは、私たちの謝罪の気持ちです。」

ワインの箱を差し出す支配人。

「私のせいでもあるんですから。十分です。これは、結構です」

「どうか、おふたりで、楽しい夜をお過ごしください」

それを聞き、支配人に深々と頭をさげるジヌク。

本部長になったジヌクに対しても、きちんと正すべきところは正す支配人さん、素敵です。

 

もらったワインの箱を取り上げるジヌク。

「何してるんですか?」

「君が、また壊さないように、俺が預かるよ」

「本部長、これは私のものです。ワインをこぼされたのは私で、これはそのお見舞いなんですよ。なぜ、本部長が取りあげるんですか?」

「でも、俺はほとんど倒れそうだった君を救ったんだ。それに、支配人も明らかに、俺たちの両方に、このワインをくれたんだから、このボトルの半分は、俺のものだろう?」

「まあ、信じられない。それって、私たちが一緒に飲むってことですか?」

「なんでだめなんだ、俺たちの関係で・・・」

「え・・私たちの関係? 信じられない。私にください」

「いやだね」

「今、ください」

しばらく追いかけっこを楽しむ二人を楽しんだところで・・・。

「つかまった・・。2階で待ってて。ワイングラスを持っていくから」

 

~ヒョンテの店~

閉店間際に現れたチュ・ヘリ。

仕事を抜きにして、ビールを飲みに来たと言う。

「1杯だけな。」

イ・ユミが、ジヌクの出張に同行したと聞き、ヒョンテになぜ、止めなかったのか、と詰るチュ・ヘリ。

「たとえ出張だとしても、彼女が、別の男と過ごしても平気なの?」

「何を考えてる?」

「あなたとおんなじことよ!」

 

~2人の妄想~

風呂上り、バスローブ姿のユミの部屋に、ワインを持って訪ねるジヌク。

閉まるドア・・・。

 

絶望的に目を閉じる二人(笑)

「おい、知らないだろうけど、ユミは、そんなヤツじゃない」

「あなたのほうがわかってない。女はずるいのよ。外からじゃわかんないの。はかなげに見える女の子だってね、胸を大きく見せようと、2つ3つくらいブラジャーのパッドやティッシュや靴下を使ってるの。あ、もちろん、私には必要ないけど・・・」

 

~外のベンチでワインを飲むジヌクとユミ~

「お疲れさま」

「本部長こそ」

「ここは、昔を思い出すよ。」

むせかえるユミ。

「時々・・・いや、かなり頻繁に君について考えた。ワインを飲んだときや、ここに来たときはいつでも・・・500ウォン硬貨を手にしたときは、裏返して見るようになった。正直、君があんなふうに姿を消すなんて思ってなかった。俺たちは・・」

「私は、再びあなたを見ることはないだろうと思っていました。いえ、もっと正確には、あんな関係を始めたくなかった。」

「君は、俺をそんなに嫌いだったのか?」

「当然でしょ」

はっきり言われて落ち込むジヌク。

「でも、なぜだ? 俺のどこが好きじゃなかった?」

「本当に分からないの?あなたは、私のことを激怒した雄牛って呼んで、バスルームの床の上で、みっともない姿も見られて・・・。それに、最初の夜を、こともあろうに車の中なんかで・・・」

「そして何? 続けて」

「いいえ、もうやめます。とにかく、私は、自分のしたことが正しいことだったとは思えなかったんです」

「君は、あの夜のことを後悔してるのか?」

「ええ」

 

~ヒョンテの店~

普段は決して弱音をはかないヘリが、ヒョンテ相手に愚痴ってます。

「私は、意味のないことは言わないわ。イヤならイヤ、好きなら好き、はっきりと相手に伝えるわ。なんで、わざわざ複雑にして、苦労して辛い思いをするのか、全然わかんない。他の人は、それが苦労せずに手に入れるために最善の方法だっていうけど・・・」

「君の率直なところは気に入ったよ」

「あなたは、私を好きだって告白してるの?」

「酔っ払ってるのか?」

「そんなに飲んでないもの。見かけによらず、お酒強いのよ」

「君は君にしか見えないよ」

「本当に? どんな気持ちか、あなたにわかる?この世界の男が私を好きだといっても、私の好きな人は、私に関心を持ってないの。それは、すっごく寂しいことなのよ。」

 

一方、ユミとジヌクは・・・。

「(ワイン)もうなくなっちゃったわ」

先ほどのユミの発言で、ジヌクのダメージでかすぎ。

「ところで、あの宝石箱のことなんですけど・・」

「イ・ユミさんには関係ない。気にするな」

「私のことを怒ってます?」

「ちがうよ、なぜ 俺が・・・何? イ・ユミさんは何か意味があるとでも?」

「本部長が、私のことをたくさん考えたって言ったんじゃない」

「俺がいつ?」

「ああ、いいんです。私が誤解したみたいだから」

なんでこうなるんだよ、と顔をしかめるジヌク。

ままならないものなんです。

「もう行こう。」

 

~ヒョンテの店~

「座っててさい。水をもってくるから」

とうとう泣き始めるチュ・ヘリ。

「私が、チャ・ジヌクを好きになって12年よ。ずっとジヌクオッパ一筋。他の人が私に興味を示した場合でも、ジヌクオッパのことを思って、すべて断ってきたの」

「君は卑怯だ」

「誰? 私が?」

「誰のためにそれをやったとか言うべきじゃない。言い訳だよ。じぶんがしたくてやったことで、誰かのためじゃない。相手のために考えているんじゃない。俺たちが、好きな相手に何かをしたいときは、自分がしたいからしてるだけだ」

「ねえ、あなたは、なんでそんなにいい人ぶるの?あなただって、好きな女の子に正直になってないでしょ。簡単に言えば、あなたのほうが私よりも臆病者よ。びびり野郎よ。じゃ、帰るわ。」

 

お風呂に入りながら、ジヌクの言葉を反芻するユミ。

<時々・・・いや、かなり頻繁に君について考えた。ワインを飲んだときや、ここに来たときはいつでも・・・500ウォン硬貨を手にしたときは、裏返して見るようになった。>

<なぜ、私たちの関係はうまくいかないんだろう>

「私たちの関係?よく分からないわ。それってどういう関係?なんだかわからない・・・」

 

ジヌクも風呂上り。宝石箱を手に取る。

なぜ、忘れられなかったのか・・・その一番大切な部分が、伝わらない限り、堂々巡りね。

「もういい。こんなもの見せたからって、何が言えるんだよ」

 

契約書にサインするジヌク。正式な調印は今日だったのね。

有能な栄養士のおかげで決心したっていうのは、なんだか取ってつけたように感じたけど・・・。

 

無事に手にした契約書をチャン秘書に渡すジヌク。

「お見事でした。本部長」

「ここは3年前のことを思い出すな。・・・ここまではどうやって来たの?」

「シャトルバスで。」

「もう帰っていいぞ」

「え?」

「帰っていいぞ」

その意味するところに、ため息をつくチャン秘書。

「ソウルでお会いしましょう。・・・バスはまだあるかな」

 

<1時間後に来てくれ>

ユミにメールするジヌク。

 

「なぜ、突然プール?」

「泳ぐから」

「でも、誰もいませんけど」

「貸しきりにした」

「え? もう一度おっしゃってください。このプール全体を?」

「ここは、親父のリゾートホテルだ。他人と同じプールで泳ぐのは嫌なんだ。」

「ああ、そうですか。じゃ、私は泳げないので、スパにでも行ってます。」

「だれが、行っていいと?ここで見ているべきだろ」

「ええ?」

「俺が泳いでいるところを見せるために呼んだんだから」

「なんで、本部長が泳いでるところを見てなきゃいけないんですか?」

「俺の足が、突然のけいれんを起こしたり、突然の心停止になったら、助けを呼ぶために誰かが必要だろ。」

「つまり、本部長の安全を見守るために、ここにいろと?」

うなずくジヌク。

「そういうのって、チャン秘書がやることだと思いますけど・・・」

ぜんぶ言い終えるまえに、ローブを脱ぐジヌク。

ぱっと、手で顔を隠すユミ。

「どうした?初めてじゃあるまいし・・・」

また挑発キャラですね。

女性視聴者向けサービスショットタイムです。

 

「君はずっと、あの夜のことを後悔してたのか?」

「なんで、突然、こんなところで?」

「君が俺を悩ませるから」

「じゃ、本部長はどう?後悔してないんですか?」

「後悔してない。俺は自分の本当の気持ちに正直だったから。だから、君も後悔していなかったらいいと思ってたけど、君にとっては恥ずかしい記憶だったんだな」

いたたまれないユミ。

「手を貸して。引っぱりあげてくれ」

伸ばしたユミの手を掴むと、水の中に引き込むジヌク。

縦抱きで、水上にユミをあげる。

「バカじゃないの?もし、何かあったらどうするつもり?泳げないって言ったでしょ!」

「ほら、もうしゃっくりは出ないな。」

と言ってるそばから・・・しゃっくりが・

純情と横隔膜は手ごわいのです。(笑)

「私・・・もう行かなきゃ」

「どこに行く?あ・・・」

ユミがプールサイドに上がり、振り返ると、ジヌクがうつ伏せで浮かんでいて・・・」

「冗談はやめてください」

<俺の足が、突然のけいれんを起こしたり、突然の心停止になったら、助けを呼ぶために誰かが必要だろ。>

急いで水に飛び込み、大声で助けを呼ぶユミ。

「どうしよう。誰か助けて!本部長!!助けてください」

 

よいこのみんなは真似しないでね、の、まさかの溺れたふりパターンです。

必死なユミを尻目に、警護員のお兄さんたちには無事だとわからせ、帰すジヌク。

お兄さんたち、やってらんないわよね。(笑)

 

「目を覚ましてください。 本部長、目を覚まして。私は、あの夜のこと、後悔なんてしていません。私にとって、とても特別な日でした。あなたと一緒にいれて、うれしい・・・うれしかったの。宝石箱に、ブラジャーのパッドが入ってたのも見ました!」

驚いて飛び起きるジヌク。

「・・・本部長」

「本当にあれを見たのか?」

「もう!びっくりしたじゃないですか!」

「ふざけただけだ。君は本当にあれを見たのか?」

 

「あなたのクローゼットに隠れた夜、見つけました。なぜ、そこにあった理由はわかりませんけど。でも、私たちって、ホントに好みがユニークですよね。私も変わってますから」

「うん」

「でも、なぜ、本部長はずっとそれを持ってたんですか?」

「所有者がここにくるんだから、返す必要があるだろ」

「変態じゃないの?」

「おい。マジで俺は変態じゃない。君が残したすべてなのに、どうしても、俺に捨てることができる?しかも、靴じゃなくて。君は「ポンデレラ」か?」

「ポンデレラ? 」

「ポンデレラだ。、俺はそれのために、どれだけを考えて通り抜けてきたか・・・」

「そうだな、俺を変態だと思うのは、理解できなくもない。俺ですら、なんで取っていたか、わからないんだから。だけど・・・俺が持っていなかったら、共有の記憶を思い出すことができなかっただろう」

「ありがとうございました。大切に取っておいてくれて」

ようやく素直になったユミの言葉に、気持ちが暖かくなるジヌク。

そこへ、ユミから、ジヌクの頬にポッポ。

驚くジヌク。

「もし、本当に感謝しているなら・・・今のより、長めにしたほうがよくないか?心から感謝している場合は、最低でも君がしたほうがいいと思うけど・・・」

ユミがもう一度、唇を近づけたとき、ジヌクがちゃんとお迎えにいきました」

「今日は、本当にしゃっくりがでないみたいだ」

 

手をつないで、部屋に戻ってきた2人。

「おやすみなさい」

「君も。」

閉まる直前に「あ、待って」と呼び止めるジヌク。

「ちなみに、私はあれについて、ずっと気になってたんだ。頭文字のこと・・。なぜ、「YM」じゃなくて「MH」?どこかのブランド名でもなかった。」

「それは・・知らなくてもいいことです。」

「あの・・もしかして腹へってないか?」

「ゆっくり休んでくださいね」

離れがたい気持ちは通じても、そこはちゃんとしなきゃね。

「ラーメンとかどうかな?」

ドアの向こうでぶつぶつ言ってるジヌク(笑)

「もぉ、彼女は冷たいな」

 

「おやすみ」

ジヌクからのメール。

<後悔してない。俺は自分の本当の気持ちに正直だったから。>

それだけでドキドキしてくるユミ。

「どうしたらいいのかな?」

 

部屋でワインを飲んでいるジヌク。

「どうするかな?俺は俺の心のままにいくぞ。それで、俺たちがどうなるのか、みてやろう」

 

~会長室~

「あいつは、ヘリじゃなく、この栄養士と付き合ってるのか?」

「本部長をお呼びしますか」

「いや、ことを急くと、あいつがどんな手にでるかわからん。今のところ、この少女に夢中のようだ。彼女が誰であるか、家族関係などに不備があるかどうかチェックしろ」

 

~ヒョンテの店~

出勤前に立ち寄るユミ。

「早起きね」

「ああ、原稿を書くつもりなんだ」

「お~~、ついに、新作を書くのね?」

「出張帰りの割りに、ずいぶん元気そうだな」

久しぶりに1人で眠れて快適だったと話すユミ。

「一人で?」

「(独白)こんなことくらいで、ほっとするなんて、なんかみじめだ」

「何?」

「お前がいなかった間に、チュ・ヘリがここに来たぞ」

「チュ・ヘリが?何のために?彼女の番組にあなたをキャスティングしようと?」

「いや、ただ飲みにきただけだ。かなり落ち込んでた」

「まあ、本当に?」

「あいつとの出張はどうだった?」

「あ・・・遅刻だ。ドングの誕生日のために私と一緒に食料品の買い物に行ってくれる?」

「ああ、仕事帰りに迎えに行くよ」

「わかった、またね。」

「またね。」

出勤するユミ。

「くそ!俺って、なんて馬鹿なんだ」

 

ケータイの登録名を [三食野郎] から [チャ本部長ハート] に変更するユミ。

<昼食を一緒に食べる約束、覚えてましたか?>

<はい。>

<俺は君が食事を作るのをやめさせたくない。もう仕事で会う口実がなくなるだろ>

<私も・・ちょっと・・・寂しい>

「彼女は、嘘がつけないから、どっちにしても難しいな」

 

「本部長、私はあなたのそのような笑顔をみたことありません」

「俺が・・・どんな?」

 

<仕事の後に一緒に夕食を食べよう>

<今夜はできません。私の犬の誕生日なの>

「彼女の犬?彼女は、犬のために俺を拒否したのか?」

 

「ユミ!」

「ああ、お疲れ。」

「乗って」

ヒョンテのバイクに乗るユミを目撃するジヌク。

 

スーパーに買出しにきた2人。

ヒョンテ、ユミとの買い物、楽しそう!

 

ドングのお誕生会。

オンマ、ユミ、ヒョンテで、3歳になったドングを祝います。

♪あなたにハッピーバースデー。あなたに幸せな誕生日。

♪ハッピーバースデー、親愛なるドングー。あなたに幸せな誕生日。

 

そこへ、ドッグフード片手に現れたジヌク。

「本部長・・・」

「まぁ、あなたが本部長さんなの?ユミが招待したの?」

「いいえ、そうではないけど」

「私が、イ・ユミさんが誕生日パーティーをすると聞いたので、ここに来たんだ」

「でも、なんでドッグフードを?ま、うちには、可愛い子犬がいるみたいなものだけど」

「ですが・・その子は誰ですか?」

「この子は、我が家の誇りと名誉です。うちのドングは・・・「オンマ!」」

オンマの口をふさぎたいユミ。

「ドング、もう寝る時間よ」

「なによ、いま始まったばかりなのに。」

「ドング、今日はお誕生日だから、大好きな恐竜を見ようよ。上でケーキも食べよう」

「まあ、なぜ?」

「急いで」

「まだここにいて、もうちょっと後で、二階に行きたいわ」

「さあ、急いで!」

「わかったわよ!」

すこしよろけて、ジヌクに支えられるオンマ。

「オモ。あなた、鍛えてるわね」

なんかうれしそう。

「ヒョンテ、がんばらないとね」

わざわざたき付ける年の功(笑)

 

残された男2人。

にらみつけるヒョンテ。

 

会社の上司に、複雑な家の事情を話したくないと、オンマに説明するユミ。

「上司?彼氏じゃないの?」

「とにかく入ってよ」

 

ユミをはさみ、にらみ合うジヌクとヒョンテ。

「まさか、君は、女性一人で住んでいる部屋には入り込んでないだろうな」

「理由があれば、ときには。それより、あなたはここにどんな用で?」

「ここは、バーのようで、書店のようで、そのどちらでもない。オーナーに似てとても曖昧だな。」

「生活していけるだけで十分なんです。栄養失調で倒れるまで、自分自身を酷使するなんて、馬鹿なまねはしないんだ。」

「うわー!じゃ、乾杯しましょうか?」

なんとか、空気を変えたいユミ。

同時に飲み干す2人のナムジャ。

「もう一杯?」

「ええ」

ユミ、泣きそう。

 

「俺は家に帰りたくない!」

「どうしちゃったのよ」

「畜生!三食野郎!三食野郎と帰るぞ!三食野郎・・・」

酔っ払ったヒョンテをなんとかタクシーに乗せるユミ。

「ああ・・・あれ?本部長? 本部長」

ヒョンテ同様、十分酔ってるジヌク。

運転代行を呼ぶというユミに、帰りたくないとすねるジヌク。

「一人だと眠れないし、ひとりで食べるのもいや、それに、指一本触れるな」

「わかりました、わかりましたってば。もう帰れって言いませんから。ここで寝ましょう、ね?」

「もっと、早く言えよ・・・もう。」

 

翌朝

朝ごはんを用意するユミ。

「週末なのに、どこ行くの?」

「私、(栄養士の)研修があったの、忘れてたの」

それを聞き、携帯を取り出すオンマ、

<イPD、お時間ありますか?ちょっとお話したいことがあります>「メールする

<昼休みの時間ならいいですよ。放送局にこれますか>

<伺います>

「本部長が起きたら、帰る前に食べさせてね。そして、他に何も言わないでよ」

「わかったわよ」

 

<本日:マスターが飲みすぎたため休業日>

ドングが、寝ているジヌクの髪をゴムで縛ったり、イタズラし放題。

「痛い。それ、痛い・・・やぁ、ここで何してる?」

見回すジヌク。外出支度をすませたオンマ登場。

「起きたんですね・・・あら。その髪型、かわいいわね。」

まだ、状況が読めてないジヌク。

「ユミが、酔い覚ましのスケトウダラのスープを作ったので、二階へどうぞ。」

「ですが・・・」

立ち下がったジヌク、ズボンを脱いで寝てたみたい。

「オモ」と言いながら、しっかり指の隙間から見ているオンマ。

慌てふためくジヌク。

「まあ、あなたは覚えてないの?」

「ええ、覚えていません。」

「まったく・・・」

 

ヒョンテとの飲み比べ対決。

「お前は一体なんだ?ホントは友人じゃないだろ?」

「さあな。人間の関係ってのは、常に謎だ。上司命令で、あなたの境界線を踏み越えないでください。」

「俺が、イ・ユミに業務でしているようにみえるか?」

「ユミを傷つけるな」

「曖昧な立場なお前に言われる筋合いじゃない」

「職権乱用で、あいつに嫌がらせするのはよせ!」

「終わらせてくれよ」

「何?続けたらどうだっていうんだ?どうするつもりだ?」

「立てよ、こいつ」

「立てよ」

「二人とも何をしているの?」

「あっち行ってろ」

ソファに沈むヒョンテ。

「ねえ、俺が怖いのか?起きろって言っただろ」

「もう、ヒョンテは飲みすぎで意識ないですよ。本部長、もう家に帰りましょう。運転代行呼びますから」

「くそ、この野郎。こいつは友人なんかじゃない。こいつは不純な動機を持ってる!起きろって言ってるだろ。」

「何言っているのか・・・分かりません。」

「ああああ、イライラする!」

ユミを座らせるジヌク。

「イライラしているんだよ。君が他の男性といるのが、嫌なんだよ」

ジヌクもかなり酔っ払ってます。

抱きつかれた拍子に、しゃっくりあげるユミ。

「また、しゃっくりだ・・・君はかわいい。かわいいな・・・」.

「本部長?本部長?」

なんとか、店のテーブルにジヌクを寝かすユミ。

 

「思い出しました。ご迷惑をおかけして、お詫び申し上げます。」

「いいえ、それについて心配しないでください。ところで・・・私は、重要な会議に出て行かなければなりません。」

「ああ、もうすぐ失礼しますから」

「それが・・・ドングを子守する人がいなくて・・・」

「はぁ・・」

「数時間でいいんです。この子の面倒を見てくれません?」

「すみません?なんでわたしが?」

「さぁ・・、ユミに感激されたかったら、この子によくすべきじゃないかしら」

オンマ・・・それは後々誤解を呼ぶよ。

「じゃ、彼を頼みましたよ。じゃあね、ドング!」

「そんな・・・待って」

 

二日酔いを治したかったら、まずこれを飲んで、しっかり噛んでよく飲むように・・とアドバイスが書かれたユミのメモを読むジヌク。

ちっちゃなテーブルを挟んで向かい合わせに座るジヌクとドング。

「何を見てる?」

 

部屋を見回すジヌク。

「やぁ、マスターは、ときどき来るのか?って、なに子供に聞いてんだよ、俺は」

オンマのビデオを見つける。

「うわー、イ・ユミ。お前も、こんな古典的なビデオを持ってるなんて、たいしたヤツだな」

はっと、その主役がユミの母親であることに気付いたジヌク。

 

「なぁ、そろそろ俺の携帯電話を返してくれないか?それに、おまえ位の年なら、外で遊ばなきゃ。携帯なんかで家の中で座ってるなんてよくない。さぁ、立って。これをしまって。外に遊びにいくぞ」

 

公園に来ているお母さんがたの視線を一身に集めるジヌク(笑)

想像以上に面倒見のいいパパぶりで、子供たち全部相手にすごく楽しそう。

 

「その女が住んでいる近くか」

「はい。」

よりによって、会長の偵察です。

「彼女は、カフェの上のアパートを借りているようです」

「女の趣味が落ちたな。わしが引きずり出してやる」

 

「えっ?あれは何だ?路肩に寄せろ」

公園で、ドングを抱き上げ、シャボン玉で遊ばせているジヌクを、車の中から見つめるチャ会長。

「あのバカはあそこに何をしているのだ?それに、あの子供は誰だ?」

「あいつ・・・」

なにかを思いついた会長・・・大混乱。

 

[Epilogue8-1:復讐は俺のもの]

「お見事でした。本部長」

「ここは3年前のことを思い出すな。・・・ここまではどうやって来たんだ?」

「ホテルのシャトルバスで。」

「もう帰っていいぞ」

「え?」

「帰っていいぞ」

「ひとりで?」

手を振るジヌクに、ため息をつくチャン秘書。

「ソウルでお会いしましょう。」

 

[Epilogue8-2:気むずかしい本部長の睡眠スタイル]]

ヒョンテの店のテーブルに寝かされたジヌク。

[うう、苦しい。不快だ。すごく不快だ]

[彼はモゾモゾとうごめきます。彼は本能的にズボンを脱ぎました]

[これが、下着会社の本部長が眠るスタイルです]

 

[Epilogue8-3:LOVE LOVE LOVE  とてもすてきなこと]

プールで溺れたふり→やっとユミの本音を聞き出せたジヌク。

「俺のこと、心配だった?」

小さく何度も頷くユミ。

 [彼らはキスをしています。彼はキスのマスターです。]

また、プールに潜るジヌク。

「もうやめて」

プールに入ってふざける2人。

[彼らはとてもラブラブです。これは、彼らが愛を呼ぶものです。]

[俺はプールを借り切った。このときを三年間待っていた。]

 

もう出ます。

そしたら、再び死ぬぞ。また死ぬよ。

んもう、こっちに来て。ここに来て!

 

★ 切ないロマンス エピソード9につづく★

 

絵に書いたようなシンデレラストーリーをちりばめながら、ようやく、自分の本音を認め、気持ちをジヌクに伝えられたユミ。

長かった・・・というか、ジヌクのねばり勝ちですね。

確かに、あの一夜をネガティブに捉えてしまっていたら、この2人はこの先、うまくいくものもうまくいかないでしょう。

 

なにげに、計算高く見えていたチュ・ヘリが、実は本音の人でした。

ヒョンテと合うんじゃない?

っていうか、ユミとヒョンテ以外は、このドラマの出演者は率直すぎるメンバーばかりよね。

 

本編は、終盤が近づいてますが・・・どうにも他のドラマが気になって。

つい、『星から来たあなた』を見始めたら、やっぱりおもしろくて・・・やめられなくなってます。

新しく始まったところだと、チ・ヒョヌとソヒョンの『泥棒野郎、泥棒様』の映像みたら、けっこう面白そうチョキ