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■ 第9話(1) 목숨 건 사랑 命をかけた愛

 

ペクタクたちに、ボイスフィッシングで呼び出されたボンスン。

母親をだしにされて、かなり怒ってます。

 

「クルミ割り人形か?」

片手でクルミを握りつぶしたボンスンをからかう彼ら。

下っ端から順に、向かわせる作戦のようです。

一人目、二人目、三人目・・・隊列をなして、むかってくるヤクザたち。

 

フードをかぶったボンスン。

集中力がアップするのかな?

 

「何してる? おまえら、行け」

アガリが指示をだすと、次の数人が前に進み出ます。

 

~回想~

「さ、目を開けろ。常に 目で相手を追うんだ。そうすれば、彼らの次の動きが予測できるはずだ。」

「はい」

「正確にかわすこともできる」

 

ミニョクとの訓練の成果か、動体視力もボクサー並み。やくざたちの動きがきちんと見え、彼らのパンチを、かわしていくボンスン。

その一方で、的確かつ無駄なく、瞬殺で反撃していく。

 

アガリたち幹部の顔色がかわる。

「次は、二手とも一遍に行け」

一人、机を前にして座っているペクタクだけは、彼女の強さや動きを、一つ一つ確認してるオーディションの監督みたいな雰囲気です。

その間にも、死屍累々(笑)

 

黒いベストを脱ぎ捨て、両手をあげて、おいでおいでのポーズ。

ここ、ちょっとかっこいいです。

 

(後ろ姿のとき、スタントの人だって、まるわかりなのは、ご愛嬌)

 

そこへ、ミニョクが駆けつけてきました。

でもやることないくらい、強いボンスン。

あああ、角度的に、あのピンクのパーカーの天使だと気づいちゃいました!!

言葉がでないくらい、衝撃をうけてます。

 

もうひとりのナムジャ、グクトゥも到着。

以前に、ボンスンに病院送りにされた幹部たち。

ボンスンが、大の男4人をもちあげ、吹き飛ばす姿を実際にまのあたりにして、グクトゥ大混乱。

 

残るは、ペクタクとアガリ。つかつかと 歩み寄るボンスン。

「さて、どっからやってやろうか」

強気な言葉とは裏腹に、絶対、やられるのわかってて、むかっていかなきゃいけないアガリ、ちょっと可愛そう(笑)

冷徹に、アガリの手を一瞬でひねりあげ、あきらかに骨折の音。パンチを2発ほどお見舞いしました。

 

ペクタクの前の机も吹っ飛ばす。

「ト嬢・・・」

カタカタと震えている右手をおさえるペクタクと対峙するボンスン。

ボスが危ないと思ったのね、ボンスンの背後から、今まで隠れていたクァンボクが手にナイフを持って、ねらってます。

「ボンスナ~」

気付いたミニョクとグクトゥが同時に走り出しました。

振り返るボンスン。

ボンスンをかばい、脇腹をナイフで刺されるミニョク。

ゆっくりと膝から崩れ落ちるミニョクを抱きしめ、支えるボンスン。

 

そんな様子をみて、うろたえるペクタク。

だって、ボンスン相手に、武器を使うつもりなんて、なかったんだもん。

更に、ミニョクが代わりに刺されるなんて、もっともっと想定外だもん。

 

クァンボクのことは、グクトゥが蹴り飛ばしました。ボッコボコにされるクァンボク。先日の夜の比じゃありません。

心配そうに、ボンスンのほうを見るグクトゥの視線の先には、いままでにないほど、狼狽え、涙がとまらないボンスン。

「社長様・・・どうしよう・・・社長様、どうしたらいいの?」

「・・・おまえは 大丈夫か?」

泣きながら頷くボンスンの手に、自分の手をかさねるミニョク。

痛みをこらえて、ボンスンを安心させようとしたミニョクでしたが、気を失ってしまいます。

 

ハンセ大学病院に、運ばれるミニョク。

「ナイフによる刺し傷です。止血は私がしました」

「出血は止まっているようですね。傷自体もそれほど、深くはありません」

グクトゥと医師の会話の最中も、ミニョクしか目に入っていないボンスン。

瞳孔の動きも確認する。

「念のため、CTスキャンも取ろう」

 

ボンスンの様子が気にかかるグクトゥ。

 

「おまえたち・・・」

さすがのペクタクも動揺を隠せません。

「お終いだ・・・、漁船にでも乗るしか」

「ボス・・・俺、船酔いします」

アガリを睨むペク・タク。

倉庫にも駆けつけてきた救急車。ボンスンにやられた男たちが次々に、搬送されていきます。

 

 

~病室~

ずっと、ミニョクの傍で、祈り続けているボンスン。

「早く目をさましますように。目を覚ましてくれさえすれば、今後、どんなことでも従います。どんな虐待にも耐えてみせます。あ、もう、辞めるとか言って、困らせたりしません。」

 

意識がもどったミニョク。

「よかった」

「え?」

「お前でなく、刺されたのが俺で。お前が怪我しなくて・・・」

「社長様・・・」

ボンスンの涙をみて、サドッ気がうずいてきたミニョク。

「おまえ、こうなるだろうって思ってなかったか?」

「え?」

「この状態を見ろよ。俺は、お前をボディーガードとして雇ってから、一日たりとも平穏だった試しがない。わかってるか?」

傷口のあたりをしめすミニョク。

「わああ、どうされましたか?」

痛がるミニョク

「俺たちが出会ってから、もうどのくらいになるかな」

「それは・・その」

「もう1年もこんな目に遭ってるような気がするよ。あああ」

さらに痛がるミニョク。

「ああ、なんでこんなに痛いんだよ。 どのくらい縫った?」

「ああ、12針ほど・・・」

え?そんなに?と驚くミニョク。

「社長様が、完璧に縫ってくれってお医者様に命じたんです。それで、大騒ぎしたんですよ」

「俺が? 本当か?」

「ええ」

「俺の身体に、そんなに傷がついたなんて、信じられない。完璧な肉体を維持するのは、相当大変だったんだぞ」

「すみません・・・」

本当にすまなそうに謝るボンスンに、

「それで、おまえは大丈夫だったんだな?」と確認するミニョク。

「はい、おかげさまで・・・」

「この対価を、どうやって支払うつもりだ?」

「え?」

ボンスンには、過剰に痛がってみせる(笑)

「そんなに痛いんですか? 大丈夫ですか?」

 

「医者は、手術中に俺の身体から、なにか取り出したんじゃないだろうな?」

「え?」

「なんか、抜き取らなかったか?」

「そんな・・・何も抜き取る必要なんて・・一体、な、な、何を?」

「そうじゃなきゃ、なんでこんなに痛いんだ? ボンスナ、俺の内臓、一つなくなってるかもしれない。なんか足りない感じがするんだ。 腎臓とか?」

うわ~、二人で大騒ぎ。

 

そこに、ゴン秘書がやってきました。

涙ながらに・・・

「どうして、このような目に遭われたんですか。ナイフで刺されるなんて・・・」

「もういいよ。 まだ、どうなるかわからないし、破傷風とかで死ぬことだってあるんだろ。他にも、いろんな合併症とかもあるし、心配だよ。」

チラリとボンスンのほうを見るミニョク。

自分のせいだと思い、いたたまれないボンスン。

「泣くなよ。」

すべては、ボンスンの手前、重症を装ってるだけのこと(笑)

「おい、ト・ボンスン」

「はい!」

痛がるミニョクを心底、信じてるボンスン。

「飯くってこい。」

「え?」

「どうぜ、何も食べてないんだろ?」

「そんなこと言われても、社長様が心配で、喉をとおりません。」

「お前が腹をすかせれば、俺が良くなるわけじゃないだろ?いいから、飯食ってこい。そのあと、きっちり看病しろ。ああ、なんだか幻覚か、幻聴が聞こえるな。 なんだと? なんか言ったか?」

「何もいっておりません」

おろおろするゴン秘書。

 

「とにかく、しっかり食べて、戻ってこい」

「そこまで、おっしゃるならそうします。 では・・・行ってきます。」

渋々、部屋を出ていくボンスン。

 

ボンスンがいなくなったのを確認すると、急に普通どおり、元気になるミニョク。

「おい、大丈夫だよ」

「え?え?」

「ベッドを起こしてくれ。俺は、病院に数日いるからな。仕事のことは、お前に頼んだぞ。」

「本当に大丈夫なんですか?」

「もちろん。深く刺されたわけじゃないし、大丈夫だよ」

急に真面目な顔になったかと思えば、

「あ、それから、社員には俺がナイフで刺されたこと、知らせるなよ。」

「え? はぁ、かしこまりました」

きょとんとするゴン秘書。

「かぁ~、李舜臣将軍になったみたいな気分だな~。」

さすがに、笑うと痛そうです。

「・・・テレビつけてくれよ」

 

病院の外に出てきたボンスン。

 

グクトゥはショックだよね。待合室のベンチにこしかけて、一人考え込む。

<回想>

高校の頃、ボンスンが聞いたあの水飲み場のシーン。実は、もっと詳細があったんですね。

「おい、そういえば、告白されたんだって?」

「よせよ。タイプじゃないんだ」

「え~なんでだよ。可愛いじゃん」

「俺は背の高い女は好きじゃないんだ。俺は、コスモスみたいなはかなげな子がタイプ。守ってやりたくなるような・・・」と友達と会話しながら、水飲み場にいたボンスンをちらりと見ていたグクトゥ。

水道の蛇口が外れて、ボンスンが困っているのを見て、本当は手を貸そうとしていたのに、友達の手前、無視しちゃったのね。

まさか、あれが、ボンスン自らの力だったのか?

 

学校の警備員さんたちが、曲がってしまった鉄棒を直していたときの会話にも、たしか、ちっちゃな女の子がどうとかこうとか、言っていたような・・・。

それもボンスン?

 

体育の授業の綱引き。ポンポンをもって、応援係をしていたボンスン。

劣勢だったのに、いきなり、綱引きで勝てたことがあった。

あのときも、参加してなかったはずのボンスンが一番後方から、戻ってきたような感じだった。

 

すべて、すべて、どの場面も、ボンスンが・・・思い出して、うつむくグクトゥ。

 

ミニョクは、ミニョクで、あの天使がボンスンだったと気づいてしまって、結構衝撃を受けてます。

「お前だったんだな・・・」

 

ミニョクの病室を見舞うグクトゥ。

「大丈夫ですか?」

「ああ。大丈夫だ」

「知ってたんですか?」

「なにを?」

「あれが・・・ボンスンを警護人として雇った理由ってことですか?」

「ああ、あいつが、あんたには怪力のことを知られたくないって言ってたから、だから、言わずにいた」

 

「なぜ、あんなことを?」

「何を?」

「なぜ、ボンスンをかばって・・・」

「おれがなぜ、そうしたと思う?」 

うわ~~~。挑発するほう、されるほう?

くぅ~~~。

 

ミニョクの病室から出てきたグクトゥ。ああ、絶対、あのあと、なんか二人の会話があったはず(笑)

病室の前のベンチに、力なく座るグクトゥ。

メンタル、大丈夫かしら。。

ボンギが グクトゥに気づきました。

ああ、グクトゥはまだ、ヒジの相手がボンギだとは知らないのよね?

 

「全部見たよ。ボンスニを。今、とてもじゃないけど、考えられないんだ」

「すまない。グクトゥ、おまえには言えなくて。実は、うちの姉さんは、ちょっと他の人とは違って、特殊なんだよ」

「いつからだ」

「生まれつきだから。」

は、本当に全然、気づかなかったんだなと 自分に呆れるグクトゥ。

「グクトゥに頼みがあるんだ。この病院には、姉貴が投げ飛ばした奴らも入院してるんだ。他の人には知られたくない。大ごとにならないようにしてくれないか?」

「おい、あんな奴らがどうなろうと俺も気にしないが、あいつを刺したやつのことは許せない。絶対、刑務所送りにしてやる。ボンスンが刺されてたかもしれないんだぞ。おまえだったら、平気か?」

「アン・ミニョク代表は、彼が逮捕されることを望んでない。今回の事件は、彼が唯一の被害者だ。幸いにも傷も深くない。」

考え込むグクトゥ。

 

連絡が入り、おろおろと駆けつけてくるボンスンの両親と ギョンシム。

もしかして、ボンスンが怪我をしたって、伝わったのかな。

「怪我をしたのは、結局 誰だったんですか?ボンスンオンマ」

「それが、ボンギに聞いても、よくわからなかったのよ。安心させようと、わざと軽く言ったのかも。自分の目で確かめなきゃ。」

ようやくボンギに確認すると、怪我をしたのは、ボンスンをかばったミニョクだと教えられる。

 

本当なの? アン・ソバンがボンスンの身代わりに? 

舞い上がるオンマたち。

「彼はどこ?どこなの?」

 

ミニョクの病室に、なだれこんできたボンスンオンマたち。

驚くミニョク。

「みなさん、お揃いで、どうされたんですか?」

「なんてことでしょ、こんなことになって・・・どうお詫びしたらいいか」

「いえ、本当に大丈夫なんです」

起き上ろうとするミニョクの額を指で押し戻すオンマ。

「大丈夫なはずありません。そんな恥知らずな家門ではありませんわ。これはそう、恩恵を返さなければなりません。」

「え? あの・・・本当にたいしたことなくて・・・」

「うちのボンスンをお渡しします。どうかボンスニをお受け取りください」

オンマ以外、その場の全員が固まる。。。

くれるっていうんだから、もらっちゃえば(笑)

 

~強力3課~

グクトゥがもどってきました・・

「おい、おまえ、今頃までどこにいってた? 連絡も入れないで。」

班長に注意されるグクトゥ。

「帰らないんですか?」

「あいつら、俺たちに捜査をさせないつもりだ。もうトボン洞の事件は、俺たちの手を離れたってことだ・・・」

ショックをうけるグクトゥ。

 

~犯人のアジト~

「だれか聞いてる? この時間は、あいつはここにはこないわ。私たち、協力しあいましょう。」

「ええ」「ええ」

「縛られているのに、何ができるの?」

「ここはどこなんですか?」

「わからないけれど、周囲には人だっていると思うの。外の音も聞こえるときがあるし、車の音とかも。一緒に叫んでみない?」

力をあわせて、大声をだすが、そんな彼女たちの様子を 監視カメラで見ている犯人。

ここって、廃車工場の地下かなにかなの?なんで、こんな建物構造になってんの?

 

予定外の時間に、犯人が戻ってきて、パニックを起こす被害者たち。

リーダー的に声をかけた白い服の子が 犠牲になったかも。。。

 

4番目の犠牲者のお母さんに説明をする班長。

「捜査権が、特別捜査チームに移ったために、もう一度、調書を作成することになりました。こちらの都合で、申し訳ありませんが、ご協力いただけますか?」

「うちの娘は、まだ、生きてますでしょうか?」

「もちろんです。私は、娘さんが生きていると確信してます」

「犯人はどんな奴なんですか? 私が身代わりになります。騒ぎ立てしません。おそらく、私の娘だと知ってる人の仕業か、近所の誰かのような気がするんです。」

班長と母親の会話をじっと、聞いているグクトゥ。

被害者の自動車が消えた周辺の 廃車工場。

なにか変なにおいがした、というボンスンの証言。

グクトゥが何かに気づき、単独で、向かっています。

 

ミニョクの病室から出てくる ボンスン両親とギョンシム。

「お前、正気か? なんで、ボンスンをやるなんて言うんだよ。こんなときに冗談じゃない。常識がないのか?」

「おまけとして、あなたもつけてやりたいくらいだわ。でも、寄こされても、使い道に困るでしょうね。」

「でも、私、本当に感動しました。」

「そうでしょ? ボンスンを守るために、代わりに刺されるなんて・・・」

ミニョクの勇気に感心するギョンシムとオンマ。

「ところで、そんなことをしでかした奴はどいつなの?」

急に、スイッチの入ったオンマ。

「そうだ、どんな野郎だ・・」

アッパも、一緒になって騒ぎはじめる。

 

看護師さんに、傷の消毒とガーゼ交換をしてもらっているミニョク。

「どこか痛いところはありませんか?」

「いいえ、大丈夫です」

「ちょっと痛いかもしれませんが、これ、貼りますね」

「どのくらいで退院できそうですか?」

「さぁ、まだわかりませんが、1週間くらいでは」

ボンスンが戻ってくると、突然、大げさに痛がり、看護師さんがびっくりする(笑)

 

ロビーで、ボンギを待っていたヒジ。

「ボンギさん」

「ヒジさん・・・」

建物の外に出て、歩きながら、話をする二人。

「グクトゥさんに 長い間、他の人を好きだったと言われました。」

「あいつがそんなことを言ったんですか?」

「ええ。 彼をいつも怒らせる、馬鹿みたいな女の子だって。グクトゥさんと付き合ってるときにも感じてました。彼が、私のことを本当に好きだとは思えなかったんです。その理由が今、ようやくわかりました。」

「大丈夫ですか?」

「私、ずっと考えていたことがあるんです。これって愛なのかな。私たちは、お互いのことを好きなのかなって。ボンギさんに会って、一緒にいるときとは、全然違うんです。

ボンギさんへの気持ちは、ちゃんと確信できてます。 もう 時間を無駄にしたくないんです」

「グクトゥと俺は 友達なんだ。俺たちが付き合うには、そのまえに、十分な時間が必要だと思う。」

「私が、他の男性を好きになってしまったら? あなたが、別の女性に惹かれてしまったら? こういうことはタイミングの問題だと思うんです。5回、デートしてみませんか?それでも、無理だと思ったら、お互いのことを忘れましょう」

「そういうことは、男のほうから言うものだと思うけど・・・」

微笑みあうふたり。

なんか、納得いかないけど・・・ボンギには、こういう率直な女の子が合ってるのかな。

 

ペクタク派のせいで、病院、大盛況。ペクタク以外、全員入院してるヤクザって(笑)

ナイフを持ち出したクァンボクを許せないペクタク。

「あそこです。。。」

骨折した指がまがっていて、違う人を指示してしまうアガリ。

 

「おい、俺は、武器は使うなって言ったよな? ナイフなんかで、刺しやがって」

包帯ぐるぐるのミイラ男を殴りつける。

「待って下さい。ボス、これは、クァンボクじゃありません。全身骨折で、四肢をつるされるこっちです。」

 

そこへ、ボンスンオンマが入ってきました。

「どこのどいつよ? うちの娘を刺そうとしたのは!」

「落ち着いてください、奥様」

あわてて、とりなすペク・タク。

「私が伺います」

「あなた・・・そう、あなたもこのヤクザたちの仲間だったのね。あんたたちに、うちの地域を混乱させられて、気分悪かったのよ。」

「奥様、それは心外です。罪を憎んで人を憎まず。。」

「だまんなさい。誰がやったのよ、あなたなの?」

ボンスンオンマの権幕に恐れをなしたペクタク。

「私ではなく・・・」

「だから、誰よ、うちの婿を殺そうとしたのは?」

「え? アンソバン? まずは、いったん冷静になりましょう?」

「冷静がなんなの? とにかく、なんでもいいから、誰がやったのか言いなさい。あんたなの?」

またもや、ミイラ男、災難です。

「また、俺?」

 

「こいつではなく、あいつです」

「まったく、早く言いなさいよ。なんなのよ、こいつの格好は。私が手出しする余地がないじゃないの」

そりゃ、もう、すでに、グクトゥにボコボコにされて、四肢をつるされてますから。。。

一応、とめにはいるペクタク。

「そのとおりです。奥様、私が代表ですから、私から謝罪いたします。お話は私が・・・」

「そう、あなたが代わりに殴られるのね」

そんなことではおさまらないオンマがペクタクを殴ろうとしたそのとき、突然、ミニョクアボンニムが入ってきて、殴りつけました。

「よくも俺の息子を・・やりやがったな」

獲物を横からさらわれ、誰、このおじさんは?的なオンマがおかしいです。

本当に、口より手の早い、血の気の多い皆さんです。

 

~ミニョクの病室~

「この件は俺にまかせろ」

アボンニムと、2番目の兄ちゃんが病室にきてます。

「問題をこれ以上、大きくしないでください。彼だって、俺を刺そうと思ってなかったんだから。それに大騒ぎしても何もなりません。大ごとにしないでください」

淡々と話すミニョク。

「それでも、お前が刺されたことに変わりはない。これは、俺のプライドの問題だ。俺の息子を刺されて、黙ってられるか」

病室に戻ってきたボンスン。入ろうとして、アボンニムの声に気づきました。

「そいつは、自分が何をしでかしたのかわかってないのだ」

「だから、さっきも言ったでしょう。今回は、私が標的じゃなかったんです」

「じゃ、その標的は誰だ? なぜ、お前が刺されたんだ? 他人のために刺されたとでも言うのか? おまえ、馬鹿か?」

「それ以上のことを私にしたじゃないですか」

「なんだと」

「別に、刺されたくらい、なんてことない。私は、こんなことよりも、はるかに大きな傷を負ってますから。」

「なんだと。誰がお前を引き取り、育て、面倒を見たと?」

「ああ、そうでした。私は、あなたの息子ではありませんでしたよね。兄さんも、兄さんじゃなかった。 義理母にとっては、俺は物乞いでしかなかった。俺は、あの家で、そういう存在でした。」

激高するミニョク。

「なぜですか? 母を捨てたように、なぜ、俺のこともほっておいてくれないんですか? 引き取り、育て、面倒をみたんですか?」

「こいつ、なんてことを!」

病室の外で、アボンニムとの会話をきいてしまうボンスン。

「俺は、お前の母親の話はしないと言ったはずだ。おまえに与えていない物などないぞ。少しくらい成功したからって、俺を侮辱していいということにはならないぞ」

「お帰り下さい。私は、あなたのような父親も、会社も要りませんから」

「おまえは、そんな簡単なことだと思ってるのか?」

 

今度は、義理母の電話も廊下で聞いてしまうボンスン。

「ああ、うまくいったのね。すぐにそちらに行くわ。ああ、前妻の息子なのよ。全然大した怪我じゃないの。元気にしてるわよ。一人に慣れてるし、大丈夫よ。」

義理母が、ボンスンに気づきました。会釈するものの、お互い気まずい。

二番目の兄と共に、病室から、出てきたアボンニム。

 

ひとり、枕を壁に投げつけ、泣きそうなミニョクをみて、心を痛めるボンスン。

 

★第9話(2)に続く★