

「人間の手垢や血が付いたものに、念が宿ると トッケビ(鬼)になるんだ。」
数多くの戦場で、血塗られた剣が、とうとう、主人の血もつけることになった。
その剣を抜くことができるのは、花嫁のみ。
トッケビ・・・通常は“鬼”とか、“お化け”と訳されたりしますが、このドラマでは、もうちょっと“神格化されてる存在”の雰囲気です。
~歩道橋~
路上で野菜などを広げて売る老婆(演:イエル)。
う~ん、どうしても特殊メイクの不自然さが気になっちゃうけど、それも、後々出てくるので、ここは我慢!
常連らしき女性に、この世を永遠にさまよい続けるトッケビの話を聞かせている。
「胸に貫かれた剣を抜くには、トッケビの花嫁を見つけるしかないのさ。」
「死ぬために、花嫁を探すなんて、悲しい話ね。」
未婚の母になろうとしているこの女性に対し、口は悪いが、いろいろと忠告するところを見ると、この老婆、根は悪い人ではなさそう。
立ち去ろうとする女性を引き止める老婆。
「生死をわける瞬間が訪れたら、念を込めて、心から願うんだよ。もしかすると、情け深く心の優しい神様が聞き届けてくれるかもしれないんだから」
~海外の街角~
コート姿が決まった長身の男(トッケビ)に、突然 話かけられる少年。
「俺は、今、家出するのはすすめないな。母親にも会えなくなるぞ。」
「あんた 誰だよ」
「養父には 養子をとったからには、きちんと養育しろと自分の口で言え。」
「殴られたら、責任とってくれんのかよ」
「だから、あばら折ってやっただろ」
その瞬間、家の中から出てきた養父が、トッケビの置いたゴミ箱につまずき、地面に倒れこむ。
少年にサンドイッチを手渡し、試験の答えを一問だけ教えてあげる。
こんなふうにして、養父から虐待されている少年を救うトッケビ。
~過去:時代は高麗、詳細は不明な戦国乱世~
剣を持ち、むかうところ敵なしのキム・シン将軍(演:コン・ユ)
民は彼を神と呼んだ。文字通り 武神だった。
コン・ユの武将姿があまりにも、モシッタで、びっくり!
ひれ伏して、将軍の帰還を迎える民たち。
三日三晩、生き地獄の中を戦い抜き、武運をあげたにもかかわらず、皇宮に戻ったときには、なぜか、謀反人の汚名を着せられていた。
待ち受けていた仕打ちに、どういうことかわからず、混乱する一軍。弓矢まで向けられ、数名の戦士が命を落とす。
「陛下にお目にかかる、門を開けよ」
皆を頼むと側近に言い残し、一人、門の中に入っていくシン将軍。
王が待ち構えている。
「民の上に王、王の上には神。あの者が神だそうでございます。いまや、あの者の権勢が王室を脅かしております。」
側近パク・チョルホンの讒言により、王の心はすでに、キム・シン将軍から離れてしまっていた。
「その場で逆賊として死ね。そうすれば、一族は助けてやろう。もし、そこより 一歩でも近づいたら謀反人とみなし、家族・係累 すべて処刑する」
剣の扱いには長けているシン将軍だったが、彼は知らなかった。
若い王の心に宿った嫉妬の炎を。
「お進みください。ここで、命が果てるのなら、それもまた運命。すべて分かっております。」
そう告げる若い女性、王族の一人のようです。← シンの実妹で、王妃(演:キム・ソヒョン)でした。
あるきだしたシンの背後で、弓矢が彼女を貫く。
王妃を筆頭に、次々と、刃の露となる家族たち。
そこへ 家臣が飛び込んでくる。
「王様、なぜ、このようなことをなさるのですか。天が恐ろしくないのですか。」
シンの側近のその言葉が かえって 王を激高させる。
「天がいつ、おまえたちの味方になるといったのだ。」
「下がっていろ。最期は、いっそ お前の手で。」
「ご命令に従います。私も、すぐにお供いたしますから。お許しください」
泣きながら、剣をシン将軍の胸に突き立てる家臣。
血を吐きながら、弓で射られた妹を見る。
ヒスイの指輪が指にはめられている。 ← この指輪は、歩道橋の老婆の箱に入ってたものね。
「なんびとたりとも、謀反人の遺体を弔ってはならぬ。王命だ」
剣がささったままのシンの遺体は、蕎麦の畑に、野ざらしにされる。周囲では、何もできない民が、将軍様、将軍様と祈りをささげるのみ。
誰も祈ってはならぬ。
神は聞いてなどいないのだから。
彼は、自分が守っていた主君の剣で、逝った。
~現代~
黒装束の死神=直符使者(チョスンサジャ) 演:イ・ドンウク
名前がないので、ここでは「死神」と称します。
死の運命を迎えた人間を、死の国へと導く役目を担う死神。
担当する死者の名前が書かれたカードが、本部から送られてくる。
突然、死が訪れて、混乱したり、呆然としている人たちに向かって、死亡時刻や名前を確認し、死因を説明してあげるのね。
「お別れの部屋」で天国と地獄への選別もここで宣言され、天国に行く人にはお茶を一杯、ふるまう。このお茶が、この世の記憶を消してくれます。
※この部屋のことをなんて称したらいいのかわからなかったので、「お別れの部屋」としました。
もちろん、ここには、生きた人間は入れない。
「お飲みなさい」
「飲まなかったら、どうなりますか?」
「飲まなかったことを後悔するでしょう。」
辛い記憶をすべて背負って逝くことになるから。
シン将軍は、トッケビになった。
本来、物に宿った強烈な念が命を持ちますが、シンの場合は、自分の忠誠の証であり、分身であった剣と同化し、トッケビになったという解釈でいいのかな?
外を歩いているとき、「お別れの部屋」にいる死神と目が合う。
※ 普通の人間からは、ただの石塀にしか見えませんが・・・。
お互いの姿は確認できるようです。
20年ぶりに屋敷に戻ってきたシン。
「旦那様・・・」
代々、シンの世話をし続けている家臣末裔の一族の長であり、現在は財閥の会長であるユ・シヌが、孫のトクファ(推定7~8歳くらい)を、シンに紹介する。
(もちろん、財閥の礎を作り、維持しているのは、トッケビの能力)
「トクファだな。」
「おじさんは誰ですか?」
「お前の叔父であったり、兄であったり、親であったり、息子だったり、孫になったりするものだ。」
まったく、意味がわからないトクファくん。
「怪しい奴・・・」
「申し訳ございません。一人っ子で甘やかされて育ちました」
「昔、高麗で生まれ、異国で死んだ者がいた。お前の遠い祖先だが、その子にそっくりだな」
「あの~、なんで、おじいちゃんに ため口なの?死にたいの?」
トクファの目には、シンは、おじいちゃんよりずっと年下のくせに、ため口なのが信じられないようです。
「こら!旦那様になんてことを!」
おじいちゃんに怒られるトクファ。
~過去~
シン将軍の躯(むくろ)の前~
地面から突き出た刀を前に、座りこむ老人と、その傍らには、7~8歳の男の子。
「こんなに遅くなってしまって申し訳ございません。私の具合が悪かったばかりに、それに、もうすぐ、この世を去るときが来たようです。今後は、この子が旦那様にお仕えします。」
「おじいちゃん、この刀が 旦那様なの?」
~神の言葉~
お前の刀には数千の命が宿っている。お前にとっては、敵であろうとも、また、それも私が与えた命のひとつなのだ。一人、不滅の道を行き、この世に生きる愛すべき者たちを見守るのだ。これは、私が与える褒美でもあり、罰でもある。
トッケビの花嫁だけが、その剣を抜くことができる
剣を抜けば、無に帰し、楽になれるであろう
神の言葉を受け、トッケビとして、シンが復活する。
老人を確認すると、「ひさしぶりであったな。行きたい場所がある。」
自分を陥れた王の側近パク・チュンホンを瞬殺する。
結構 あのときの側近が年寄になってるから、トッケビが復活するまでには、それなりの年月が流れたみたい。
玉座に 衣に包まれて横たわる人。
「私は間に合わなかったのだな。」← あれ、肝心の王様、死んじゃったってこと?
シンが戻ってきたときには、爺は帰らぬ人に。
泣き崩れる孫。
そなた(の死)が 私の受ける最初の罰なのだな。
祖父を埋葬した孫が、丁寧にお辞儀をしてシンに願いでる。
「ご挨拶申し上げます。どうかお側においてください。。これからは 祖父に変わって、私がお仕えいたします。それが、祖父の遺言でした。」
7~8歳くらいなのに、健気すぎる!
「復讐にかられて、そなたの祖父に何も言葉をかけてやれなかった。そんな私でもよいのか。」
船に乗るシンと少年。
はじめてみる海と空をみながら興奮している少年。
「こんな景色を見られて、本当にうれしいです」
「私は、そなたを見ている方が嬉しく思うぞ」
周囲の乗船客たちの食事時間。
「さぁ、これを喰え。」
「私はお腹はすいておりません。旦那様が先にお食べください。」
「なら、こうすれば、いいな。」
わけて渡す。
「陸地まではかなりあります。分け合えば、どちらも満腹にはなりません。私のように体の小さなものは、それほど必要がありません。旦那様が召し上がってください。私は、腹がすけば、船の仕事を手伝って、飯をもらえばいいのですから。」
うう、ますます、健気な子でしょう。
「そんなことをさせるために、連れてきたのではない。私はそなたが考えているより、ずっといろいろなことができる人間かもしれぬぞ。遠慮せずに食べよ。」
嬉しそうに、食べる男の子。
そこへ、海賊らしき男が その男の子を海に投げ落とす。
それを合図に、シンを標的にする男たち。
「人間が獣より劣ればどうなるかわかるか?」
シンの怒りそのものを現すかのような嵐が起こり、船は大揺れ。男たちは、次々に荒れ狂う海に投げ出される。
「神の怒りに触れるがよい」
「こいつ、トッケビだ。」
転覆する船。
「助けてください。」「お助けを~~」
もう遅い!!
ええっと、海に落ちちゃった男の子は助かったのかな? 一応、この子の子孫が代々、シンを守ってきたと思ったんだけど。
ま、助かるよね!(笑)
~現代~
「戻ってきて良かった・・・」
ビルの屋上に立ち、泣き声から話し声から、さまざまな人々の声を聴くシン。
そんな雪の夜、ひき逃げ事故が起こる。
「た、助けてください・・・」
冒頭で、歩道橋で老婆と話していた赤いマフラーの妊婦さん。
「神様がいるのなら、助けてください。どうか、誰でもいいから、助けてください。」
必死な心の叫びを、シンが確かに聞く。
シン:人間の生死には関与してはならぬことになっているのだ。
女性:どうか助けてください。私は、こんなところで死んではいけないの。
シン:お前が助けてくれというのは、お前のことではないのだな。
女性:せめて、子供だけでも。
シン:そなたは、運がよい。心の弱い神に出会ったのだから。今夜は 人が死ぬのを見たくないのだ。
一命をとりとめる女性。
血の跡がついた交差点にやってくる死神。女性とお腹の子(無記名)の2枚のカードを持っている。
《チ・ヨンヒ27歳》
《無名》
ここで死ぬはずだった運命を 狂わせたシン。
無事に生まれた女の子。
「トッケビの花嫁が生まれた。」
「トッケビの花嫁が生まれたよ。」
病院の外で、死霊たちが口々に噂をする。
~9年後~
ウンタクと名付けられた女の子。
人には見えないものが見えるようです。見えない子犬をかわいがるウンタクを、複雑な思いで見つめる母。
母「(9歳の)お誕生日おめでとう。」
ウンタク「わぁ、ケーキだぁ。」
母「早くこっちに座って、蝋燭の火を消して。誕生日パーティしましょう。」
急に動きを止めるウンタク。
ウンタク「オンマ、違うのね。オンマの魂なのね」
母「本当に見えるのね。そうじゃなければいいと思ってたのに。」
ウンタク「オンマ、死んじゃったの? 本当に?」
母「うん」
ウンタク「今、どこにいるの?」
母「サゴリ病院に」
事故にあったようです。
母「病院から連絡がくるわ。行けば、おばさんがくるわ。寒いから、露店のおばあちゃんのところにいって一緒に行ってもらいなさい」
ウンタク「ごめんなさい。でも、そういうのが見れるから、オンマにも会える。私は大丈夫。」
母「オンマも、こうして 最後にウンタクにあえて、よかった。ウンタク。オンマ、もういかなきゃ。愛してるわ。」
ウンタク「私もよ。元気でね。絶対、天国にいってね。」
消えていく母。
「サゴリ病院です。チ・ヨニさんのお宅でしょうか」
「わかってます。いきます」
必死に涙をこらえるウンタク。
願い事はしない。誰もかなえてくれないもの。
ケーキのろうそくが消える。
実は、先に、歩道橋の露店のおばあさんのところを訪れていたウンタクオンマ。
「ねぇ、とおりすがりでいいから、ウンタクの様子を見てくれない?」
「なんで、あんたの娘なんかを・・・。まったく、あの時、死んでいれば、よかったんだよ。」
「おばあさんが言ったんじゃない。強く願えって。おかげで、少しだけ、長く生きられたわ。挨拶にきたの。もう行くね。ウンタクをよろしくね。」
病院に向かおうとするウンタク、家の前には死神が立っていた。
「おじさん、誰ですか」
「俺が見えるのか? もしかして、お前、9歳か」
<生まれてはいけない子がどうして>
「この子にかまうんじゃないよ。」
そこへ老婆がやってくる。
「営業妨害ですよ。時間がないんです。」
「この子は無名だったんだろ。いまは、この子には名前があるよ。この子を連れていける名分はあるのかね?」
死神と会話ができる老婆は、三神ハルモニという「神様」です。
「また会おう、おちびちゃん」
今日のところは仕方なく、諦めて、消える死神。
「おばあちゃん、オンマが・・・。」
「知ってるよ。お前だけでも生きるんだ。すぐに、引っ越しな。そうすれば、あいつには、見つけられない。
いいかい、葬儀場に 男一人と女二人がやってくる。そいつらについていくんだ。お前のこれからの人生は、けっして、生易しくはないが、お前に選択肢はないんだ。わかったね。」
「どうして教えてくれるの?」
「お前が好きだからさ。お前を授けるとき、幸せだった。これ、誕生日プレゼントだ。」
白菜を渡すおばあちゃん。
~翌日 昼間の歩道橋~
男の子とすれ違う老婆。
瞬間10年後になっている。きれいな女性にかわっている老婆と青年。
「俺たち、酒でも飲む?」
「いいわね。」
~現代~
「ねぇ、カードが使えないみたいなんだ、おじさん、助けにきてよ~~~。」
財閥3世のトクファは、浪費が過ぎて、おじいちゃんからカードを止められたようです。大きくなったトクファ(演:ソンジェ@BtoB)ね。
同じく、高校3年生(数えで19歳)になったウンタク(演:キム・ゴウン)。
「あの子、幽霊が見えるらしいわ」
クラスメートに気味悪がられている。
「ちょっと、私のこと、見えるんでしょ。なんで、見えないふりするの?」
幽霊に絡まれても、徹底的に無視するウンタクだが、耳元で叫ばれては無視できない。
「ほら、見えてるじゃん。」
そこへ、前方になにかを発見する幽霊。
ウンタクに、ごめん、と謝りながら、あわてて、逃げだしていく。
シンとすれちがうウンタク。一瞬だけ、目があってしまう。
シンは、気になったようですが、その時はなにも言わず、すれ違うだけ。
「こちらが、ニースで、お住まいになるところです。」
パスポートやその他もろもろを手渡すユ・シヌ会長。元家臣の末裔=今財閥の爺や。
「そうか。」
次は、ニースにいくことになっているようです。
25歳になったトクファに、留守中の屋敷のことなど、引き継ぐ予定だと告げる老人。
「今、お立ちになれば、(私の)生存中にはお目にかかれないでしょう。」
「あらゆる瞬間瞬間、お前には感謝している。」
「お戻りになるころには、トクファがおります。」
そこへ、トクファ登場。
「おじいちゃん、おじさん、なんで、迎えにきてくれなかったの?」
「大人の大切な話に 口を出すんじゃない。」
「なんで、カード止めたんだよ。オレ、財閥3世なんだよ。 あれ? おじさん、どっかいくの?例の花嫁探しとかいう奴?」
シンが屋敷を離れる理由です。
シンの旅は、『トッケビの花嫁』探しが目的。
~ウンタクの家~
お母さんの死後、唯一の肉親である叔母さん一家に引き取られたものの、朝から、家事全般、ウンタクがやっている様子。
(自分の)誕生日に、わかめスープを作っただけで、文句を言われる始末。
「なんでもいいから、今日こそは銀行にくるんだよ。」
「通帳なんかないって何度も言ってるでしょ。家の保障金だって、取り上げたくせに。」
学校に行く前に、ご飯入りのお茶碗を投げつけられるって、ほんと、叔母家族最低!
雨にもかかわらず、傘も差さずに登校するウンタク、愛や幸せとは無縁の、死なない程度の環境に身をおいているのね!
~シンの屋敷~
出発を前にして、老人と酒を酌みかわすシン。
こうして、あの、そば畑の老人と孫の子孫が代々、シンを支え続けてきたようです。
~海の突堤~
誕生日ケーキに蝋燭をともすウンタク。
「願い事なんてしないんですが、火急を要するので、お許しください。」
①アルバイトが見つかりますように。
②おばさん一家をなんとかしてください。
③彼氏ができますように。」
何してんだろう、私ったら・・・
ケーキの火を吹き消すウンタク。
蕎麦の畑にいたシンに、ウンタクの声が聞こえる。
何の前触れもなく、突然、突堤にあらわれたシン。
「お前か?」
「な、なんですか? 私のことですか? 」
「お前が呼んだから、来たんだ。」
「私、本当に呼び出したりしてません。会ったことはあるけど。この間、ついミスして目をあわせちゃったから、ついて来ちゃったんでしょ。そのときのおじさんでしょ? 幽霊でしょ。私、幽霊が見えるんです」
先日、すれ違った男性だと、覚えていたウンタク。
「幽霊じゃない。おまえは、何者だ? 普通では見えないものがなんで見える?」
「あなたには何がみえる?」
「お前の20年後、30年後の未来だ」
これも大事なトッケビの能力です。
「ないんでしょ、私に未来なんか。死ぬ前は、霊媒師か詐欺師だったの?」
シンが持っているお花を目にとめるウンタク。
「そのお花、なんですか?」
「蕎麦の花だ。」
「違うわ。どうして持ってるかってことです。」
シンの思い違いに、おかしそうに笑うウンタク。
「私にくれませんか? 今日、誕生日なんです。憂鬱な誕生日。」
ウンタクに手渡すシン。
「誕生日にはいつも 草をもらうわね。9歳のときは白菜だった。ところで、花言葉はなんなのかな?」
「恋人だ」
みつめあうふたり。
「なんで泣いてたんだ? アルバイト、叔母さん一家、彼氏、そのうちのどれのせいだ?」
「なんで、知ってるの?」
「聞いてたから」
「聞いてたなんて、どういうこと?」
「俺は、願いを聞き届けることができるんだ。」
「え?おじさん、ジニーみたいなの? 守護神なの?」
どおりで普通の幽霊とは違うと思ってた~とか、お金をくれるのが無理なら、ロトの当たり番号を教えて、とか、言いたい放題のウンタク。
去り際に、「叔母さんの家族にしばらく会えなくなるから、挨拶をしとけ。それから、チキン屋のアルバイトは受かるから心配するな。」と言って消えるシン。
「え?なに? 彼氏はどうなったの?」 ← それが一番気になるか(笑)
この二人、会話のキャッチボールがポンポンものすごいので、全部訳したいところではありますが、膨大になりすぎるので、ちょっと端折ってます。
~シンの屋敷~
いきなり顔を合わせて、お互いに驚くシンと死神。
トッケビ「それで、なぜ、俺の家に?」
死神「おまえ、ここに住んでるのか?」
いなくなるシンの代わりに、屋敷を人に貸そうと契約をしてしまったトクファ。
相手は、死神。しっかり20年契約。きちんと契約も入金も済んでいる。もちろん、死神とは知らずに(笑)
当然、出ていけ、出て行かない、と 譲らない二人。契約書も燃やしちゃったり・・・。
「トッケビと喧嘩するつもりか。」
「俺は構わない。今、出て行ったあいつ(トクファ)を連れて行ってもいいんだぞ。」← 命を奪うって意味ね。
しかたなく、入居を許すシン。火花バチバチの人外のふたり。
コン・ユと、イ・ドンウクの二人が、それぞれの能力を駆使し、蓋をとった胡椒のビンを肉にぶちまけたり、グラスの水に入れたり・・・やることが小っちゃくて笑えます。
壁にかけられた蕎麦の花を見るウンタク。
「花言葉は恋人」
ちぇ、何が恋人よ。
ソウル中の全チキン屋から断られるくらいの勢いで、アルバイトの面接に落ちまくるウンタク。
ゴミ箱にたばこを捨てた人のせいで、出火するのを消し止めるウンタク。
ぶつぶつ文句をいっていると、シンが現れる。
「ねぇ、チキン屋のアルバイト受かるっていったじゃない。まさか養鶏場にでも行けっていうの?」
今までの経験から、どうやら、火を吹き消すと、シンが現れるということがわかる。
教会のろうそくで試してみるウンタク。あらわれたシン。
「やっぱり どうすれば、アジョシ(おじさん)を呼び出せるか、わかりましたよ。」
「よりによって、教会なんて、場所が悪すぎるだろ。」
「怖いの?」
「ここは、その・・俺にとって、一種の非武装地帯みたいなものだ。」
彼氏は?
そのくらい、自分で努力しろ!
「へぇ~、私にそんな態度とっていいの?」
スマホのアプリで、ろうそくの炎の画像を吹き消すだけでも、召喚に成功する(笑)
現代技術がすごいのか、設定力がすごいのか!
自分の身体に直接触れて、引き止めることができるウンタクに驚くシン。
「ああ、これ以上は、熱くて無理。青いから大丈夫かと思ったのに。」
「本来、青い火のほうが温度が高いんだ、文系。」
「それくらいわかってます。親を早くに亡くしましたけど、それなりに首席なんだから。」
「最初は、死神かと思って、次に幽霊かな、とも思った。だけど、あなたには影がある。」
実はウンタクなりに、考えて、シンのことを「トッケビ」だと推察しました
ティント~ン!
「お前は何者だ? 一体全体何者だ?」
「自分でもよくわからないんですけど、私、トッケビの新婦らしいんです。
幽霊が見えるのはご存知ですよね? わたし、生まれたとき・・・」といって、おもむろに、首のうしろの痣をみせる。
「幽霊たちが私のことを“トッケビの花嫁”って呼ぶのは、これのせいだって思ってます。
見えるでしょ?ここ。」
あの雪の日に助けた妊婦のことを思い出すシン。
「わかったよ。」
「これで、わかったでしょ。私が トッケビの新婦だって。」
「ああ。」
「どうすればいいですか? 飛びますか? ほうきにしますか?」
「やってみろよ。」
「真面目に話してるんですけど。」
「俺もだ。・・・お前から見て、俺がどうみえるか話せ。」
「これって復讐ですか?」
「見えるもの、全部話せ。」
「背が高い。」
「それから?」
「服は、高級そうです。」
「それから?」
「30歳くらいかな。」
「それから?」
「まさか、イケメンに見えるって私から聞きたいんですか?」
「お前は、俺が聞きたい答えをもってない。もし、今、お前から聞いたことが全部なら、お前は トッケビの新婦じゃない。トッケビにとって、何の価値もない。幽霊が見えるのは不憫だが、お前はちゃんと生きている。人間の生死が重なることを避ける原則から外れた副作用みたいなものだ。」
「もし、私が、そんなの嫌だって言ったら?(それを我慢したくなかったら?)」
「もともとは、死ぬはずだった命だ。」
「何言ってんの。わかったから、はやく 質問に答えて。おじさん、トッケビでしょ」
「違う。」
否定するシン。
「違うの? じゃ、なに? トッケビじゃないのに、なんで、私に価値があるかないかなんて、決められるの?」
「都合のいいように聞きたいだけだ。現実を生きろ、噂話じゃなく。お前は、トッケビの新婦じゃないから。」
歩き出すシン。
「ちょっと待って。」
“どこでもドア”を抜けたシンに続いて、外に出るウンタク。
※ 既存のドアが、「どこでもドア」のように、現実世界の決められた場所につながるようになっているみたいです。
ついてこれたウンタクに驚くシン。
「なに、ここ?英語村?でも、なんか違うみたい」
「お。お前、どうやって?あのドアから、来たのか? 俺と一緒に?」
「え? ここ外国? 本当に? すごい! どこですか?」
「カナダ・・・」
「うわ~」
聞いちゃいないし・・・(笑)
「新婚旅行みたい。私、決めた。アジョシの新婦になる。アジョシはトッケビ以外、考えられない。愛してます」
1話 面白い! 盛りだくさんだったけど。
感想としては、シンプルですが、好き嫌いで言えば、かなり好き。
セリフの応酬がすごい。
言葉遊びも含めて、テンポや雰囲気、キム・ゴウンおそるべし。
端折っちゃいましたが、実は、あとから、それが絡んで来たりして、失敗したなぁっていう箇所もありました。
いろいろ伏線が貼られてるんで、もう、わかってるところは、ばらしながら書いちゃおうかとおもったり(笑)
画面展開も、過去・現在、いろいろ飛ぶので、やっぱり、画像の力を借りなきゃ、だめかな~と、誘惑にかられてます。
でも、明日の夜は、「花郎」17話の日なので、おそらく、そっちに集中してしまう予感。