■ 第6話  新たな仲間

 

倉庫での格闘。

この二人の対峙シーンを、永久保存版にしたい!

 

チスにつかまるイノク。

「ムク犬みたい」この発言から、チスのニックネーム:ムク犬に決定。

そこへ、ノ尚宮登場。

(若君とは)関係ないと立ち去るイノク。

「何があった?」

先日も商団の前で、大騒ぎをしていたイノクを気にするノ尚宮の質問に、イノクのことを話さないムク犬。。。若君を助けたイノクにも、無意識に忠誠を誓っているのか、臣下としての心配と、イノクを想うチャンフィへの憐憫の間で、揺れ動いている。

 

まぁ、重傷をくらっている若君が不利なのは当然。

手合せをした感触で、お互いの腕を確かめ合った二人。

 

なぜ人殺しを?

そんなに人の命は軽いのか。

人殺しは誇れることか?

 

チャンフィに、痛い言葉を突き付けるギルトン。

ギルトンの心の芯にある真っ直ぐな高潔さが、眩しいほどです。

そこへ、ムク犬他、ヨンムンの手下が助けに現れ、ギルトンは退却する。

 

◆商団

ノ尚宮に目をつけられてしまったイノクは、商団に呼ばれ、豪華な食事を振る舞われる。

思いのほか、王子のことを知っているイノクに危機感を持ったノ尚宮は、「最後の晩餐中」に毒ガス攻撃で始末しようとするが、間一髪、若君に救出される。

間に合ってよかった~~~。

「命の恩人だ、殺したくない!!!」

そうは言っておりますが、お姫様抱っこしているその必死さからは、それだけじゃないオーラがすごいです。さすがのノ尚宮も、ひいてしまうほど。

 

◆追われるギルトン

逃げ場のないギルトン、橋の下で身を潜め、負傷した箇所を見ながら、ひとりで、ヨンムンと戦うのは無理だと考える。一番に、イノクのことを思い浮かべるも、みすみす危険な立場に巻き込みたくない。

結局、先日、助けた盗賊団一味に連絡を取ろうとするギルトン。

 

◆屋敷から、四寅剣を持ち去った者たちのことを思いめぐらせる夷曹判書。

 

◆若君がせつなげな表情で、解毒中のイノクを看病しています。

「私に近づくと、危険なのに」

いつのまにか、目的のためには手段を選ばず・・・という人間になってしまったことに痛みを覚える若君。

ギルトンに言われるまでもなく、人の命を軽んじているわけではないのに、母親を犠牲にしてまで、生き延びた自分の使命は、「王になる」という一点のみ。これが彼をがんじがらめにしています。でも、イノクだけは殺したくない。

 

◆宮殿で顔を合わせた若者の顔が、頭から離れない王。単なる狂王ではないようです。

 

◆夜の渓谷

ギルトンが待ちくたびれて、キレ気味になった頃、ようやく盗賊の仲間が渓谷に集まってきました。党首を殺したヨンムン商団に復讐するというギルトンの提案に、手を結ぶことになりました。

 

◆商団

気が付くイノク。

「頭が痛い。じいちゃん~ 水ちょうだい。どうなっているの。ごちそうをたらふく食べてたはずなのに、夢だったのかな」

まだ、半覚醒っていう感じで、頭をおさえるイノク。

そんなイノクの前に、水がそうっと出される。

そのまま、ひと口飲んで、若君に気づく。。。

ギルトン相手だったら、吹き出していたかもしれないけど、さすがにそれはないか(笑)

若君、ずっとついていてあげたのね、っていうか、心配で1秒も離れられなかったのね。

イ「なぜ、ここに・・・」

きょろきょろみまわすイノク

若「ここは商団だ。覚えてないのか」

イ「だったら、夢じゃないのね。」

頭をかかえる。

イ「おいしいものを食べてるときに、あなたをみて・・・」

若「気絶したんだ」

イ「気絶?私が?」

若「そうだ」

イ「そんなのありえない。気絶は、かよわいお嬢様がするものよ。私は気絶なんかしない。絶対にそんなこと。。。」と言いかけて、立ちくらみ

イ「・・・気絶しそう。。やっぱり気絶したようね。。お酒を飲んで気を失ったことはあるけど、弱弱しく上品に倒れたことはないわ。私にもか弱い一面があったなんて・・・」

思っていることがそのまま、言葉になって、ダダ漏れのイノク。

さすがに、若君の表情も緩みます。

イ「・・・どうして笑うの?」

(客観的に見て、笑うなというのが、酷だと思います)

若「笑ったか?私を笑わせるとは、おかしな女だ。」

イ「倒れた人を見て笑う方が変よ。気絶するなんて弱くなったわ。」

若「少し休んだほうがいい。」

イ「待って。。。あの、、(言いにくそうに) ご飯を。。。」

 

正面には、美形の若様がいるというのに、ばくばくご飯をほうばるイノク

イ「若君は、毎日、ごちそうばかり食べてるの?」

たしかに、テーブルには、いっぱいの御馳走が並んでいる

イ「うらやましい」

若「私がか?」

イ「・・・実はそんなにうらやましくない。」

出た!動物的直観で本質をみぬくイノク

イ「医員の祖父が言ってたけど、気持を抑えて心の中にためていると、そのまま顔に表れるそうよ。それがひどくなると病気になってしまうって。憤怒病よ。」

いまでいう、ストレス性のうつ病でしょうか。

グンちゃんのこの横顔、ちょっと幼げで、母性本能を刺激。

イ「若君はいつも表情が暗いわ。病気になる前に発散しないと。」

若「どうやって?」

イ「簡単なことよ。友達とお酒を飲み、心の中をぶちまけて、怒ったり、グチを言ったり、そうすれば、うっぷんを晴らせる。」

若「そうだな、それが人というものだ。」

イ「そろそろ行かないと・・・」

若「ゆっくり食べろ (完全に、引き止める表情)」

イ「いえ、結構です。友達を捜さないと・・・」

若「友達?」

イ「友達が大変な目にあって、助けてあげないと」

若「その友達とは、ホン・ギルドンか?」

イ「若君も噂を聞いたのね? ギルトンの仕業じゃないわ。悪党どもに、罪をかぶせられたの。そいつらを必ず、捕まえてやる。」

目の前にいますよ、お嬢さん。

若「捕まえてどうする気だ?」

イ「懲らしめてやるわ」

顔をそむける若君。

 

外まで送ってくれる若君。

イ「もう行くね。。あ、若君、これからは知り合いだからね」

若「ああ (ちょっと、笑った。嬉しそう。。。)」

ぺこりと頭をさげて、出てゆくイノク。

ムク犬が心配そうに「帰すのですか?ギルトンと会えば、敵に回るでしょう」

「そうなったときには、始末する」

 

◆盗賊一味に、ヨンムン撃退作戦を伝えるギルトン。

「期待してなかったが、がっかりだ。復讐は失敗するかもな」

 

落ち着きのないコム。ギラギラしているスグン。おっかないマルニョ。武器マニアの怪力ヨンシなど、個性的な面々に、不安になるギルトン。

 

◆アジト

準備は大体終わり、あとは、ヨンムンの出方を待つばかり。

「おい、ホン・ギルドン。今は緊急事態だから、お前に従っているだけだからな」

スグンが牽制してます(笑)

「安心しろ。俺は、盗賊の頭になる気はない。これが終わったら、清に行くんだ」

「恋人と一緒にか? あの子ジカのような瞳で、俺に飯を勧めた女だ」

スグンが、イノクのことを「子ジカ」って言ったのは、ここが最初ね。

「お前の女だろ?」

「違う」といいつつ、イノクを愛の爆弾のターゲットにするのを聞くと、嫉妬してるのがまるわかり。

 

◆ワンの店

ギルトンの行方を尋ねるイノクだが、収穫なし。

そこへ、ウネ登場。

ウネのうちに招かれるイノク。

ウネから頼まれた伝言を、誤解して焼きもちやき中のイノクを、じいちゃんが追い打ちをかけます。

「ギルトンの奴、逃げ回っているくせに、やることはやってるな。」

お尋ね者のホン・ギルドンとは、縁を切らせたいじいちゃん。

面白くないイノクは立ち去ります。

 

◆渓谷にて

ウネへの対抗意識で、口マネをしながら、イライラするイノク。もはや呪文のようです。ここらへんが、むちゃくちゃ乙女だよね。

突然、ホン・ギルドンが現れます。イノクの呪文(笑)に反応します。

ギ「・・・ばあやがどこに?」

イ「ギルトン!!!」

ギ「髪がへんだぞ。」

イ「どこに行ってたの?探したわよ。」

ギ「そうかと思って会いに来た。」

イ「ご飯まだでしょ?」

懐から食べ物を取り出し、半分にしようとして、思い返し、一個渡すイノク。

ギ「ばあやにもらったのか?」

イ「ウネさんにもらったお菓子よ。」

ギ「ソ・ウネ?」

やっぱり、知ってるんだ・・・と、しゅんとなるイノク。

岩場に、腰かける二人。

イ「(ウネさんが)ごめんなさいって。そして、楽しかった と。」

ギ「変な女だ」

イ「一緒にどこに行こうとしてたの?」

ギ「なぜ?」

イ「ただ、行かなきゃいけないのなら、私が一緒に行くわ。だって、友達でしょ。」

ギ「誘ったら来てくれるのか?危険な場所でも?」

イ「虎の穴にも行ったのよ。一緒に行くわ」

満面の笑顔を見せるイノク。

ギ「・・イノク こなくていい。探しもするな」

これを言いにきたんだね、ギルトン。

表情がこわばるイノク

ギ「待ってろ。俺が会いに来る」

ギルトンの真意は、全然わかっていないけれど、自分なりの解釈で笑顔に戻り

イ「約束だからね」

 

イ「ギルトン、ウサギを捕まえて食べようか?」

ギ「(お前の)腹を満たすには、イノシシくらい捕らないと」

イ「そうだね、ギルトン 加油!」

 

火を焚きながら、話すギルトン

ギ「自分のことは自分で解決する。わかったか?」

振り返ると、イノク、うつらうつら状態

ギ「腹が膨れたら眠くなったか」とつぶやき、「俺はもう行くから、麻谷寺に帰れ」

イ「寝てないよ、話は聞いてた。何の話だっけ? まだいかないでもう少し話そう」

その言葉に、もう一度腰を下ろすギルトン

ギ「自分で解決するから追いかけまわすな」

肩にもたれて眠るイノク

ギ「眠くてたまらないくせに・・・モンチョンイ」

イノクの寝顔をみて

ギ「俺といると危険だ。それがイヤで、一緒に来いと言えない。でもな、いつか、清のトラを捕りに行こう。その時、一緒にいこう」

ギルトンの表情は、ちゃんとイノクのことを、一人の女性として大切に思ってる男の人の顔です。

夜の岩場で、川面のきらきらとした照り返しと、焚火の明かりの中で、寄り添う二人、このシーン、本当に美しいです。

 

麻谷寺で目を覚ますイノク。

あわてて、ギルトンのところに行こうとしますが、ハラボジから

「解決するまで、ここで待ってろ、だと」

「そうだ、約束したんだった」

照れるイノク。

状況を把握しているとは言い難いけど、想いは伝わっています。

 

◆科挙当日=クーデター当日

若君も、科挙の受験者に成りすまし、戴帽・身なりを整えた両班の若者姿で登場。

 

作戦の全容を知らないギルトンたちにとって、爆薬がヨンムン商団に運ばれず、宮殿の中に入っていったのは、激しく予定外な出来事。

当然、スグン他仲間たちは、宮殿には入れないため、ギルトン一人で対応することになる。

自分のいる場所が「宮殿」だと把握したギルトンは、一瞬、茫然としますが、悠長なことは言っていられない。

そこへ、持ち込まれた爆弾が暴発する大アクシデント発生!

爆風で吹き飛ばされるギルトン。

 

爆弾騒ぎで、逃げ出そうとする現王は、先日、見かけた若君の姿を受験者の中に見つける。

「あいつを捕えよ!!!」

混乱のさなか、ギルトンと若君は、宮殿をねらったのがヨンムンの仕業であり、今日の作戦が失敗したのは、ギルトンの仕業だったと、それぞれお互いに確信する。

危機一髪、宮殿から脱出するギルトン。

「ちくしょう・・・」

どんどん、事態は大きくなるのも、それだけ大きな敵を相手にするリスク。

 

★第7話に続く★

この川辺のシーンは、(ちょっと ギルトンの髪型が残念なことになっていますが、)イノクに対する想いがストレートに伝わってきて、好きなシーンのひとつです。

恋するイノクは、常に当然ギルトンを心配し、ついて回ろうとしますが、すでに、ギルトンにとっても、イノクは危険にさらすことのできない「特別な存在」。

自分から遠ざけようと、少々、無理をします。

 

かたや、若君の場合、自分とかかわることで、イノクを危険にさらしてしまうことになるのはわかっていても、もう少しだけ、一緒にいる時間を持ちたいと願ってしまう(泣)

この二人のイノクに対する対応の違いも、今後、大きな見どころです。

 

怒涛の7話、8話に突入です。