放送は終了しましたが、ねたばれOKの方のみ、お進みください。
前回の「手合い試合」の振り返りからスタートしました。
かろうじて、ヨンシル公の護衛武士に勝利したソヌ。絶賛する花郎たち。
興奮も冷めやらぬ中、ソヌは、サムメクチョンに対し、「お前が王なんだろう」と首元に剣を向ける。
二人を探しにきたアロが、その姿を目撃する。状況が呑み込めないものの、アロがサムメクチョンをかばい、立ちはだかる。
「なにしてるの!」
「お前には関係ない」
「人に剣を向けてるのに、ほっておけるわけないでしょ」
「どけ!」
「あのときの壁書きを信じるの?王様が馬鹿だと思ってるの?こんな敵だらけのところにいるわけないでしょ。なんでこんなことするか、わかんないけど、この人は違うわ。私が保障する。だからやめて!」
前にでたアロを避けようと、とっさに動いた剣先が、アロの腕を傷付ける。
動揺するソヌ。傷の痛みにも構わず、何度も否定し、サムメクチョンをかばい、守るアロ。
その場を立ち去るソヌ。
ソヌがいなくなったあと、その場にのこされたアロとサムメクチョン。
「なぜ、こんなことを・・・」
「じゃ、どうすればよかったの? あなたが王だとわかったら・・・大変なことになるじゃない。でも、王だって別にいいじゃない。なんで、あんなに嫌うのよ。(ジドゥイには)心配はご無用です。私がちゃんと説明すれば信じてくれるから」
アロを立たせるサムメクチョン。
「怪我をしたな・・・」
アロを楯にし、怪我までさせて、痛恨のかたまりのサムメクチョン。
医務室に戻った後、自分の腕に薬を塗り、包帯をまこうとして悪戦苦闘しているアロ。
見かねたサムメクチョン。
「貸せ」「大丈夫よ。」「俺が、大丈夫じゃない。」
サムメクチョンが包帯をまいてあげる。痛がるアロを見て、更に手つきが優しく丁寧になる。
なんか、ただ巻いただけに見えて、どうやって、包帯をとめたのか、気になったけど。
「お前の兄なのに、何故、あそこまで?」
「じゃ、見殺しにすればよかったんですか? “んんん”を?」
また、それか、とつい笑ってしまうサムメクチョンだが、すぐに顔が引き締まる。
「俺のせいで、お前を危ない目に・・・自分に腹がたつ」
「まったく・・・自分に腹を立てても意味ないのに。この世に味方がいなくても、いくら自分がダメで弱くても、自分は自分を信じなきゃ。そう思わない?」
どうして、この娘は、自分の言ってほしい言葉を、こんなに率直に言ってくれるのだろう、と思ってますね、サムメクチョン?
「だから、そういうことですって。 “んんん”がダメなんじゃないってこと・・・です」
微笑むアロ。
もう、誰が何と言おうと、絶対に手放せない。
愛しいという言葉が、サムメクチョンの顔にかいてあります。
問題は、アロにその気がないということですね。
アロに怪我をさせ、ショックを受けているソヌ。
そこへ、公主がやってくる。
「型もなってなく、剣の腕前もない。だが、勝つ才能はあるようだが?」
公主を見つめるソヌ。
「畏れ多くも、顔を見つめるとは・・・」
「王室のものは、みな図々しいのか? 俺に矢を放っておいて、悪いと思わないのか。みんな、そっくりだ・・・」
最後は、捨て台詞のようでしたね。
行きすぎようとするソヌ。
「待て、止まれといっている」
仕方なく、立ち止まるソヌ。
「わたしが、剣を教えてやろう。少しでも学べば、この神国で・・・」
「剣を習って、誰を殺すと?」
「どこにいったのよ。さっき、怪我したみたいだし。私が診てあげなきゃ」
ソヌを探すも見つからず、表門まで来てしまう。
そこへ、ピジュキが現れる。
「ね、もしかして・・・あ、いいわ。」
「なんですよ。気になるところで、やめないでくださいよ。家に帰るんでしょ。一緒にいきますよ。何、きょろきょろしてるんですか? 何がいるんですか?」
「何かがいるんじゃなくて、何かにいてほしくて見てるのよ。」
「なにかって、なんですか?」
陰から、見守っているソヌ。
サムメクチョンを迎えにきた禁衛長。母の呼び出しですね。
「母上が、スクミョンをこのまま、ほっておく理由はなんですか」
「お前には、そのほうが好都合ではないのか? 別の花郎、アンジ公の息子が王だと誤解されているようだが、何も言うでないぞ。それが お前にできる唯一のことだ。」
「つまり・・・全て 母上が企てたということですか?」
「私は、なんでもできる。お前を無事に王座に就かせるためならば。花郎を皆殺しにもできる。」
「私が、そのようなことを望んでいるとでも?」
「お前の望みも、嫌がることも、そんなことはどうでもよいのだ。ただ、私のできることを考えるだけだ。生き残り、王になりたければ、何もするな。わかったな?」
母の言葉を考えながら、うとうとしたところに、ソヌに首をしめられた夢をみて 飛び起きるサムメクチョン。寝台にいないソヌ。
「犬鳥郎。この時間に、なにを している? けしからんな。いつも 師匠に挨拶をせぬとは。」
「“花中在王” 本当か?」
「お前は、ここに王がいると思うか?」
「ジドゥイ郎なんだろ。 本当に甥なのか?」
「遠い親戚ではあるが、お前は、何故、王を捜している?」
「そいつと 悪縁でな。」
「“そいつ”が王なのか? なぜだ? 殺すつもりか?」
「どうした? ダメなのか?」
「“深淵”という言葉を知っておるか? この池を見よ、見た目は穏やかで黒い水だが、この中には、数多くの硬い石や、生きている魚、名も知れぬ草や虫が、戦争のように命を繋いできた。」
「わかるように話してくれよ。」
「多くの物は、この見た目だけで、この池を誤解する。穏やかな黒い水を見たからと言って、この池の全てを知ったとは言えぬ。ただ、私は、お前がそのような過ちを犯さねば良いと思ってな。 さ、このへんで休め」
「深淵か・・・」
部屋に戻ってくるソヌ。寝たふりをしているサムメクチョン。
~ヨンシル公邸~
ああ、ソヌに負けた護衛武士がお仕置きされてます。(この方、『快刀ホン・ギルドン』でも護衛武士でした)
ヨンシル公「一度でけりをつけられたものを、面倒なことになったのう。」
ホ公「ならば、刺客を送っては?」
「今はならぬ。私の手下と戦い、勝った花郎だぞ。重鎮と花郎から注目されているのに、刺客を送るなど、何を考えておる? また機会は来る。」
ここで、ドラマとしては、少し別の局面を見せることになります。
ある日の早朝。南扶余(百済)との国境の警備に、無人の馬にくくられた新羅の民の首が届けられる。
『百済の地を望むもの 必ずや対価を払うことに』
南扶余からの見せしめです。
100年続いた南扶余との同盟は、もはや有名無実に近い。相手国の皇太子は、好戦的で暴悪だと 悪名高いとなれば、このままでは戦争は避けられないが、弱小国である新羅は、勝つ見込みは薄い。
「戦争が無理なら、公主に行ってもらい、和親してはどうですか?」
最小限の兵力で、使節団を遣わすことになる。
「では、使節団として、警護に、花郎たちも同行させるが、それでよいか?」
「太后は、重鎮の心配を利用しておりますな。自分の息子たちが使節団に選ばれれば、戻ってこれぬかと戦々恐々なのでは。」
ホ公が、続けます。
「ソヌ郎が サムメクチョンであれば、使節団の話を、太后自らするとは 考えにくいです。あちらが和親に応じなければ、花郎は人質となるか、殺されるでしょう。」
いつものごとく、ひくところはひくヨンシル公。
「間違いなく、あいつがサムメクチョンだ。万が一、違ったとしても、間違いなく、サムメクチョンはいるのだ。太后が、自分の罠にかかるところを見届けてやろう。」
サムメクチョンとの会話を思い出すウィファ公。
~回想~
俺が王になれると思うか?母上は、私に王座を渡さぬだろう。
神国の望む王は、摂政太后ではなく、真の王であらせられます。
私が王でいいと思うか?
心配などしておりません。大丈夫です。以前、陛下は、民は楽しく、君主は辛い国。民は国を案じぬが、君主は民を案ずる国。そんな国をお望みだとおっしゃいましたね。そのような国を築きたいのであれば、王座に就かれても大丈夫でしょう。
私は強くなりたい。だが、生涯、隠れてきた王に 誰が力になってくれようか。
さすがに、予期してなかった申し出に、驚きをかくせないウィファ公。
「今、なんと申されました?」
平然と言い放つ太后。
「花郎の中から、数名を選び、南扶余(百済)との和親のために、使節団として遣わす。」
「ならば、王室と重鎮が対立する中で、無意味なことをしろとでも?」
「戦争となれば、神国はどうなると考える? 同盟が破れれば、神国の安泰は終わりだ。戦争を免れるには、仕方のない選択だ。パク・ヨンシル側の息子らを使節団とせよ。」
「今や、本当に、王になられたかのようですな。ですが、その座は、殿下の座ではありませんぞ。このような決断は、陛下がなさるべきです。」
「今は、私が、神国の王だ。そなたが言うべきことは、“承知しました 殿下”だ」
「“承知しました 殿下”・・・ですが、花郎の選抜は、この私が致します」
なんとかして、自分を避け続けているソヌに会おうとするアロ。ソヌがこちらに向かってくるのが見える。
そうよ。ごく自然に偶然を装うのよ。もう一度、見たときには、ソヌは背中をむけて、来た道を戻っている。
「あれ? 私に気づかなかったの?」
テテ参上。
「私が見えなかったみたい」
「ううん、見てたよ。犬鳥郎が、アロ医員をみて、くるっと戻っていくのを見たけど?」
「まさか~ そんなはず・・・」
「もしかして今、兄上から、無視されてるの?」
「ちがうったら?」
「なにかあったの? 普通、兄は妹をかばうものなのに、(アロが)裏切ったの?」
「そうじゃなくて、あのときは事情が・・・」
「やっぱり、裏切ったのか~」
「違うってば。もう行ったら? サボらずに。」
「なんだよ~、なんで裏切ったの? 誰のために?」
こういう”ひっかきまわす系”の話題が大好物なハンソン郎。
とうとう、ソヌをつかまえたアロ。
「なんで、私を避けるのよ。私だって、医員なの。目の前で、剣を振るおうとしているのに、あなたの味方をするべきなの? 私が何をしたのよ。 面と向かって話してよ」
アロの腕をみるソヌ。
「なんで、私に会ってもくれないの? 心が狭すぎでしょ!あなたはいつもそうだわ。辛い時は、いつも避ける。だったら、いつまで避けるの?この程度のことで、一生会わないつもり? 逃げられないくせに。 私の傍にいるくせに。 わかってるんだから。」
一方的にしゃべりまくるアロをしり目に、無言で行き過ぎるソヌ。
泣き出すアロ。
「どうしろって言うのよ」
太后の命令とあっては、きかないわけにはいかないウィファ公。
「風月主?なにかあったのですか?」
「花郎を集めて下さい。話があります」
「はい」
ソヌを呼び止めるサムメクチョン。つかみ合う二人。
「まだ、おれを王だと思ってるのか。 もし、俺が王だと言ったら、お前と俺は・・・友になれぬのか?」
「お前が王だと分かった瞬間、すぐに殺してやる。」
「王でなければいいんだな。王より、お前の友がいい。お前が俺を誰だと思おうが、これは本心だ。」
「お前、友がどんなものか、わからないだろう? 持ったこともないからな。放っておく理由はただ一つだ。なぜか、アロがお前をかばうから。だから、俺に構うな。お前に確信が持てるまで」
密かに聞いていたパオさんが怒ります。
「あいつは、一体、何を・・・。」
「気にするな。 ここには、何故きたんだ?」
「太后様からのお手紙です。」
太后から、サムメクチョンのもとに、「停」の一文字が届けられる。
「なんだ、これは?」
そうでした。 『ソヌ郎が王だ』説が、絶賛 拡散中。
ヨウル「何?この妙な注目は。」
ソヌと離れて座るサムメクチョン。
「戦うの、見ただろ?ちびりそうになった。王だと分かっていたら、よくしておいたのに。」
無責任なことばっかり話すクラスメートたち。
パルリュは、ヨンシル公からソヌを探るように言われ、スホはスホで、太后からソヌを守るように言われ、ソヌに注目してます。
スホが、いろいろと、ソヌをかばうような発言をするのは、そのせいだったんですね。
何を言われても、正面を向き、微動だにしないソヌ。
大広間に集められた花郎に、ウィファ公が話し始める。
「今日は、特別な知らせがある。今から、話すことは、合否を分ける課題でもなく、すべき義務があるわけでもない。だが、必ず誰かがすべきことだ」
太后に呼ばれるスクミョン。
「私に百済に行けと。兵士もつけずに? 」
「戦争のためではない。和親のためだ。」
「我々が違うと思えば、戦争ではないのですか?」
「スクミョン、同盟がなくなれば、三国は混乱の渦に。それはあちらも承知の上だ。お前がその危険を知らせ、関係の修復を」
「なぜ、私がいかねばなりませんか?」
「これは、戦争ではなく、和親だから。」
「ならば、条件がございます。」
結局、スクミョンが 南扶余にいくことになる。
ウィファ公が 今回の使節団の目的を説明する。
「和親のための使節団だが、安全は保障できず、命の保証もない。それゆえ・・・」
それを聞きながら、太后がよこした手紙の意味を知るサムメクチョン。
「停まれと? なるほど、だから、あの文か」
「出発は三日後だ。明日、この大広間で志願者を募る。それまで、よく考えろ。」
ヨウル「誰も引き受けないでしょう。そう思わない?」
公主に呼ばれたアロ。
「私がなぜ?」
「私の主治医ではないか?」
「ですが、正式な医者でもなく、花郎の治療も・・・。」
「太后殿下のご命令だ。畏れ多くも、命令に背くというのか? 黙ってついて来れば良いのだ。」
結局、太后の命令だと言われれば、アロに「行かない」という選択肢はない。
「どうしよう、南扶余なんて・・・お父さんも心配するわ。お兄さんは・・・ああ、もうどうでもいいわよ。心が狭くて、臆病なんだから!」
ため息をつくアロ。
サムメクチョンのもとに、パオさんから情報がもたらされる。
「スクミョンが百済に?」
「和親のため、最小限の人員で行くようです。」
「この状況で、公主が出向いても、和親は難しいであろう。」
「金や絹を貢ぎ、こぎつけねばなりませんな。」
「まったく、公主に行かせるなど。神国はいつまで・・・周辺国に頭を下げ続けるのだ。」
さすがのウィファ公も思い悩んでいる様子。
「時期尚早だな。」
「なんですって?」
「揺さぶる時期が、思ったより早く来たな。」
「なにをぶつぶつ言ってるんですか?」
「花郎が世に出る時期だ。」
何事も、準備とタイミングが大事です。
決断を迫られる花郎たち。
「よく考えてみたか? 志願者は誰もおらぬと?」
ヨウル「誰が行くんだよ。そうじゃない? スホ。犬鳥?」
そこへ公主が現れ、なぜかその後ろに続くアロ。
アロの出現に、驚きを隠せないソヌたち。
「この度の使節団は、和親が目的である。だが、生きて帰れる保証はない。神国の花郎としての、初の任務であり、無事に帰れば大きな名誉を得る。失敗すれば、神国に平和もない。この医員をはじめとして、最少人員で動く。」
公主の説明に、ざわつく一同。
「もう一度聞く。私と共に、南扶余へ行く者は?」
行くって言わないでよ、これは本心よ。だめよ。
必死に、ソヌに対して目で合図するアロ。
「公主と共に、南扶余にいく者は?」
ソヌが真っ先に手をあげる。
「行きます」 「よし、ソヌ郎」
「ほかは?」
スホ、パルリュが 次々に挙手する。
そして、サムメクチョンも、名乗り出る。
一旦、無視するウィファ公。 しかし、聞こえないふりも何度も続けられず・・・。
サムメクチョンの度重なる主張に、目をつぶるしかない。苦渋の決断でしたね。
アンジ公に食事の準備をするアロ。
「また、コメがないのか?」
「そんなことないわ。私はもう食べてきたから、召し上がって。」
「なにかあったのか? 父さんのせいで、おまえには苦労をかけるな。」
「父さんのおかげで、王京でも貧しい人が治療を受けられるんだもの。わたし、大丈夫よ。今は、仙門の仕事しかしてないから、疲れないし。だから、お父さんは、最後まで誇らしい、身分や財産で差別をしない、力のないものに手を差し延ばす、お医者様でいて。そしたら、私も胸を張れるわ。本当よ、お父さん。」
にっこり笑って見せるアロ。
心配しないでね。無事に戻ってくるから・・・直接、言えなかったことを手紙にしたためるアロ。
サムメクチョンが志願し、使節団の一人に決定したと聞き、怒り狂うジソ。
「私がとめても、志願したのか?」
またまた、思い通りにいかず、いらだつジソ。
「申し訳ございません。」
禁衛長が、謝る必要もないのに、謝ってます。。。
「なぜ、ここまで 私にそむくのだ。なぜ、ここまで、私を馬鹿にするのだ?」
パルリュが出兵すると聞き、号泣するスヨン。
「もう 泣かないでよ」
「なんで、パルリュ様は、私に一言もなく、お決めになったのよ。」
「ねぇ、私のことも考えてよ。私だって(危険だけど)行くのに」
「なにか 心を表すものをあげなきゃ。・・・私の髪の毛とか。」
「え? 負担になるんじゃない?」
「そのために渡すのよ。行ったら、生きるか死ぬか わからないし。このくらいしなきゃ、印象に残らないわ!」
「だから、私も行くんだけど!それ、私の前で言う?」
「あんたは、お兄さんと一緒に行けるじゃないの!!」← やつあたりね。
「確かにそうだけど・・・」
ハンソンが、ソヌにまとわりついてます。
「ねぇ、なんでダメなの~?」
「なんで、俺に言うんだよ。あのときに言えよ。」
「(怖くて)隠れてて知らなかったんだよ。僕も連れてってよ。風月主に話してよ」
「なに言ってるんだよ。 俺以外に頼めよ」
「ほかの人、嫌いだもん。僕はソヌ郎が好きなんだ」
「いきなり、そんな告白されても、困るだろ」
「ソヌ郎も、僕を子供だと思ってる? 僕も大人だよ。なんにでも勝てるし、」
「なんで、俺が好きなんだ?」
「わかんない。ただ、カッコいい」
なんだ、この会話(笑)
ハンソンが ソヌにからんでるのをみたタンセ。ソヌから引き離します。
「失礼しました。ソヌ郎。」
「ちょうどよかったよ。捕まえといてくれ。南扶余にも付いてきそうだ」
「ほら、行くぞ」
「いやだ~~。一緒にいく~~~連れてって~~」
失意のパオさん、がっくり座りこんじゃってます。
「そんなところで座り込んでないで、立てよ。」
「申し訳ございません。もはや、足に力が入らず・・・少しだけ・・・お許しください。」
「正直に言えよ。俺と対等になりたくなったんだろ。」
「“停”の文字を ご覧になったではありませんか?太后様がどれほど、心を痛めておいでか。 それなのに、志願なさるとは。陛下のお命は陛下だけのものではありません。陛下無くして、神国もございません。共に、宮殿を出たのは、陛下が7歳の頃でした。ご成長を見守り、陛下のことも守ってまいりました。」
「わかった、わかった。落ち着けって。」
「こんなふうにお決めになってしまうなんて・・。私に一言の相談もなく。こんな危険な任務に志願なさるとは。私はお供できぬのに。」
とうとう泣き出すパオさん。
「やめろよ。泣くなよ。」
ピタっととまる。でも、また泣いちゃう。
「やめろって。」
パルリュを呼び出すスヨン。
出兵すると聞き、自分の髪を届けるスヨン。
「受け取ってください。一緒にいくことができないから。あ、でも、もし、ご負担でしたら・・・。」
「負担じゃありません!」
驚きながらも、そこはきっぱり否定するパルリュ。
「では、もう お戻りください。」
なかなか言葉が出てこないパルリュと、スヨン。
そっと、パルリュの頬にキスするスヨン。
「ご無事でお帰りください。お待ちしております。」
行きかけるスヨンを引き止め、Kiss!
両想いになりました。神国版ロミオとジュリエットの誕生です。
キスを思い出して、ニヤけるパルリュ。近づくカンソン。見た目には、郎徒の礼は守ります。
「気をつけろよ。今回は、ヨンシル公を失望させるなよ。」
嫌味をいうカンソン
とうとう出発の日です。
「陛下・・・今からでも思い直していただけませんか?」
パオさんの心配はつきません。
「無理だ。」
膝をついてしまうパオさん。
「やめろ、王命だ。」
仕方なく、肩をポンポンと叩く。
タンセも、ソヌを心配している。
「生きて戻られたら、もう一度考えてみます。」
「何を?」
「本当に、私の主君としてお仕えするか否か」
「仕えるな 言っただろ。俺とお前は同等だ。」
タンセったら・・・もう心は決まってるくせに
太后を迎えての出兵式。
「花郎としての名誉を守れ 戦いに臆することなく 友に信義を尽くせ
予想だにせぬことに出会うかもしれぬ その度に思い出せ お前たちは花郎だ
神国の自負心だ」
中央に整列する使節団を鼓舞するウィファ公と、太后。
使節団の出発です。
~回想 スホとスプ公~
- よくやった。太后の覚えもめでたいであろう。太后様は、お前になんといったのだ。← 気になってたんですね。
- 父上、王をお守りすることは、太后殿下をお守りすること・・・そうですよね。
私情の塊で、かなり曲解してるような気がしますが、スホなりに本気みたいで、なんとも言えません。
~回想 パルリュとヨンシル公~
紙包みを渡すヨンシル公。
- なぜ、私がそこに行かねばなりませんか?
- お前には 任務があるのだ。
- これはなんですか?
- 賭けだ。神国をかけた賭博だ。必ず、南扶余の太子様にお渡しするのだ。
~回想 サムメクチョンと太后~
- 分かるか。お前が何かすればするほど、周囲の者が傷つくのだ。故に何もするな。
周囲のものを守りたいのであれば。
~回想 ソヌとアンジ公~
- アロを守り抜け、どんなことがあっても、必ずだ。
ソヌに厳命するアンジ公。
太后殿下のご命令で、公主様と南扶余に行くことになりました。お兄さんが一緒だから大丈夫です、と アロの残した手紙を読むアンジ公。
どこまでやれば、気が済むのだ、一体いつまで、と悲痛な声で叫ぶ。
娘を人質に取られ、昼間から酒をあおっているアンジ公のもとに、ジソの兄 フィギョン公が現れる。
「王京一の医者ともあろうに、真昼間から、なぜ酒場に?」
「ジソを崩す手立てを知らねばならなくなりました。」
娘を巻き込んだジソに対し、相当、怒ってます。
~途中の宿舎~
スクミョンが一人でいるところに、ソヌがやってくる。
「アロを巻き込んだ理由はなんだ。」
「あの医員を連れてきたのではなく、私が信じられる唯一の花郎を連れてきたのだ。そうであろう。こうして、やってきたではないか? 私のもとに。」
「最初から言えば良いものを そうすれば、なにも俺の妹まで巻き込まずに済んだ。」
「私には、医者が必要なのも事実だ。世話にも宮女が必要だ。」
突然、公主の頭の横に手を延ばし、虫を捕まえるソヌ。
「放っておけば良かった。あのときも・・・今も。」
あの時の毒蛇と同様、虫を殺さず、放してやるソヌ。驚きでショックを受けたスクミョンが、呼吸困難を起こす。倒れそうになるスクミョンを支えるソヌ。
「ちょっとだけ・・・、このままで。」
ソヌの腕にしがみつく公主。 具合が悪いことが本当だったと知り、驚くソヌ。
そんな二人の様子を目撃するアロ。
河原で、パルリュが、刺繍の巾着袋を見ながら、スヨンのことを考えてます。
「なに笑ってんだよ。」
スホが水をかけます。
「おい これ、おとしたぞ。」
「・・・ありがとう。」
「ありがとうだって?あいつが、そんなこと言うなんて、はじめてだ。」
首をひねるスホ。
公主の部屋まで、送るソヌ。
「明日には、百済に入ります。眠れなくても、寝てください。少しでも休めば、馬にも乗れるはず。」
「さっきはありがとう。誰にも見られたくない姿なのに、どんなに恥ずかしいか、分からぬだろう。」
「わかります。俺にも・・・わかる。」
しばらく、見つめあった後、黙って部屋をあとにするソヌ。
ソヌと公主の場面を思い出し、なんとも言えないアロ。
おそらく、なにか事情があったとわかっているものの、抱き合っていたような微妙な体勢も気になるし、なんか、勘が働くものです。
「泣くもんですか。。。泣かないわよ。」
そこへ、ソヌがやってくる。
ようやく、きちんと話をする気になったのね。
「自分でも馬鹿げたことを聞いてるってわかってるけど、私のせいじゃなくて、公主様のために来たの? 私は、あなたを見ると胸が張り裂けそうなのに、こうやって、目の前にいても、会いたくて仕方がないのに あなたは だから・・・私を見てもなんともないんでしょ?」
「俺のせいだ、おまえのせいじゃない。俺のせいだ。」
腕の傷をみる。
「自分に腹がたって、申し訳なくて、お前を見ることができなかった。」
「それじゃ、あなたも、私を恋しく思って、切実だった?」
「自分が大嫌いなのに、お前に会いたい気持ちがいつも それを上回るほど 切実だった」
抱きしめあう二人。
ほっとしたところに、なんか、村人っぽい人たちが、たいまつと武器を片手に、集結してきました。
「ちょっと待て、後ろへ」
アロを下がらせるソヌ。
庭に出てきたサムメクチョンもその様子に気づきました。
主人公カップルは、アロに怪我をさせてしまった話題で、結構ひっぱりました。。。
とうとう、使節団として、南扶余(百済)に向かうことになった一行。
完全に、ソヌを引っ張り出すための餌扱いのアロ。
そうまでしても、ソヌにそばにいてほしい、というスクミョンの想いが、無表情ならではの「がん見」に表れていて、だんだん、気の毒になってきました。
ソヌって、賤民村育ちで、恋愛ごとに疎いって決めつけてたけど、回が進めば進むほど、それが誤りだったと確信中。
彼女の虚空に呼応して、情をかけるべきではなかった、と、ちゃんと伝えてるんですよね。
自分のなにが、彼女を引き寄せたのか、わかってるところがすごいです。
アロは、「あなたはいつもそうだわ。辛い時は、いつも避ける。」っていいましたけど、そういうことを女に言わせる男って、やっぱり、ただの朴念仁じゃありません。。。
スヨンとパルリュ、う~ん、2人とも意識したら、普通のカップルみたいでしたね。
やっぱり、スホがいないと、スヨンの面白度が足りないな。(笑)
パルリュがあんな感じだからこそ、スヨンのド直球が活きてくるのになぁ。
やっぱ、スヨンからのぽっぽも ”ほっぺ”じゃダメでしょう(笑)
パオさんの「爺やっぷり」が泣けました。この人のおかげで、サムメクチョンは、曲がらずに成長できたのだと改めて、感謝申し上げますわ。っていうか、パオに託したジソも、母として、人を見る目があるってことになるんだけれども。